表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の御許にて  作者: 日渡正太
第3話 神様と薄幸少女
41/41

STAGE 41

 言うまでもなく、とも子ちゃんはあのお母さんと日々相対して暮らしている。


 それも「家族」という、これ以上はないほどの近い関係で、しかも親子なので、とも子ちゃんのほうが立場が弱い。


 おそらく、毎夜毎夜、あのお母さんに打ちのめされ続けるとも子ちゃんには、昼間、学校で友人関係などに使うためのエネルギーはほとんど残っていないだろう。


 決してとも子ちゃんに限ったことではないが、こういう家庭環境の子は、おしなべて学校で友達と上手く関係が維持できず、孤立しやすい傾向にある。


 いわゆる思春期という、そろそろ親離れしなければならない年齢でありながら、一番の悩みは「親のこと」、常に考えているのは「現在進行形の親からの干渉へどう対処するか」ということになりがちだ。


 どう言えば親にわかってもらえるのか、次にこう言われたら、ああ言ってみようか……。

 そんなことでいつも頭が一杯になってしまっている。


 そのため「学校での友人関係」「気になる異性」「クラスで今流行っていること」など、本来この年頃の子が一番興味を持つような対象に、関心を持っている余裕がない。


 強いられた勉強のために、例えば、クラスで話題になっているようなテレビ番組などもほとんど見せてもらえず、話題にも入れなかったり、睡眠時間なども削られていたら、身体的にも辛くて、友達とはしゃぐどころではないだろう。


 そういうところから、友人関係が次第に希薄になり、要するに友達がいなくなり、いわゆる「ぼっち」という状況になりやすい。

 最悪「いじめ」を誘発する可能性もある。


 もちろん、それは本人にとっては辛いことだから、当然ながら「学校に行きたくない」となる。


 しかし、本来一番親身であるはずの家族は、子供を「いい学校に入れる」ことにしか興味がなく、それ以外のことには関心を持とうとしないし、子供の側だって、そんな相手に自分の弱みを見せてまで相談しようとは思わないだろう。


 ……とまあ、これが、俺がこの仕事をやって見てきた、このタイプの子達の最もステレオタイプな事情なのだが、とも子ちゃんも概ねこの部類に入りそうだ。


 もっとも、こういうステレオタイプ以外にも、人それぞれの事情もあるだろうが、それを把握するには本人から聞くより方法がない。


 しかし、たいていの場合「聞く」ことによって相手を傷つけてしまうことが多いから、今は、とも子ちゃん本人や、あのお母さんを見ながら、だいたいの当たりをつけて行くしかないだろう。


 そのうち、とも子ちゃんが、自分からいろいろ語ってくれるようにでもなれば御の字だ。


 俺の目の前でとも子ちゃんが、頬を赤らめつつ、持ってきたトートバッグの中に、閉じた3DSをしまった。


 本来のとも子ちゃんは、こうして、ちょっとエッチなことにも興味津々の、どこにでもいる普通の女子中学生だ。


 本当なら、教室でクラスメイトと男子の話題で盛り上がったり、現実の男の子に恋をしたりするんだろうが、それが出来なくなってしまっている今、この3DSが友人や彼氏の代用品なのかもしれない。

現在、私事都合により、この先の更新が滞っております。

事情が許せば再開いたします。

申し訳ございません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ