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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
冒険者編

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第30話 ゴブリンにしてやられるとは

 毎日21:10より投稿します。


 もし読んで頂き、少しでも面白いと思って頂けたなら評価やブックマークして貰えると嬉しいです。

 よろしくお願いします。

 ギルドでの一悶着もひと段落したので、ようやく狩りに行ける。

 リヤカーを借りて北の森に向かって進み出す。

 北の森まではそこまでの時間はかからない、だいたい30分ほどで到着した。

 こんな近い所でドラゴンを目撃したのかと思う人も居るだろうが、ドラゴンを目撃したのはここから更に奥へと向かった方で、飛んでいるのを見たと言う話しだ。

 北の森はかなり広いエリアになっているので、奥の方で飛んでいると言われても、探すのは困難だろう。

 ただここから見える位置に居る可能性はあるのだから、森に入ってからは幻術魔法も駆使して気配を隠している。

 

 森の中に入ると最初にゴブリンを見つけた。

 ギルドの受け付け嬢が言っていた様に、山岳地帯とは違い森の中に住んでいるゴブリンは緑色の見た目をしている。

 見つけたゴブリンはそのまま首を切り落とし、耳を剥いで置く。

 それからしばらく進むと今度は五匹のウォレストウルフと遭遇した。

 ウォレストウルフは単独で見かける事は殆ど無く、群れで動いて生活をしている。

 私はウォレストウルフ相手に姿を見せる。

 初めて戦う相手なので、一度は正面から戦って見ようと思ったからだ。

 ウォレストウルフは突然現れた私に対して、瞬時に臨戦態勢へと変わる。

 私の周りを狼達が警戒しつつも、逃げられないように回り込む、群れでの狩りはコボルト達よりも洗練されたものを感じる。

 牙を見せながら唸りを上げて徐々にこちらに近づいて来る。

 私はいつ来ても対応出来るように身構えて居ると、一匹の狼が吠えると一斉に私に向かって襲い出す。

 最初に私の首目掛けて飛び込んで来た狼を、私は拳を脳天目掛けて叩き付け、そのまま地面とサンドにする。

 そのまま勢いを殺さずに、後ろから足元目掛けて飛び込んで来る内の一匹に対して、足を振り上げ顎に命中させ、そのまま前方宙返りをして距離を取る。

 まるで、演劇の殺陣を見るかの様な立ち回りだが、私の戦闘技術の基礎になってるのだから、大袈裟な立ち回りにもなる。

 まずはこれで二匹を戦闘不能にした。

 狼達は仲間がやられた事により警戒を強める。

 これで撤退する可能性もあるかと思ったが、狼達の闘争本能はまだまだ減らないらしい。


「動物なら本能で敵わないと分かれば逃げそうなもんだけど、モンスターとなると違うようね。」


 私はそう言って狼達目掛けて横薙ぎに剣を振るった。

 だが、狼達はそれを見て軽々と飛んで避ける。

 狼の様に四足歩行のモンスターは、今までのモンスターよりも低い位置にいるので、的が小さくなる分、狙いが分かりやすくなってしまう。

 だが、先程格闘技だけで狼達を戦闘不能に出来たのも、ステータス値が上がってるからである。

 剣を振る速度も今までよりも早く鋭くなり、筋力が上がれば重たく感じていた剣の扱いも上手くなる。

 横薙ぎに振った剣をそのまま切り返して、一匹を真っ二つにしてしまう。


「剣を軽々と扱えるなら、剣よりも早く動ける道理は無いのよ!」


 そう言って続け様に二匹の狼達を切り伏せて、戦いは難なく終わってしまう。

 漫画の様な動きも現実に出来てきたので、レベル上げをした甲斐があったと、今回の戦闘を振り返り満足して、狼達の素材をどうしようか考える。

 毛皮は冬の為に毛布にしたり、服にしたりと色々と重用しているらしいし、肉も干し肉にするので安いが買い取りをしてくれる。

 だが、ここで吊るしながら血抜きをして、解体作業までと考えると面倒くさいので頚動脈を切り、簡単な血抜きを行ってから、そのまま無造作にリヤカーに投げ込み奥へと向かう事にする。

 まぁこれで肉がダメになったとしても、そこまで美味しくないのなら良いだろう。

 干し肉にするなら、多少悪い肉でも良い気がするし。


 奥まで行く間もゴブリンやウォレストウルフは見つけたが、ゴブリンだけを倒して、ウォレストウルフは無視する事にした。

 解体が面倒だったからだ、倒すなら帰りに倒すぐらいで充分だろう。

 ただ、リヤカーに載るかどうかは分からないので、今後のモンスターとの遭遇次第なところはある。

 

 この森は人の手が入っている為に、馬車が通れるぐらいの道は出来ている。

 その為にリヤカーも余裕で通れるのだが、道の近くはモンスターも警戒してか近寄って来ない。

 それでも襲撃して来る様なモンスターも居る様だが、人間の天敵がモンスターなら、モンスターの天敵もまた人間なのだろう。

 返り討ちに出来る事もあれば、そのままやられてしまう事もある。

 それでもこの森を通るのは、北にある街との交易の為だから、商売も命懸けだなぁと感じた。

 そういった商人の護衛依頼もあるのだが、今のところ護衛依頼は魅力に感じないので、受けるつもりは無い。

 人の命を守りながらとか自分の命を削る様なもんだし、普通にモンスターを狩って居た方が安全だ。

 まぁ護衛依頼が危険かと言えば大勢で行われるし、毎回襲撃があるわけでも無いので、あくまでも私に取ってはだが。


 まぁ何にしても、この道をずっと進んでいるだけでは、あるか分からない襲撃に期待してモンスターを狩ると言う、非効率な事をしなければ行けないので、私はリヤカーを道の脇に少し入った所に止めて置いて、森の中に探索に向かっていた。

 この辺りではゴブリンしか見かけなかったので、もう少し奥に行って探そうかと思い、リヤカーを放置して探して居たが、リヤカーに戻るとまんまとやられてしまった。

 リヤカーに載せていた、ウォレストウルフだけが盗まれてしまった。

 状況から見てこの辺りに冒険者は近づいて来ないので、人では無くモンスターであり、この辺に居るモンスターなどで、盗みを働こうなんてゴブリンしか居ないだろう。

 恐らくウォレストウルフなら道に引きずった跡が出来るはずだ。

 だからと言ってゴブリンを恨みはしない。

 次からゴブリンを見かけたら慈悲をかけないだけだ、それに今回は私が悪かった。

 少しの間なら問題無いと思って、幻術魔法でリヤカーを隠す事を忘れていたからだ。

 

「今回は良い勉強になったぞゴブリン達よ!そのウルフは勉強代だ取っておけ!」


 私は負け惜しみでしか無い言葉を、辺りに聞こえる様に叫びその場を後にした。


 取られた物は仕方ないので、気持ちを切り替えて蜘蛛のモンスターであるスレッドを探す事にした。

 先程もゴブリンの耳を盗まれる事は無かったので、肉系は後回しにした方が、鮮度の面でも良いだろうと思ったからだ。

 スレッドは体内にある糸袋を買い取って貰える、それが同時に討伐部位にもなっている。

 その為に奥へと道を進めていたのだか、ここで別れ道に遭遇した。

 どの道が正解か分からないが、特に目的地があるわけでも無いので、行き止まりなら引き返せば良いし、ここは運を天に委ねる為に近くにあった木の枝を取る。

 木の枝を地面に立て倒れた方に進もうと思ったからだが、うん分かってる。

 こういうのってやると全然関係ない方を指すんだよね。

 気を取り直して、もう一度同じ様に木の枝を立てて見ると、今度は右方向の道を示してくれる。

 私は木の枝が示してくれた通りに、右方向の道を進む事にした。

 もちろん初回の結果は無かった事にする。

 

 木の枝が示した道を歩いてしばらくすると、戦闘音らしき物が聞こえてきた。

 戦闘音が聞こえて来るという事は、モンスター同士が戦っているか、もしくは、冒険者ならブリアンぐらいしかこの森には居ないはずなので、高確率でブリアンが居そうだと思った。

 私はそれを確かめようと、リヤカーを茂みに置いた。

 今度は幻術魔法を掛けるのも忘れない。

 そうして気配を消して戦闘音の方に向かう。

 もし、ブリアンなら冒険者ランクAの戦い方と言うのが気になったので、一目見に行こうと思った。

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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