描きたされる絵 ⑤
職員室
「せんせーい!
まっちゃん先生!!」
ウチは大声で美術の先生に声をかけた。
「お、ユキか!
やっと描けたか?」
「うん、これ見て!」
ウチが先生に絵を差し出すと先生は動揺したようだった。
「これは、、、。
誰を見て描いたんだ?」
「友達!!」
流石の先生もこの絵の素晴らしさに気づいたに違いない!!
圧倒的な美的センスと絵画センスを先生に見せつけられたな!!
「そうか。
そういや、ユキ、1人で居残りしとけって言っただろう?
話し声が聞こえたぞ!!」
「ごめんなさーい!
でもでも、友達と一緒じゃなかったらこの絵は描けなかったし!!」
やばい!
1人で居残りって言われてたのに!
そんなに話し声大きかったんかな?
これからは気をつけないと!!
「全く、だめじゃないか。
今回は許すけど次は許さないからな!」
「次ってなんなん!?
もう美術の補修は受けへんよ!?」
「ははは、お前の絵はまぁ何というか独特だからな。
補修になりやすい絵で定評があるから。」
なんやそれ!?
補修になりやすい絵って!!
「まっちゃん先生ひどい!!!
でも今回はこれでおっけーってこと?」
「うん、これでいいぞ。
もう遅いから早く帰れよ。」
やったーーー!!
これで美術室に通わなくて済んだ!!
「じゃあね!
まっちゃん先生!!」
「ああ。」
ウチは晴れ晴れとした気分で職員室を出た。
後ろからポツリと「ユキは可愛いなぁ」という呟きには気づかずに下駄箱の方へ向かった。




