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メアリス、頼まれる

 ある日、司祭様から話があるので来てほしい、と連絡があり私は町の教会にやって来た。


「申し訳ないね、メアリス嬢」


「いえいえ、それで話というのは?」


「実は会ってもらいたい人達がいてね」


 教会内にある司祭様の部屋に入るとそこには二人の男性が座っていた。


 私は彼等に見覚えがあった。


「あれ? 貴方方はよく一緒に行動していた護衛の方々ではありませんか」


「覚えていてくださいましたか! 御無沙汰しております」


「メアリス様もお元気そうで何よりです」


 私が巡礼に行く時に必ず護衛が何人かつく事が会ったんだけどこのお二人は特に多かった。


 そして私と気兼ねする事無く話してくれる。


 元々私は男爵令嬢なので貴族としての身分は同等というのもある。


「今回、城の使いとしてやって参りました」


「使い、という事は国王様の件ですか?」


「もうお耳に入っているんですか!?」


「チラッと聞いただけですけど体調を崩して寝込んでいる、とか」


「えぇ、その通りです。医者にも診てもらっているのですが匙を投げられております」


 そんなに酷い状態になっているとは……。


「そこでメアリス様に診ていただけないでしょうか?」


「私がですか? もう聖女じゃないのに?」


「教会側に打診したんですが全く返事が来ず……、当然といえば当然ですね、メアリス様を勝手な理由で不当に追い出したんですから……」


 なるほど、教会との関係はズタズタになっているのか、それで直接私にお願いをしに来たんですね。


「この事は王太子様はご存知なんですか?」


「いえ、今回は貴族会議で内密に決定した事です。王族の意志はございません」


「王家と一部の高位貴族の暴走には反感を持つ者も多いのです、既に見切りをつけた者もおります」


「そうですか……、わかりました。お城に行きましょう」


「本当ですかっ!?」


「救えるかどうかはわかりません。 ですが放置しておくのも心残りになってしまいますし……、それに不敬になりますけど一言言ってやりたい事もあります」


「それは勿論、我らが許可致します」


 こうして私は久々に城へ向かう事になった。  

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