表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

これ相手に戦えというのか?

 新しく作ってみたでーす。ご自由にお読みください。

 とある惑星のとある大陸、そしてとある盆地にひとつの集落があった。木製の城壁が集落を包んでおり、100メートルにひとつやぐらがある。そこには、それぞれ一人ずつ見張りがいる。集落のなかではなかなかに賑わっており、平穏な空気がやぐらまで伝わってきた。


 そしてこの女の子もまた数ある中のやぐらのうちのひとつで見張りをしていた。女の子は真面目そうに気迫ある顔で見張っていて、いかにも優秀そうにも見える。


 「相変わらず見張りしてる顔は怖いなあ。シャーロット」


 シャーロットと呼ばれた女の子は警戒心を解き、呆れたような顔をすると、


 「それはオリヴィアも変わらんだろう」


 と言い放った。オリヴィアと呼ばれた少女は、


 「ひどいなぁ。さっ、交代、交代。可愛い娘はおねんねの時間だよ」


 「お主、私と同期だろうが」


 シャーロットはそう言い捨てるとはしごで下に降りていった。見送ったオリヴィアは苦笑し、それからシャーロットのように気迫ある顔で見張りを始めるのであった。


 やぐらは三階建てになっており、二階に武器庫、一階に小部屋があった。二階に武器庫があることにより、二階の隙間から矢を射って、侵入を防ぐことができる。シャーロットは一階の小部屋につくと、ベットにダイブし、数秒の後、寝息をたて始めた。


 そんなローテーションが一時間毎に繰り返され、日没を迎えた。夜は辺りが真っ暗になり、やぐらに火が灯される。それはやぐらの中心に火をおこすことによってできた火である。さて、どうやって火をおこすかというと、


 「火の神様、火の資源達よ、今すぐにこの木に甦ろ。ファイアー・ルミナス!」


 するとたちまち木は燃え上がるではないか。他のやぐらも同様にやぐらに灯火がついた。


 夜の警備はかなり緊迫しており、ひとつのやぐらに二人見張り役が見張りをしている。勿論オリヴィア、シャーロットも同様である。残念ながら言葉が交わされるようなことはなかったが。


 そして夜明けまで見張りを続けた後、見張り役が交代される。仕事を終えたシャーロットはオリヴィアと別れ、とあるひとつの家に着くとベッドに倒れ込み、ぐうぐうと豪快にいびきをかき始めた。


            ※


 ある日、シャーロットは見張りをしていた。いつものように気迫のある顔で遠くの山々を見張っていた。正午ごろになり、集落が賑わっていた、


 その時だった!


 「テキだ!テキだ!」カンカンカンカン!

 「テキだ!テキだ!」カンカンカンカン!


 どうやら北の方が騒がしい。シャーロットは北を見ると、そこにいたのは、数にして約一万位であろう、騎馬隊がまるで龍のごとく近づいてくるではないか!シャーロットはすぐに、


 「オリヴィア、テキだ!起きろ!」


 と大声で叫んだ。直後、大きな砲撃音が辺りを轟かせた。ただ、北ではなく南からである。挟み撃ち!?シャーロットがそう思った途端オリヴィアが上までやって来て、


 「何が起きた!」

 「北に一万の騎馬、南に砲撃隊!数は未知!」

 ドガン!

 「きゃあ!」


 南の砲撃はとどまるところを知らず報告をしていたシャーロットは悲鳴をあげた。南を見ようとも煙でどころか集落の南一帯が覆われている。シャーロットは即座に相手の戦略を見抜いた。


 「この地は盆地、故に北を囮にして北に一瞬の間集中させた間他の方角から、、氷の神様、氷の資源達よ、今すぐに凍れ!アイス・バレッド!」


 このときひとつの氷弾がやぐらから放たれ、


 ドシュン!


 向こうからやって来た火の矢と相討ちした。しかし他の矢は防ぎきれずに他のやぐらに刺さり、炎上した。


 「シャーロット、ここは一旦引くぞ」


 シャーロットはうなずくと二人ははしごで二階に降り、武器庫で武器を取り、やぐらから出ると、


 数秒後にそのやぐらは炎上した。


            ※


 北以外の方面から遠隔攻撃を受け、城壁の大半をその集落は失った。幸いにも北のやぐらは破壊されていないものの、一万の軍勢が今にもおしよせてくる。さて、城壁を破壊され遠隔攻撃の射程はついに集落内に定まり、各方面が火の海と化した。幸いにも農地に攻撃が集中しており居住区にまでは及んでいないものの、時間の問題だと集落の人々は悟ったことだろう。

 その中、オリヴィアとシャーロットは居住区に到着していた。居住区では大混乱が巻き起こっており、喧騒としていた。


 「シャーロット、私達はここでテキを迎え撃つぞ。被害を最小限に抑えるんだ」


 シャーロットはうなずくと、近くにいた番兵に、


 「番兵は各方面に守備を固めて、そして村の人々の避難をお願いします」


 と、指示を出した。番兵は敬礼すると即座に行動を始めた。


 「後輩でよかったねぇ。先輩にはどのツラさげてお願いするか考えただけで怖いわぁ」


 「今それを言う場合かお主は」


 その時だった。北の方から男の咆哮が聞こえ始めた。馬の地響きがシャーロット達を襲う。番兵の介あってなんとか南の広場の方へ避難し始めているが、まだ混乱の余韻が辺りを漂わせた。シャーロットは剣を抜くと身構えた。オリヴィアはというと余裕そうに手を後頭部で組んでいる。

 その時シャーロットの後ろを二人の騎兵がおどりでた。すぐに気付き剣を構えるのと、


 「雷の神様。雷の資源達よ、今すぐ雷鳴を轟かせろ!サンダー・レイン!」


 オリヴィアが雷呪文で二人の騎兵を殺めるのがほぼ同時だった。だが、すぐにどんどん騎兵の数が増えていった。オリヴィアは引き続き雷呪文で、シャーロットは自分及びオリヴィアを襲う騎兵の馬の足と騎兵の首を切りつけたりして、どんどん殺めていく。騎兵の阿鼻叫喚が辺りを咆哮していて、もはや地獄絵図にも見える。けれど、多勢に無勢、シャーロットとオリヴィアは苦戦に追いやられていった。


 「オリヴィア、ここは一旦引くぞ」


 「アイアイサー。水の神様、水の資源達よ。ここに霧を立ち込めさせよ!ミスト・ブレス!」


 すると辺りは急に霧が立ち込め、騎兵は身動きがとれなくなった。その隙を取り、この集落の地図を暗記しているシャーロットとオリヴィアは死ぬ気で走った。


           ※


 どれくらい走っただろうか。南の広場まであと数十メートルというところまで引き下がった二人は辺りを警戒しつつ広場まで歩いていく。途中何人かの騎兵や魔導師とすれ違ったが、先程の方法で完膚なきまでに潰した。


 「なあ、私達は勝てると思う?」


 「まあ、普通なら勝てないだろーな。奇跡が起きることを私は祈るぞ」


 シャーロットがそう言った。オリヴィアは気付いていた。シャーロットの声が微々たるものではあるが震えていたことに。あの恐れ知らずと言われた秀才シャーロットが本気で恐れていることにオリヴィアも身体が徐々に震え始めた。それをほのめかすように北だけではなく各方面からもう敵軍が侵入していた。集落の人々は発見次第殺されるか捕らえられるかのどちらかであった。シャーロットは思った。何故この集落を襲うのか。しかも完膚なきまでに。

 シャーロットは今すぐにここから逃げ出したかった。もう体はとっくに震え上がり目には涙まで浮かび上がらせている。多分一気に攻められたらチビるんじゃないかとも思った。そのなかで最大限の警戒にあたった。


 「お!あそこに二人いるぞ!捕らえよ!抵抗したら殺せ!」


 ウオオオ!という声が響き再び二人は戦闘体型になった。まず、オリヴィアが雷呪文で牽制し、シャーロットも氷呪文で加勢した。相手が怯むや否、こんな声が聞こえた。


 「相手は魔導師だ!気を付けろ!あと、シエラ!少しは参戦しろ!」


 「う、別にあたしは来たくて来た訳じゃないんだけど」


 「つべこべ言わずに彼奴らを倒さんか」


 「こんなに苦戦しているように見えるのに?ま、倒せるけど」


 倒せる!?その言葉だけで二人を怯ませた。


 シエラが馬から降りゆっくりと歩いてくる。一歩二歩と確実に近づいてくる。オリヴィアは火炎呪文を繰り出し先制しようとした。


 「火の神様、火の資源達よ。今すぐに燃えさかれ!ファイアー・インパクト!」


 オリヴィアから放たれた火炎玉はシエラに命中。シエラの体が燃え上がった。


 「殺ったか!?」


 しかし束の間、パチンという音が聞こえた。瞬間、シエラの体にまとわりついていた火が消えた。


 「っ!!」


 この瞬間シャーロットは死を覚悟した。この娘に勝てる術はもう残っていなかったのだと悟った。だから一か八かシエラの隙をついて斬りかかろうとオリヴィアに、


 「霧呪文頼む」


 と、頼んだ。


 「アイアイサー!水の神様、水の資源達よ。ここに霧を立ち込めさせよ!ミスト・ブレス!」


 たちまち霧が発生し辺りを包み込み、シエラの気配に向けて一気に自慢の太刀を大きく振った。


 「運ってやっぱり実力の内だとあたしは思うの」


 急に霧が晴れ、シャーロットは見開いた。前には誰もいない。後ろを振り向くと、そこに居たのはシエラと下半身しか残されていない人の残骸があった。それはもう焼き焦げていて誰の下半身かは分からなかったものの、そこにいたはずのオリヴィアが居ないことが答えになっていた。


 「お、お、お、お前、私の大事な相棒を…!」


 「うお、こりゃまたやってもーた…」


 「う、あわわわ、あああああ!!!」


 ついにシャーロットの目から涙が流れた。チビった。絶望に包まれた。もう、終わりだ。シャーロットは自分の不甲斐なさに絶望した。


 「こりゃ今度から一気に倒すしかねーな。片方倒してからみた敵をみるのはたいそう見ていて悪いものしかない。けど安心して。貴女もあの娘にいるところに送ってあげるから……って、居ないし!」


 シャーロットは全力疾走で逃げ出していた。最初からそうすればよかったと一生後悔するような傷を負いながら。


 「だ、か、ら、そんな絶望に包まれるのなら楽になった方がよかろ?」


 気付けばシエラが追い付いていた。


 「巫山戯(ふざけ)るな!死んだものが楽になるわけないだろう!死んでしまったら何が苦で何が楽なのかそれすら知れないのだから!」


 「ふーん。ま、そういう考えもあるってことはあたしの今回学ぶべきことかな。じゃ、そろそろ決着つけますか」


 「のぞむところだ!」


 シャーロットは太刀をシエラに向けて一閃、そしてまた一閃当てようとするがことごとく避けられる。シャーロットの速さはとても速いが、それを凌駕する勢いでシエラが避けていく。

 そして、十閃目に到達したとき、大きな銃声がなった。シャーロットはその時何が起きたかわからなかった。けれどお腹に撃たれ、激痛が走り、遂に倒れてしまった。


 「っ!まだ生きてるか。けっこう致命傷なんだけど、凄いね。これはね、拳銃っていう武器なんだよ。剣とは違って速く仕留められるんだ。じゃあ、次生きるときには次よりもましな生き方しなよ。バイバイ」


 ドカン!


 一発の銃弾が彼女の胸に吸い込まれそこからとめとなく血が出た。そして、



 二度と動かなくなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ