エリンとのデートのようですよ?
今日は特にいいクエストがなかったうえ、最近丸々一日休みという日が設けられていなかったため、疲労回復とリフレッシュのためにお休みとなった。
とはいえ、突然休みと言われても何をしようか……
体を休めるのが目的だが、普通に家で寝るだけというのもせっかくの休日にするにはもったいない気がする。
「シン、今日は何をするか決まってるの?」
ギルドの前で解散したはずのエリンが話しかけてきた。
珍しくリンとエチカは近くにいないようで一人のようだ。
「いや、まだ決まってなくてな」
その俺の言葉を聞き、エリンの顔がパァッっと明るくなった。
「なら今日一日、私に付き合ってくれない?」
「それはいいが…なにするんだ?」
「買い物とか……ご飯とか?普通に街をぶらぶらするだけよ」
それなら、リフレッシュにもなっていいかもしれない。
エリンがそれで喜んでくれるならなおさらいい。
「ほらっ。行きましょ?」
エリンに手を引かれ、露天や商店街の方まで歩いて移動する。
すれ違う人々の視線が突き刺さるのを感じる。
最近エリンは、俺と一緒に行動しているときはフードを外し、素顔をさらしていることが多くなった。
一度心配になってエリンに言ってみたところ、「なにかあってもシンが守ってくれるのでしょう?」とのことだった。
信用されているのはうれしいが、未だに少し不安になる。
エリンはエルフ族なのでとてもきれいな容姿をしている。
それが原因で拉致されたり暴行されたり、ひどい目に合わされるのが一番不安だ。
エリンも多少近接戦の心得があるとはいえ、本職は魔法使いだし、それに俺より強い人だって探せばいくらでもいるだろう。
そんな人物に目をつけられてしまったらと思うと夜も眠れなくなりそうだ。
せめて、勇者が王様の重い腰を上げさせて、エルフの完全なる開放ができてからにしてほしいものだ。
「シン?着いたわよ?」
どうやら初めの目的地に着いたようだ……ってここは――――
「おい、どうして女性物下着の専門店なんだ?」
「買い物って言ったでしょ?」
エリンはつないだ手をほどく代わりに腕に抱きつき、立ち止まる俺を引きずるようにして店内に入った。
「シンはどんなのが好き?」
「いや、意見を聞かないでくれ……」
店内は女性物の下着に溢れ、いかにも男子禁制といった雰囲気だ。
「こんなのとかどうですか?」
エリンが持ってきたのはだいぶ際ど目の物だ。
「いや良いと思うが…」
「そうですか?じゃあこれ買っちゃいますね」
そうして、エリンは数着の下着を買って満足したようだった。
その後、露天商を巡り、屋台で買い食いなどしたりして、一日中、町を歩いて回った。
良いリフレッシュになったし、エリンも楽しそうで良かった。




