表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生きてて良かったと 思いたい私の異世界転生  作者: 蒼氷


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

645/654

歌姫は性悪なの?

ガロルド「は?歌姫ってのは、ルラが話していたやつじゃないのか?」

「うん、そう。まさかあんなに性格が悪いとは思わなかった」


お散歩から帰ってきたガロルドに、今日来たお客さんについてお話し中だ


ガロルド「性格が悪いというか・・・・貴族ってのはそんなやつばかりなのか?」

リーヴァ「一概にそうとは言えないですが、自分達は特別だと思っている人は多いですね。親からの影響が大きいと思いますが」

「じゃあ、バルテッラ子爵家?はそういう家って事ですか?」

リーヴァ「そうですね、少なくとも私にはそう見えます」


「じゃあ・・・・もしかして、王都の西に屋敷があったりしますか?」

リーヴァ「ええ、バルテッラ子爵家の屋敷は西にありますよ。よくご存じで」

「やっぱり・・・」


奴隷を連れ出していた時に、一番多かったのが王都で

貴族っぽい屋敷も3つ行った

その中で一番大きかった屋敷が西にあったのだ

どの屋敷にいた奴隷も扱いが酷かった


その話をリーヴァさんにすると


リーヴァ「納得ですね・・・ロコくんを売っていたらどうなっていたかお察しですね」

「まあ、ぜぇったいに売ったりしませんけどね!もう奴隷でもないですし!」

ガロルド「そうだな」

「で、あの人には注意してくれるんですよね?」

リーヴァ「そうですね、公爵様から厳重に注意が行くとは思いますが、違法性があるとは言い難いです。もし今後何か手出ししてくるようなら話は変わって来ますが」


「そこまで行くと本当に馬鹿ですけどね。とにかく公演中は気を付けていきましょう」

リーヴァ「わかりました。常駐の騎士ももう少し増やしましょうかね。少ないよりはいいでしょう」

「ありがとうございます」

ガロルド「俺も見回りをしようか」

リーヴァ「公演中は舞台を見ている人も必要ですから。ガロルドさんはそちらに専念して頂いて」

ガロルド「わかった」


「ありがとう」


ちょっとさすがにご立腹です


演者を買おうとするのは、これで2人目だ

彼らが魅力的なのはわかるが、人を買って自分の物にしようとするのも理解できないし

なにより彼らが奴隷だと決めつけている事が許せない


獣人全てを奴隷として見ているとしか思えない

だって舞台に立っている時は誰も革ベルトは着けていない

外出する時は着けてもらっているけど、これは防犯の為だから

拠点内は着けたりつけなかったりだ


普段から彼らの事を下に見ていないと、できない発想だと思う

次に会ったら何か言ってやろうかな・・・


でもな、もっとぎゃふんと言わせてやりたい・・・



そうだ、あの人の王都公演にお客さんが来ないとか面白くない?


「あの、リーヴァさんちょっと相談なんですけど・・・」

リーヴァ「なんでしょうか?」

今思いついた事をこそこそと耳打ちする


リーヴァ「ふむふむ、それは良いかも知れませんねぇ・・・」

「ふふふー、でしょ?ちょっとさすがに痛い目に合って欲しくて・・・公爵家から苦情を言ってもらっても反省なんてしないでしょう?ああいう人達は」

リーヴァ「確かに、うるさいぐらいにか思われないでしょうね」

「貴族がその気なら、こっちは庶民を味方にするだけですよ。ふっふっふー、どれぐらい効果があるか楽しみだなー」


ガロルド「何か悪い顔をしているな・・・・」

リーヴァ「いえいえそんな・・・これは情報戦というやつですよ。貴族社会ではよくある事です」

「うんうん、嘘は言わないしねー」

リーヴァ「はい、もちろんです」


ガロルド「何をしようとしているのか知らないが、ほどほどにな」

「はぁーい」




リーヴァさんと2人で、ちょっとした仕返しをする事にした

それは噂を流す事だ


王都の教会に『天罰』が下った時のように

町に噂を流すのだ


『王都一の歌姫が今人気のバーレスクから、ロコくんを買おうとした』って

今回は嘘じゃない


今庶民には大人気のバーレスクの公演

しかも、おそらく一番人気であるロコくんを買って自分の物にしようとしたのだ

ファンは怒るに決まっている


ついでに、以前ノーラさんを買おうとした貴族の名前を広める事にした


『バーレスクの演者を買おうとする貴族がいる』

これはお店に通ってくれている人達全員を敵に回すだろう

貴族の醜聞っていうのは社交界でも広がるのは早いからね

庶民からだけじゃなくて、貴族間でも色々と言われるだろう


そしてそれは王都一の歌姫の公演の客足にも確実に響いてくる

結果が楽しみだ


またどこかのおじさんに頼もうかと思ったけど、リーヴァさんが

「噂を流す専門の者がおりますので、こちらにお任せ下さい」だって


高位貴族っていうのは、そういう人まで雇っているのか・・・・怖い世界だ




こうして翌日劇場に行ってから、スタッフさん達にも事情を説明

万が一の為に騎士さんを増員して立ってもらう事を了承してもらった


スタッフ「色々と大変ですね・・・・しかしポチェータ嬢がそこまでする方だとは・・・・」

「かなり感じが悪かったですよ?名乗りもしないし」

まるで自分の事を知らない人などいないみたいな感じだった


スタッフ「それは・・・仕方ないのかもしれませんね。彼女の周りには彼女を褒める人しかおりません。私共スタッフに対しても大変高圧的な態度でして・・・・・」


「ええ!それは無いわ!ドン引きです・・・・」

スタッフさんがいないと王都公演も出来ないのに・・・・裏方って大事なんだよ?

ぷりぷりと怒っていると


スタッフ「そこまで怒って頂けるなんて・・・仕事を頑張って来たかいがあります」

しみじみとそんな事を言われてしまった


「私はすっごく感謝してますから!私達が問題なく公演できているのは皆さんが裏で丁寧な仕事をしてくれているからって知っていますから!」

スタッフ「る、ルラさん・・・・」

完全に泣かせてしまった


そんなに風当りが強いのだろうか・・・・可哀そうに


スタッフさんのハートはがっちりと掴めたので、自分は公演に集中する

演者として出ないといけないからね


しかも今日は国王陛下が来る予定の日だ

みんなには言っていなけどね


開演近くなっても到着したという連絡はなかったので、来れなくなったか

ギリギリの到着になるのだろう


公演前の挨拶はできない


一旦国王陛下の事は忘れて、公演に集中する事にする


いつものようにイーラの3人から始まり、つつがなく進行していく


そして今日はポールダンスの時に私が歌う事になっていたので、ステージの端で歌っていると

事件は起こった


「何か微妙じゃないか?」「まあ、獣人達だしな」「こんなもんじゃねえか?」

話声・・・にしては大きい

気にはなるけど、歌を中断するわけにもいかない

そのまま歌い続けていると


「あーあ、早く終わらねえかな」「退屈だな」

また話が始まった


ステージのすぐ傍に座っているガロルドに目配せすると

すっと立ち上がるガロルド

話をしている男たちの傍まで行き、何やら話をしている


「俺達が悪いっていうのか!?」「クソつまんねえ事やってるからだろう!」

ガロルドに静かにしろとでも言われての反論なのか

大きな声で反論している


これは良くない、向こうを焚きつけてしまった


歌いながら舞台を降りて近づいていく


「な、なんだ!」「俺達は嘘は言ってねえぞ!!」

3人いる男の一人の前に立ち、にっこりと笑ってから手を引いて舞台の上に連れて行く


「な、なにしようってんだ!」

「しーっ、私達が面白くないのなら、あなたが面白い事を見せてね。上手く出来たらちゃんとお金を払うよ」

「なっ?はっ?」

明らかに焦っていたけど、そのまま引っ張っていき

ポールの前まで来た


「ぐるぐるしてあげて」

カンス「了解しました」

最初びっくりしていたカンスさんも、『ぐるぐる』の言葉を聞いて

にっこりと良い笑顔になった


「ぐるぐる?ぐるぐるってなんだ!おい!」

「じゃあ、お楽しみくださいー」

笑顔で手を振って行ってらっしゃいをする


カンスさんは男の手を掴んで、男の足がつかない高さまで来るとぐるぐると回り出した

「う、うわぁぁぁーーーーー!!」


カンスさんが回るスピードを速めていくと、男の足はどんどんと浮いていく

そして対角線上で回っていたツェルさんに・・・・・投げた


「うわああああ!」

男は叫んでいるけどそんなのおかまいなしだ


投げた男の足を掴んだツェルさんが、そのままぐるぐると回り

またカンスさんにパス、そして次はチュリさんへパスと繋げていく


最初は叫んでいた男だったけど、段々と元気が無くなって来た


それを見守りつつ、私は歌を歌う

観客席のお客様達は大爆笑していた


「あははは!回されてるよー」「すごいな!」「うるさいからだぞー!」

「元気無くなってきたねー」「ざまあみろー!」


ぐるぐるの刑に処された男は静かになり、地面に降ろした時には立てなくなっていた


ステージの傍で見守っていた2人に「次はどちらになさいますか?」と笑顔で聞いたけど

首を振るばかりで返事してくれない


「おかえりになりますか?それとも静かに観劇なさいますか?まあ、お友達はもう立てそうにありませんが」

「帰ります!」「ほら!帰るぞ!」

そう言って、立てない男を引きずって

2人で担いで出ていった


ふぅ、と息を吐いて


「ご覧のお客様がた、もし演目がお気に召さないようでしたら途中退出して頂いてもよろしいですし、このように参加してもらってもかまいません。見て頂いたように、常人がこのように演技するのはお勧めしませんが・・・・」

にこっと笑って観客席を見回す


「もっと見たいよー!」「続きしてー!」「見てるからー!」と声援が聞えてきた


「ありがとうございます。では、引き続きお楽しみください」

ゆっくりとお辞儀をして舞台袖にはけてきた


パペッティ「上手くやりましたね!」

ロコ「うんうん、凄かった!」

「はぁ・・・・上手く行って良かった・・・」

ツェル「まさか『ぐるぐる』をここでやるとはね!」

カンス「面白かったねー」

チュリ「落とさないかヒヤヒヤしたよー」


「ふふふ、みんなの事信じてたからね!さあ、次の演目いくよー」

「「「はい!!」」」


『ぐるぐる』とは練習中に産まれた遊びだ

ポールの回転に慣れるために練習してたんだけど、ただ回るのも面白くないから

ポールに掴まっている人が一人手を繋いで、そのまま回り

次のポールの人に渡すという遊びが最初で

いつかは演目に入れてもいいかなって思って練習していたのだ


しかし、回される側にも『ぐるぐる』耐性がないと成立しなくて

ずっと保留になっていた


ポールダンスの大変さを教えてやりたくてステージに上げたけど

あんなに真っ青になって立てなくなるほどだとは思ってなかった・・・・

よっぽど耐性が無かったんだろう


まあ、懲りたかな?


いきなり暴れたりとかじゃないから、今度からヤジにはあれで対処しようかな

ただの嫌がらせだと思うけど、ポチェータさんは関係あるんだろうか?

裏に連れて行って尋問しても良かったかもなー


ありがとござした!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ゴールデンウィークを利用して 4日かけて ここまで読みました✨最初は ドアマットぷりにモヤリましたが 主人公が解放されてからの物語が ペースアップして 更に面白くなりました♪読んでて楽しくなり 良い小…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ