幕間 ルイーザの決意
メアリスとの話し合いが終わりルイーザは帰りの馬車に乗っていた。
「メアリス様とはどうでしたか?」
「とても有意義でした、流石は聖女に選ばれた方ですね」
使いの男の問いにルイーザは笑顔で答えた。
「そうでしょう、メアリス様は教会内でも人気がありますからね、私も週に1回のこの時間を楽しみにしてるんですよ」
使いは楽しそうに話す。
ルイーザは実際メアリスに会うのにちょっと不安があった。
自分の意志とは関係無いが結果的に聖女の座を奪ってしまったのだ、文句の1つや2つは言われる事を覚悟していた。
しかし、メアリスは文句どころか歓迎してくれたのだ。
やはり、聖女の器たる人物である、とルイーザは認識した。
それと同時に自分の婚約者である王太子の見る目の無さに呆れてしまった。
幼い頃から王太子には振り回されて迷惑を被ってきた。
父親である公爵からは『王太子様には逆らうな』と言われてきた。
勿論、ルイーザも黙ってはいられず文句を言ったが聞く耳を持ってくれなかった。
そして聖女になったせいで『金と権力で聖女の座を買った女』と陰でヒソヒソ言われるようになってしまった。
もう我慢の限界だった。
メアリスと会い話した事でルイーザの覚悟は決まった。
もう他人に振り回されるのはゴメンだ、遅くはなったが自分の道を歩もう、と固く決意をした。
その為にはまず散々振り回してきた王太子と父親に引導を渡す。
公爵令嬢という地位にはもう興味は無い。




