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メアリス、王族の対応に呆れる

「私が知らない間に世界は動いているのね」


 騎士様が帰った後、私は1人呟いた。


「この国は何処に進んで行くのかしら? 発展かそれとも転落か……、まぁ私が出来る事は何も無いんだけど」


 今は聖女じゃなく墓守だ、私は私の出来る事をやるだけだ。


「新しい聖女様は真面目に務めているのかしら……」


 ふとそんな事を思ってしまった。


 聖女の仕事は忙しい、結界を張ったり各地の困っている場所への訪問、プライベートの時間なんてこれっぽっちも無い。


「だから王太子様ともまともに顔を見た事も無いし話した事も無いのよね……、だからこそ婚約の話も無かった事になったのよね」


「王家が変な横入りをしてこなければ良いんだけど……」


 騎士様の話を聞いて一抹の不安を感じた。


 この不安は的中する事になる。



「コチラ今週分の食料です」


「いつもありがとうございます、なんだかお疲れの様に見えますが……」


 教会から来た配達人の方にそんな事を聞いた。


「えぇ、今教会は混乱状態に陥っています」


 ……私が追い出されてそんなに間が経ってないよね? 


「聖女様が全く仕事をしないんですよ、それに王家が色々と口を出してくるようになったんです、メアリス様の時は全く出して来なかったのに」


「え? 結界の定期点検とか色々ありますよね?」


「『結界なんて1度張れば十分だろ』というのが国の言い分です」


「いやいやいや、結界は放置すれば弱くなっていくから定期的に貼らなければいけない筈ですよね?」


「教会側も何度も説明しているんですが全く聞く耳を持たない状態でして……、聖女の仕事よりも王太子妃としての公務を優先している様で……」


 呆れて何も言えなかった。


 


 

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