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003⚫️破壊神の稲妻
彼は狙撃銃をその場に置き、屋上を去る。
99.9%の成功率を誇る神業とも言うべき、その技量。
しかし、今回は0.1%の稀有な例となってしまった。
弾は寸分の狂いもなく、少女の心臓に達した・・・はずだった。
しかし、その一撃は偶然にも、少女を庇うように動いた女の腹部に命中した。
あの女は助からないだろう。
他にも雇われたやつらがいたようだ、と彼は冷静に事態を把握する。
彼のあとに撃ったものがいたのだ。
狙撃が外れたら、その場での二度目はない。
それが彼の信条であり、自分自身の生還の可能性を高める術でもある。
彼は慌てない。
撤退経路は、いくつものシミュレーションを行い、
複数のプランと手段を用意してある。
依頼主が再度の狙撃を要求するだろうか。
それなら、受けるまでである。
ため息も深呼吸もなく、平然と場を離れていく。
彼のコードネームはブリッツ。
3km先の標的に、稲妻のような一撃を落とす。
風も、明暗も問題ではない。任務は一瞬で終わる。
破壊神が動く時、誰も気づかない。
ただ、彼の去った場所に、
晴天の霹靂の後に残るような沈黙があるのみである。




