断らないと
そんな中一人パニックに陥っていた香、一人部屋の中で頭を抱えていた。
あ~どうしよう・・・
居ても立っても居られず焦りばかりが募った。そうだ、携帯をしよう。そこで断ろう。そう思ってもいざ携帯を手にすると、断ろうとして失敗したのが脳裏に浮かんだ。こんなことしたら怒ってしまうかも・・・どんどん膨らむ妄想に、思わず手が震えてきた。どうしよう・・・そして、思わず携帯を机の上に置いて再び頭を抱えてしまった。そしてふと思った。
本当にどうしよう・・・
先輩に迷惑をかけてしまう・・・
そんなことを考えていると悪魔が私に囁いてきた。
憧れの先輩でしょ?
憧れの先輩が彼氏になるのよ、一日だけど
いっそのこと、そのまま彼女の座におさまったら・・・
えっ?これまで考えたこともないことが頭の中を過ぎった。桜川先輩は、尊敬している人だから・・・とまで言い訳しているとデートをしている光景が勝手に目に浮かんできた。
ボン!!
カーッっとなって、顔が熱くなってきた。やばい・・・
思わず、頭を左右に振った。そして、もう一人の自分がぼそりと呟いた。そんなに浮かれてどうするのよ!!もしかしたら、終った瞬間に、さようならってことも
ずしん!!
思いっきり落ち込んでしまった。そうよね・・・絶対に相手にしてくれるはずないもんね。それより・・
あ!!!
ようやく我に帰った私、大事なことを忘れていた。
知代のことだ絶対に言いふらすって~
しかも学校中に
ま・・まずい・・
絶対に・・・
先輩に思いっきり迷惑をかけてしまうってば~ってことは今まで見たいに音楽も出来ないの?
やっぱり断ろう
断らないと・・・
やっぱり断らないとでもどうやって?
あ~!!!明日が憂鬱