第十章 ランクアップ試験
翌日、俺はギルドマスターの部屋にいた。
ギルドマスターは五十代の筋骨たくましい男で、元Sランク冒険者だという。
「レオン、Cランクへの昇格試験を受けたいと?」
「はい」
「分かった。では早速試験を始める。まず筆記試験だ」
ギルドマスターが問題用紙を渡してくる。
魔物の生態、ダンジョンの危険性、パーティー戦術、応急処置……冒険者として必要な知識を問う問題だ。
十一年の経験がある。簡単だ。
三十分後、俺は全ての問題に答え終えた。
「ふむ……全問正解だな。では次は実技試験だ。訓練場に来い」
ギルドの訓練場に移動する。
そこには既に数人の冒険者が見物に来ていた。
「実技試験は私と模擬戦だ。ただし、私は手加減する。お前がCランク相当の実力を見せれば合格だ」
ギルドマスターが木剣を構える。
「始め!」
ギルドマスターが突進してくる。速い。
だが、俺にはもう見える。
瞬間移動。
俺はギルドマスターの背後に回り込む。
「なに!?」
ギルドマスターが驚いて振り返る。
俺は念動力で彼の足を止め、風魔法で軽く押す。
ギルドマスターがバランスを崩す。
「参った……これは完全にCランク、いやBランク以上の実力だな」
ギルドマスターは笑った。
「レオン、合格だ。今日からお前はCランク冒険者だ」
見物していた冒険者たちから拍手が起こる。
「さらに言えば、その瞬間移動と念動力……お前、魔法使いだったのか?」
「最近習得しました」
「恐ろしい才能だ。Bランクへの昇格試験も近いうちに受けるといい」
俺は頷いた。
Cランク。これで氷結の洞窟に挑む資格ができた。




