17/53
第15話『謎の少年』
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
誰かの叫び声が聞こえる。
悲しく、おかしくなりそうな声だ。
和服の少年は真っ暗な閉鎖された空間に閉じ込められていた。
そこには、一つの小さな古い机があるだけで、後は素朴な木の壁と床があるだけだ。
扉は錠が付けられている。
それは部屋と呼ぶより、空間の方が適当である。
少年は小さな机の脚に片手、鎖で繋がれていた。
そして、術を封印する為の札が大量に巻き付けられているのだった。
ギィーと音がする。
空間に足を踏み入れた者は緑色の着物を着ていた。
「あぁぁ……!あぁぁ……!うぁぁぁ!!!!!!」
「落ち着きなさい、ソウマ」
男はソウマと呼ばれた少年の頭を掴む。
「術が弱まってますね……札を一枚剥がしますか」
そう呟き、男はソウマの片手の自由を遮っている枷に巻き付けられている札を一枚、剥がした。
「あぁ……!」
「良いですか?あなたは、ソウマ。自分の名だけは忘れてはいけません」
「そ……うま……」
ソウマの藍色の瞳が金色に変わる。
「そうです。ソウマは私の言うことだけを聞いていれば良いのです」
男は怪しく笑った。




