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召喚されたらリアルダンジョンだった! 自称女神との日常異国ライフ   作者: 樹本 茂
第三章 やり残したこと

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LV61 1/2(土)-5

「君は、おかしいんだよ」


「何がよ! そんな言い方、酷いよ!!」


「そうだね、酷いね。でも君がしている事は酷くないの?」


「私が何をしたって言うのよ!」


ベッドの上に座り直し、感情を露わにして、彼女は水色の上下お揃いセットも露わにしている。


「ここでの俺の周りの人たちはみんな俺に会うのは初めてなんだよ。毎日が初対面なんだ。君だけは違った。君は俺との昔の話を知っていた。カフェのご飯の話、急病のお母さんを見舞いに行った時の事、おれの妹達の話。これって、今の過去に戻っている俺にはまだ起こっていない出来事なんだ。他の人たちは例外なく俺との過去の話を出来ないんだよ。知っているけど知らないんだ。君みたいに正確にその瞬間を話すことが出来ない。そして、決定的な事。ここの人は俺との日にちをまたぐ約束が出来ないんだよ。でも、君はそれが出来る、ただ一人の俺の知り合いなんだ」


ゆるふわちゃんはベッドの上で動かない。


俺の比較実験1の答えだ。ホテルのアピンは昨日の夜のモーニングコールを知らなかった。でも、ゆるふわちゃんは俺の知る限りの彼女との記憶をいくつも覚えている。


俺はゆるふわちゃんと会話を続ける


そして……どうするか。


俺は次の言葉を既に用意してある。もしも、俺の見立てが違っていたら俺はこの瞬間に更に一日巻き戻すことになる。俺の起床時間に戻ることになる。しかし、カメから降りるにはどうしても言わなければならない。カメから降りれなければ、どちらにしても帰還できないのであれば勝負するしかない。


「それは、君と俺が以前の別の時間の流れを生きていた、同じ世界の人間だから出来る会話なんだ。この世界の人間じゃないから出来るんだ」


………………


……遡行していない。周りの風景は何も変わっていない。ホテルで寝ていない。引き当てた、やっぱり彼女がカメなのか?


「俺を返して欲しい。すまないが一緒には行けない。頼む」


頭を下げた。


「だから! もう戻れないって言ってるでしょう!」


激昂したゆるふわちゃんが、俺に掴みかかっている。


「何で……なの?」


「わからないのよ。私にも。やめ方が……」


そして、ゆるふわちゃんは泣きだした。でも、それは何の涙なんだい?後悔なのか?目的に到達できない悔し涙なのかい?


ゆるふわちゃんも止め方がわからないカメの背中に俺と彼女は乗っている。


どうするか。


月~金 17時過ぎ更新

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