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■第107話  市街地再開発編 潜入作戦開始とリスク

静寂なる湖面に映れり、満月の光と決意の炎

小さき影は夜に溶けて、真実求め敵陣に入る

明かされし陰謀の深さよ、戦いの鐘今響かん


■夜の静寂に潜む決意

湖南西拠点の会議室は、まるで時が止まったかのように静まり返っていた。窓の外、湖面に映る満月の光がゆらりと踊り、その美しさとは裏腹に、室内には張り詰めた緊張感が漂っている。

リトルさくや5名が、最後の装備チェックを行っていた。普段は元気な彼女たちも、今回ばかりは表情が真剣だ。こんな本格的な潜入調査は初めてのことだった。

「この小型カメラ…無音設定になってるよな?」

「フラッシュも絶対オフやで」

「今夜の潜入先は、昨日の秘密会議に参加していた建設会社のオフィスや」

マダムが詳細な建物の見取り図を広げる。

師匠は忍者隊を見渡しながら、いつものように短く、しかし心のこもった言葉を発した。

「無事で帰ってきてください」

リトルさくやは小さな拳をぎゅっと握りしめる。

「絶対に成功させるで!」


■忍者らしい侵入作戦

深夜2時——建設会社のオフィスビル前。

「3階の換気口まで、どうやって登る?」

「雨どい使おう」

一番身軽なリトルさくやが、雨どいをするするっと猫のように登っていく。

「ちょっと滑った…大丈夫や」

なんとか3階まで到達し、細いロープを垂らす。しかし二人目が登っている時、ロープを掴む力が足りずに手が滑った。

「うわああああ」

慌てて下にいた仲間たちが受け止める。

「手が滑った…ロープ登り難しいわ」

そこで機転を利かせたリトルさくやが、窓枠を伝って移動することを提案。

「ここの窓枠、手がかりになりそうや」

まるでスパイダーマンのように、建物の外壁を移動していく。一人がバランスを崩しそうになったが、とっさに隣の仲間が支える。


■アクロバティックな探索

建物内部では、階段の手すりにぶら下がって警備員をやり過ごす。

「腕がプルプルしてきた」

「もうちょっと我慢して」

会議室の調査では、高い棚の上にある資料を取るために、人間ピラミッドを作成。

「ワイが一番下や」

三段重ねで高い場所の資料にアクセスしたが、写真を撮っている時にバランスが崩れ、みんなでドミノ倒し。

「静かに倒れて!」

なんとか音を立てずに着地成功。


■天井裏での大冒険

社長室は鍵がかかっていて入れない。そこで天井裏を通ることにした。

「天井の点検口から入ろう」

天井裏に潜り込むが、予想以上に複雑な構造だった。

「配線だらけやん…どっちが社長室?」

暗闇の中を手探りで進み、天井板の隙間から社長室を発見。慎重に天井板を外そうとするが、一人がバランスを崩す。

「掴まって!」

天井から逆さまにぶら下がった状態で、なんとか社長室への侵入に成功。


■絶体絶命の隠れ身

資料を撮影していると、突然足音が近づいてきた。

「やばい、警備員や」

社長室を見回すが、5人全員が隠れられる場所がない。デスクの下は狭すぎるし、カーテンは薄すぎる。

「どうしよう…」

その時、一人が社長椅子の後ろにある大きな観葉植物に気づく。

「あの植物の陰はどうや?」

「でも5人は無理やろ」

「2人ずつに分かれよう」

2人が観葉植物の影に、残り3人は社長デスクの脚の間と椅子の下に分散して隠れた。

しかし、警備員が入ってきた瞬間、観葉植物の陰にいた一人がくしゃみをしそうになる。

「はく…はく…」

慌てて鼻をつまんで必死に我慢。

警備員の懐中電灯が室内を照らし始める。光がデスクの周りを丁寧にチェックしていく。

デスクの下にいたリトルさくやは、息を止めて石のように固まった。警備員の靴が目の前を通り過ぎる。

「誰かおるんか?」

警備員がつぶやく。何かを感じ取ったようだ。

観葉植物の影で、まだくしゃみを我慢している仲間の顔が真っ赤になっている。

懐中電灯の光が観葉植物に向けられる。その瞬間——

廊下の向こうで電話のベルが鳴った。

「あ、電話や」

警備員が慌てて部屋を出ていく。

ようやく安全になった瞬間、我慢していたくしゃみが爆発。

「はっくしょーーーい!」

「しーーーっ!」

みんなで慌てて口を押さえる。

「危なかった…」


■綱渡り脱出劇

撮影完了後、脱出の時間。天井裏を通って戻るのは時間がかかりすぎる。

「隣のビルに渡れそうや」

隣のビルとの間隔は約2メートル。何回か失敗した後、ようやく隣のビルの手すりにロープが引っかかった。

「よし、成功!」

一番身軽なリトルさくやが最初に移動。

「思ってたより簡単やった」

一人ずつ順番に移動していく。最後の一人が移動する時、ロープが少し緩んだが、なんとか全員が隣のビルに移動完了。


■意外な成果と新たな課題

朝9時——湖南西拠点に全員が無事帰還した。

「みんな、お疲れさま。怪我はありませんか?」

師匠の言葉に、5人とも安堵の表情を見せる。

撮影してきた写真をパソコンで確認すると、重要な情報が写っていた。

「これは…かなり詳しい計画書ですね」

OLさんが驚く。

「師匠の提案を潰すための具体的な手順まで書かれています」

マダムが分析を続ける。

「こちらの動きも、ある程度調べられているようですわ」

師匠は写真を見つめながら、静かに頷いた。

「相手も本格的に準備しているようですね。ただ、皆さんの活躍のおかげで、重要な情報を得ることができました」

リトルさくやは達成感でいっぱいだった。

「初めてやけど、忍者らしいことできて楽しかったわ」

「あのくしゃみは焦ったけどな」

「みんなで協力したから成功したんや」

初めての本格的な潜入作戦は、忍者らしいアクロバティックな技を駆使して成功した。しかし、相手の本気度も分かってきた。これから始まる戦いは、想像以上に厳しいものになりそうだった。



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