放課後、いつもの教室で ユウキとアスカ 2
「じゃあ新歓は不参加なんだね」
「まあね……」
ユウキが参加したがらない理由は去年のトラウマのほかにもう1つある。
現在、文芸部に所属しているのは誰にでも優しい性格と整った容姿が相まって隠れファンクラブがあると噂のアスカと、風邪で休んだ時に担任の先生でさえ「お前昨日いなかったっけ?」と言われる始末のユウキのみ。所属クラスが違い、クラス(格)も違うユウキにとって、アスカと自然に話せる機会はこの教室だけだった。授業が終わり、教室で待っているとアスカが笑顔でやってきて、他愛もない話をして日が暮れる。
この時間がユウキはとても大切で、とても好きだった。
だからこそ今日はアスカを無視していた。何事にも全力を出す彼女が新入生歓迎なんてイベントを逃すわけがない。
だが知らん。新入生なんて入ってこなくてもいい、自分たちの代で部活が無くなろうと知ったことか。
〜〜このまま2人でいたい〜〜
その考えが浮かんだユウキは、はっとして首を振る。自分の顔が赤くなっていないだろうか、それをアスカに気づかれていないか、そう思案しながらチラッとアスカを見る。アスカは、
「そっか、うん、わかったよ」
明るく笑っていた。
その笑顔を見たユウキにグサッと何かが刺さった。
こっちをみていなかった安心感? 違う。
あまりの美貌に見惚れていた? 違う、違うだろ。
こんな笑顔を作らせるなよ! 大馬鹿野郎‼︎




