プロローグ
初めての投稿になります。
見切り発車なので後から書き直す事もあるかもしれません。
誤字脱字や読み難い箇所などあるかもしれませんが、ご容赦頂けたら幸いです。
いつも通りの時間、いつも通りのルート、いつも通りの電車で勤め先の会社に向かう。
メイクは野暮ったく見えない程度に薄っすらとナチュラルに。
身だしなみは清潔に見えるくらいにはキッチリと。
今日も今日とて、いつも通りの日常が始まる。
職場はホワイトで残業もそんなに無いし、人間関係は可もなく不可もなく。趣味に使える時間も多い。
私はこれ以上を求めない。
いつもの電車に高校生くらいに見える若者の声が響く。
「異世界転移してぇ~。そんでチート貰って無双すんの。」
「俺、転生がいい!イケメンになって女の子にモテたい!」
(異世界ねぇ…)
異世界転生に異世界転移。
誰でも一度は妄想した事があるのではないだろうか?
もしも自分が違う誰かになれるとしたら。
だが、そんな妄想は実現しないからこそ楽しめるのだ。
ある日、突然目の前に選択肢を突きつけられたとして。
私ならこう答える。
そんなものはクソ喰らえだと。
高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない。
そんな言葉を聞いた事があるが全くその通りだと思う。
便利な文明の利器を使い、過不足無く暮らす。
そんな日々を、生活を捨ててまで文明レベルが劣るであろう見知らぬ場所に行くなど何の冗談なのか。
突然終わる日常と唐突に始まる非日常。
絶対に苦労するだろう。精神的に病むかもしれない。
ラノベや漫画、アニメなんかで見る分には娯楽として楽しめるとは思うが。
妄想はさておいて現実を生きなければいけない。
変わらない事は素晴らしい事だ。
懐古主義のおじさん達は『昔は良かった』なんて口を揃えて言うけれど、今を生きる我々としては日々を安穏と過ごす事が出来ればそれでいい。
偶にちょっと良いことがあれば更に幸せ。
そんな風に変化を拒絶しつつも穏やかな人生を謳歌していた私は、通勤のために乗っていた地下鉄の電車内に響いた『メキッ』という不快な音に安穏な日々が壊された事を悟った。
車内に響き渡る悲鳴と浮遊感。
そして次の瞬間、身体が叩きつけられ痛みが走る。
その痛みに耐えきれず、私は意識を手放した。
お読み下さりありがとうございます。




