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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
軍学校編

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第87話 初めての苦痛

 毎日21:10より投稿します。


 もし読んで頂き、少しでも面白いと思って頂けたなら評価やブックマークして貰えると嬉しいです。

 よろしくお願いします。

 カフェでの逆ハーレムを楽しんだ私は、さっそくジャンヌの家に行く。

 カフェでは大量のお菓子が余ったので、私が頂いて帰る事になったのだ。

 一応、平民女子達にもそれとなく持って帰るか聞いたのだが、そんな恐れ多い事は出来ないと言われたのだ。

 まぁ、私の貧乏性を目の当たりにして居たので、若干引いて居たのもあるかも知れない。

 貴族は基本的に店で頼んだ物が残れば、そのまま残したままにして、店側が処分するのだが、私が持って帰りたいと言って、店側に直談判をした。

 店側も持ち運び出来る様な物が無いと言ったので、じゃあ私がどうにかするわ!と言って影に隠れてから、倉の中から箱を取り出して仕舞ったのだ、もちろん箱はこんな事もあろうと作っていた。


 本当は持ち運び用と言うよりは、蔵にしまう時に箱に入れたいと思って作った物だ。

 これに食べ物やらなんやらを入れるつもりだったので、まぁ用途としては一応合っている。

 アイパンバの屋台で買った食べ物は、蔵でどうなって居るんだろうと気になった時に、そもそも蔵の中って綺麗なのか?という疑問から密閉された物を作ろうとしたが、まぁ作って正解だった。

 ちなみに蔵から取り出す時は、いつもセセリから手渡しでもらっている。

 中は覗く事は出来ない、時間の進みが中では一瞬でも、外では飛んでも無い時間が流れてしまう。

 頭は若くても、身体は歳老けてしまう事になる。

 そんな中を自由に行き来出来るだけでも、セセリと言う生き物が超常的な存在だと思える。

 まぁ、セセリは時間の影響を受けないらしいが。


 貴族男子のみんなとは、カフェで解散している、着いて来たそうにしていた生徒も居たのだが、これ以上はくどいので、やんわりと断って置いた。

 平民女子の中では、当然方向が同じ人も居るので、今はその子達とお喋りをしながら歩いていた。


 そんな女子との楽しい会話も、家が近づくに連れて人数も減り、最後の生徒ともお別れをして、私はジャンヌの家に向かった。

 ジャンヌの家は、生徒の中では一番遠くにあった様だ。

 

 そしてそれは、一人になって歩いて直ぐだった。

 後方より殺気を感じた私は、直ぐにその場から飛び退いた。

 その場を確認すると、途轍も無く長い腕が手のひらにナイフを持って、私を斬り掛かって来たのだ。

 その腕は伸縮自在で、骨も無いのだろうか?ウネウネと蛇の様な動きをしている。

 腕の出どころは今の位置からだと、確認する事が出来ない。

 そして腕の動きは早かった為に、今はもう腕は居なくなってしまった。

 その為に、私は腕が引っ込んで行った方へと駆け出した。

 だが腕の先を見に行っても、そこには何も居なかった。


 敵の存在を探る為に、私は毎度お馴染みの目を飛ばして街中を確認する。

 だが目を使う特性上、目を人の目から隠す事が難しい為に、遠目からの確認だ。

 それでも壁などに隠れて居れば、直ぐに敵の位置は把握出来るだろう。

 そして、敵の攻撃が魔法でも物理よりで、相性的にも勝てるだろうと、ふと考えが過ぎったのが行けなかったのかも知れない。

 少なくとも油断をしなければ、この戦闘中だけでもそれは起こらなかった可能性はある。


 ジャンヌの身体が、ここまで辛いとは思っても居なかった。

 前世の私は正直そんな重たく無かったので、ここまでしんどい経験をした事が無かったのだ。

 症状が重たい人が、よく会社を休むなんて聞いた事があったが、そんなんで会社休むんだと内心では思っていたぐらいだ。

 

 だが、これは確かに休む!正直この場で立って居るだけでもしんどいし、今直ぐにこの場にしゃがみ込みたい。

 だが、敵はそんな状況の私を待ってはくれない様で、私を再度攻撃して来た。

 また後方からの攻撃だ、今の私は防御に専念するしか方法が無かったので、相手のナイフを弾き返すしか無い。

 でも、そのナイフを弾く力も上手く入らない。

 そして、敵の腕がまた引っ込んで、視界から消えてしまった。

 今は、もう目も飛ばせない状況というか、幻術魔法自体使うのが難しい。

 幻術魔法は魔力の消費が少ない分、繊細なイメージを必要とする為に、集中力が必要だ。


 今は防戦一方となっても仕方が無い状態で、幻術魔法が使えないのでは、相手のことを考える事しか出来ない。

 むしろ、考える事すらも億劫なのだが、それはグッと堪えて頑張るしかない。

 セセリにはお菓子を届けて貰おうと思って、先にジャンヌの家に行ってもらって居る。

 こんな事なら、最後まで私と一緒に居て貰うべきだったと反省する。

 いや、今はそんな事を考えても仕方ないのだ。

 まずはどうするかを考えなければ、自分の力を充分に出せないのが、これだけ大変だとは思っていなかった。


 生理がこれ程に、私をネガティヴな状況に追い込むとは知らなかったとは言え、どうにかしなければ。

 痛みで考えがまとまらない、もうこの場から動きたくない。

 だが、そうだ!敵は待ってくれない!こうやってまた、私を攻撃して来るのだから。

 

 私は一瞬思考がゆっくりとなり、集中力が完全に切れて居た。

 敵からの攻撃を受け止める事は出来た物の、攻撃の衝撃までは受け流す事は出来ずに、吹っ飛ばされてしまう。

 そこに敵は容赦なく攻撃を繰り出す。

 蛇の様に攻撃を繰り出すその腕は、鞭の様にしなり、その勢いから一撃一撃が重たくなる。

 私はそれをなんとか受け止めてはいる物の、正直言ってジリ貧の状況だ。

 敵の攻撃も徐々に私の身体を傷つけていく。

 だが、その傷により私の脳は覚醒し始める。

 生理による痛みと、身体を傷つけられた痛みにより、私は少し冷静になって来たのだ。

 

 それにより、生理の痛みが少し和らいだ様な気がした。

 その時を無駄には出来ない、私は生理の痛みにより、本当に自分自身を見失って居た様だ。

 初めて感じた痛みに我を忘れてしまうとは、まだまだ私もなかなかどうして、実に人間らしい部分があるでは無いか。

 まずは、私はアドレナリンを分泌させる。

 身体中の全てをコントロールする事は、私には可能なのだ。

 そんな事も忘れて居たのだから、本当に我を忘れて居たのだろう。

 アドレナリンの分泌により、私は痛みを感じなくなっていく。

 それにより、幻術魔法の行使も可能になって来た。

 まずは、自分の状態を元に戻す事が先決だ。

 私は自分自身に幻術魔法を掛けて、生理の痛みを完全に取り除く。

 ただ、幻術魔法を使って分かった。

 魔力の巡りもどうやら悪い様だ、これは生理によって、完全に身体の調子が悪くなってしまっている様で、私の体内コントロール力を持ってしても上手く出来ない。

 ただ、幸いにも生理の痛みだけは感じられない様になった。

 感じられないだけで、完全不調が治るわけでも無いが、感じられない事が今は大事だ。

 この不調の所為で、これ以上の幻術魔法の行使は無理そうだ。

 生理の痛みを抑える事に全力を注ぎ込み、私はこの敵を剣術のみで倒す為に行動をする。


 敵の手がまた私を襲って来る。

 敵も私が非力に感じて、積極的に攻撃を仕掛けて来て居る様だ。

 だが、非力なのは先程の私まで。

 ステータスで底上げされた私の力は、非力と言うにはあまりにも程遠い。


 先程と同じ力が伝わって来ると思った敵は、予想以上に腕が弾かれて焦った事だろう。

 維持になって、私をしなる様な腕で攻撃を繰り出す。

 だが、その攻撃は既に見切っている。

 私は全ての攻撃を、寸前で交わして腕を切り裂く。

 本当は切断しようと思っていたが、この敵の腕は相当硬い。

 斬っても斬っても、薄皮一枚が切れているだけだろう。

 それでも傷付いているのは事実だから、私は攻撃を繰り返す。

 やがて敵も、このままでは不味いと思ったのだろうか、また同じ様に腕を引っ込め始めた。


 その瞬間だ、敵の行動を読んでいた私は、敵の腕に乗っかって、敵の元へと案内して貰う事にした。

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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