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LV81 胡桃ちゃん参上! 2

「いつまでいるんだ?」


車窓から見えるビルの街並みと人の流れに視線を流しながら、左隣に座る胡桃ちゃんに聞いた。


「9月最初まで……かな」


「一月か……

梨花ちゃんは結構前から来て、ここでバイト見つけて適当にやってるよ。

そう言えば、お昼まだだろう? これから、梨花ちゃんの店に様子見に行くか!」


「梨花ちゃんも日本食レストランで働いてんるんですね。

そうか、それならば、オムライス食べたいです。兄上!」


潔癖すぎるところが無ければ可愛いんだが、今も、茶色の大きな瞳でうっすら微笑んで俺を見ている。


「一回聞きたかったんだけど、お前達さ、何で俺んとこに来るの? もっと友達とかと遊びに行った方が良いんじゃないの?」


「……そうですねぇ……兄上、この国の家族って濃い繋がりなんですよ。一番信用できるのが家族なんです。一番遠くにいる家族はお姉で兄上でしょう? だから、時間を作ってわざわざ遠くまで会いに来てやってるんじゃあないですかっ! そう言う言い方は良くないですよ!」


そうか……初音さんを見てるとそれは感じる。日本人とは明らかに違う家族との距離感。家族が一番大切と、この国の子達は何の(てら)いもなく良く口にする。ここに住んでみて忘れた事を思い出させられた。


どこか孤独も許容していた昔の俺。

いずれ一人で生きていくんだからと。


血のつながりなど、どこかで小ばかにしていた俺は、ここで、知らされる事が有った。

その一つが、実にシンプルな事。

家族を大切にする。

という事だった。


「そうだったね……

初音さんと梨花ちゃんの店どっちがいい?」


「う~、迷いますね……どっちの姉を選ぶのかと聞かれているようで」


そんな大きな話じゃねえだろうよ。


俺達はお昼ご飯へと向かった。


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