28 エデン
「宅急便でーす」
「はい。どもども。はい、どもー」
「どもどもー」
届いた箱を受け取る。これが「エデン エッジオブザワールド」のベータテスト用専用コントローラだった。これ……。大丈夫かな? またログアウトできなかったりして。でもあれが白昼夢的なものじゃない気もしないでもない気もするようなしないような。つまりなんだかよくわからないのだ。
仕事はあれからちょっと落ち着いた。おかげでまだ配達のお兄さんが時間帯指定で来てくれるうちに家に帰れる。土日も今の調子ならゲーム三昧ができるだろう。
「まずやってみっか!」
箱を開ける。ヘッドセットじゃなくて、トンファーみたいな握る系のコントローラが一組。やっぱり前のヘッドセットをつけてゲームに入り込んでしまうやつは夢だったのかな。
コントローラと一緒に入っていたQRコードをゲーム機に読み取らせると、モニタにとても既視感のある映像が広がった。朝とも暮れともつかない空と、果てしなく広がる荒地……。
ようこそ エデン エッジオブザワールドへ
「はは」
キャラクターセレクト 職業を選んで下さい
出てきたアイコンをザッピングする。剣士、弓師、魔法使い……。
そして、忍者。
俺はもちろん、「忍者」を選択した。
<完>
サタンちゃんがなりきっていたのは人間の方でした!っていうオチ。
この物語は、今年の1月21日の明け方に、どっかの学祭みたいな会場から殺し屋みたいな人達に追われている忍者(敵の後ろにジャンプして回り込むコマンドしか使えない)を生かして脱出させないといけないゲームをしている夢を見て思いついた物語です。
「飛天の書」というのも、別な日に見た夢で出てきたアイテムになります。その時は「飛天の書」というすごいひみつが書いてある古書を守り通すみたいな夢だったんで、この忍者の夢に結びつける気はなかったのですが、ちょうどいいなと。
夢の延長というか、せっかくだから書いちゃうか!というノリで書いたものですが、昔やりこんだネトゲのモチーフも余すところなく混ぜ込むことができ、懐かしく思いました。
ご読了頂いた皆様、ブックマーク頂いた皆様におかれましては誠に有難うございます。特に、一番最初に★2を付けて下さった方!直後にブックマークが増えてとても嬉しかったです!2点ですみません!
毎回、読んでくださった方が読み終えた時に口角が上がっているといいなと思って書いておりました。あなた様に良い事がありますように。




