三年生
朋美「飛鳥ちゃん今日から私たちも三年生だね」
飛鳥「あー聞きたくない」
飛鳥は苦悶の表情を浮かべ両手で自分の耳を塞いでいる
朋美「なにそれ聞か猿のポーズ?」
友人の奇行に冷静なツッコミを入れる
飛鳥「ついに高校受験の年になってしまった・・・」
朋美「受験なんて、まだ一年も先の話でしょ?」
飛鳥「優等生の朋美ちゃんは、きっと推薦合格だから受験の苦労を知らぬまま高校生になるんだろうな」
朋美の成績は学年上位の常連の一方で飛鳥の成績はいつも平均圏内
朋美「飛鳥ちゃんだって成績が悪いわけじゃないし大丈夫だよ」
飛鳥「天上界の民とは超えられない壁があるの」
朋美「普通に勉強すれば超えられると思うんだけどな」
飛鳥「絶対ムリ」
どんなに努力しても朋美には敵わないと本気で飛鳥は思っている
朋美「そんなに不安なら合格祈願してみたら?」
飛鳥「それだ 帰り道に有名な神社あるじゃん」
飛鳥が学業成就で有名な近所の神社の境内に足を踏み入れた時だった、騒がしい猿の鳴き声が周囲に鳴り響く
飛鳥「こんな街中に猿なんて居るの?」
周囲を見回すと一匹の猿が鳴き声を上げながら境内を走り回っている
飛鳥「何であんなに騒いでるの?」
九尾「あれは穢れに憑かれておる」
飛鳥の疑問に突然答えが返って来た
飛鳥「えっ誰?」
飛鳥が声がした方向に顔を向けると、そこには九尾の狐が座っていた
九尾「お前は私の声が聞こえるのか?」
飛鳥「聞こえますけど」
九尾「それなら今から奴の穢れを祓うのを手伝え」
飛鳥「祓うって私巫女さんじゃないですよ?」
普通の中学生の飛鳥はお祓いの方法など知っているはずもない
九尾「あの猿の穢れを祓いたいと祈りを捧げれば良いのじゃ」
飛鳥「祈りって何どうすれば良いの?」
九尾「作法など無いわ 思うがままにやってみろ」
飛鳥「そんな無茶な お願いあのお猿さんの穢れを祓って」
夢中で祈りの言葉を口にすると猿の動きが止まり周囲に黒い紐のような物が絡み付いているのが見えた
九尾「あの黒い紐が穢れだ 解いてやれ」
飛鳥が猿の側へ行き紐状の穢れを解いていくと 穢れの紐は霧散していった
飛鳥「黒いのが消えた」
猿は目を覚ますと大人しく林の中に去っていった
九尾「この時代の祓の巫女 初仕事ご苦労さん」
飛鳥「一体なんだったの そうだ私は合格祈願に来たの 神様のお手伝いしたからには合格間違いなしだよね?」
九尾「それを決めるのは私ではない 高校教師の仕事だ」
飛鳥「じゃあどうしたら合格出来ますか?」
九尾「そんなの単純じゃ。。。勉強せい」




