⚔ファンタジー特集Ⅱ(シリーズで読んでみよう)
さて瑞月さん、今日はファンタジー小説を読んでいます。右手には何かの扉を開くような金の飾りに、砂漠の流砂。そして、左手には森の奥深くにあるような闇の中に光る池が表紙にあるもの。
中央にはヨーロッパな雰囲気を持つお城を背に、なぜか大荷物の少女と身軽な美青年。
さて、今日はどのお話から読もうかな。
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『水面の月を抱く国』
https://ncode.syosetu.com/n5667z/
作:橘塔子さま
『微睡む流砂の遺産』
https://ncode.syosetu.com/n6296bj/
シリーズとしてありますが、主な繋がりはこの二つとなります。その他はどちらかと言えばスピンオフです。
はじまりは魅惑の楽師。
砂漠を歩くにはあまりにも繊細な姿の持ち主です。
ですが、彼が主人公ではありません。
この物語の傍観者なのでしょう。
ヒーローはその楽師を助けた部族長の息子、ナタレ。そのナタレの歩んだ数奇な運命の大きな存在となる砂漠を統べる国オドナス第三王女リリンスです。
お転婆王女のリリンスは、そのナタレに気をかけています。
幼いふたりに振りかかるのは、オドナスという大きな国の流れです。
そして、第一章とも思える『水面の月を抱く国』ではそのナタレの葛藤が解消され、第二章と言える『微睡む流砂の遺産』では、国を揺るがすふたりの恋の結末……とも読める壮大なお話となっていくのです。
オドナスという国にある、とある女王誕生までの大河ファンタジーとも言えるシリーズです。
ぜひ、手に取ってみませんか?
「レントリアシリーズ」
https://ncode.syosetu.com/s7265g/
作:こまの柚里さま
レントリアシリーズです。シリーズといっても、すべてが一本のお話として時系列で読めますので、ひとつのお話と言って良いと思っています。
シリーズに登場するのはエセル姫とラキスという傭兵です。
そして、エセルはラキスに魔物から助けてもらったことをきっかけに恋をするようになるのです。
『恋愛もの』として読まれるのであれば、じれじれの展開。
それもそのはず。なんと身分差よりももっと彼らの溝は深いのですから。しかも、エセルより大きな恋の障害を持っているのが、ラキスなのです。
だけど、このお話はハイファンタジーです。この世界には魔物が存在し、その魔物を退治するための騎士がいます。その騎士が持っている聖剣が魔法剣と呼ばれる、聖なる炎を秘めた剣です。人を傷つけることはないけれど、魔物を叩き切る剣でした。
話を戻しましょう。
ラキスは、この剣の持ち主であり、野良の聖剣持ちでした。それだけではありません。彼はその魔物を体の内に秘める半魔だったのです。
彼らの未来はどうなってしまうのでしょう。とても綺麗な筆致の文章で、物語の虜になること間違いなし。ぜひ、シリーズを通して読んでみてください。
「魔導具なら買い取ります!古道具屋『がらんどう』」
https://ncode.syosetu.com/n7588kl/
作:なかな さま
イシュタニアという異世界からやってきた訳ありのふたり、魔道具師のミツリと王族魔法使いユーリは、こちらの世界に紛れ込んでしまっている魔道具を回収するために「がらんどう」で、古道具屋を始めます。私は最初に出てきたイルカの魔道具が好きです。だって、幸運をもたらしてくれる魔道具ですよ、欲しいですよね。でも、その魔道具、人を選ぶらしく。
そんな不思議な魔道具を回収していくのですが、実はこのふたり、このふたり自身にも多くの秘密が秘められていて……。
そして、その他の登場人物達も個性豊かなのですが、その濃ゆい個性が埋没することなく、うるさくなく、とっても楽しいドタバタじれじれ恋愛ファンタジーとなっていました。
さくさく読めますので、ぜひ手に取ってみてくださいね。
スピンオフで深堀りできる楽しさ付きです。
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そうよ!
物語のすべては出会いから始まるのよ!
壮大な世界の物語を読み終わった瑞月さんは思わず立ち上ってしまいました。
久しぶりに来てくれていたお客さんが苦笑いでその様子を見ています。
「あ……気にせず、お気に入りの本をゆっくり探してくださいね」
と、咳払いをしてからもう一度カウンターに座りました。
読み終わった三つのファンタジーをそっと片付けながら。





