第十二章 魔法の更なる進化
氷結の洞窟を出た俺は、すぐには街に戻らず、近くの森で魔法の研鑽を続けることにした。
氷竜戦での反省点を活かす。マスク魔法では大型の魔物に対応できない。もっと強力な魔法が必要だ。
まずは水魔法から。
水球ではなく、もっと攻撃的な水魔法。高圧の水流で貫く。
「ウォータージェット!」
手のひらから極細の高圧水流が発射された。まるでレーザーのように。
目の前の岩に命中し、穴が開いた。
「これなら、魔物の装甲も貫ける」
次は土魔法。
単なる土の壁や石の槍ではなく、もっと複雑な形を作る。
土と魔力を組み合わせて、人型の存在を作り出すイメージ。
「ゴーレム創造!」
地面から土が隆起し、三メートルほどの人型のゴーレムが形成された。
俺の意思で動かせる。戦闘の補助として使える。
「これは便利だ」
次は火魔法。
火球や炎の嵐ではなく、もっと強力な攻撃魔法。
まずは集中した熱線。
「フレア!」
手のひらから白熱した光線が放たれた。木の幹を一瞬で炭化させる。
そして、究極の火魔法。
前世の知識では、隕石……メテオだ。
上空に炎の塊を作り出し、落とす。
「メテオ!」
上空に巨大な炎の球が現れ、地面に落下する。
轟音とともに爆発し、周囲が焼け野原になった。
「すごい威力だ……使う場所を選ばないと」
そして、マスク魔法の改良だ。
通常のマスク魔法は小型から中型の魔物には有効だが、大型には効果が薄い。
ならば、範囲を広げるのではなく、圧力を高める。
「高圧ウォーターマスク!」
水の圧力を極限まで高め、一気に呼吸器官に流し込む。内部から破壊する。
「これなら大型の魔物にも効くはずだ」
同様に、ソイルマスクとファイヤーマスクも改良する。
土の密度を高め、火の温度を上げる。
数日間の修行で、俺は複数の新魔法を習得した。
ステータスを確認する。
【ステータス】
名前:レオン
年齢:26歳
レベル:35
職業:冒険者
ランク:C
HP:1750/1750
MP:2000/2000
【能力値】
体力:95
筋力:100
魔力:120
敏捷:102
知力:98
【スキル】
・剣術(中級)※封印中
・体術(中級)
・火球魔法(上級)
・炎の嵐(上級)
・フレア(初級)←NEW
・メテオ(初級)←NEW
・水魔法(上級)
・ウォータージェット(初級)←NEW
・風魔法(上級)
・土魔法(上級)
・ゴーレム創造(初級)←NEW
・念動力(上級)
・治癒魔法(中級)
・アイテムボックス(上級)
・ステータスオープン(上級)
・テレパシー(初級)
・透視(中級)
・空中浮揚(上級)
・ウォーターマスク(上級)→高圧ウォーターマスク(中級)
・ソイルマスク(中級)→高圧ソイルマスク(初級)
・ファイヤーマスク(中級)→高圧ファイヤーマスク(初級)
・飛行(上級)
・瞬間移動(中級)
新しいスキルが追加され、マスク魔法も改良版にアップグレードされた。
そして、俺はもう一つ試したいことがあった。
長距離テレポートだ。
今まで最大五十メートルしか転移できなかったが、魔力が120に上がった今なら、もっと遠くに飛べるはずだ。
俺は街の方向に意識を集中させる。距離は約三日分……飛行で半日かかる距離だ。
だが、行ったことのある場所ならイメージできる。
冒険者ギルドの前。あの場所に転移する。
「長距離テレポート!」
視界が歪み、世界が回転する。
魔力が大量に消費される。MP が半分以上減った。
そして、次の瞬間。
俺は冒険者ギルドの前に立っていた。
「成功した……!」
周囲にいた冒険者たちが驚いて俺を見る。
「な、何だ!?今、突然現れたぞ!」
「テレポートか!?」
俺は笑みを浮かべた。
長距離テレポート。これで、どこにでも一瞬で移動できる。
ただし、魔力消費が激しいので、頻繁には使えない。行ったことのある場所限定だが、それでも圧倒的に便利だ。
俺はギルドの中に入った。
氷結の洞窟で得た素材を売却する時が来た。




