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生きてて良かったと 思いたい私の異世界転生  作者: 蒼氷


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いよいよ、3国間会議開始

アシタスト国王と、宰相、外交官を交えての試食会で

かなり貿易に好意的な意見をもらえた


十分にわかってもらえた所で、会議室に移動した


会議室には、各国の使者が席についていた

全員が席に着いた所で、自己紹介から始まり

自分にも回って来る


「Sランクパーティ『アルラド』のルラです。この度は貴重なお時間を頂きありがとうございます。本日は各国の橋渡し的な事をしたいと思っておりますので、よろしくお願いしたします」

予め決めておいた言葉を言う

噛まずに言えた自分を褒めたい


その後も自己紹介は続き


ニクン国からは、外交官のイーロンさんと、商業ギルドマスターのマッキンリーさん

カンリオ国からは、外交官のテムスンさんと、商業ギルドマスターのバードンさん


名前を覚えるのが苦手な私は、紙に席を書いて、名前をメモしておいた

ここで名前を間違える訳には行かない


しかし、マッキンリーさんが会議に参加する事は聞いていなかった

少しでも見知った顔が居てくれて、正直嬉しい

敵になる事はないとは思うし



国王「では、3国間会議を始めたいと思う。まずは遠い所まで来てもらい感謝する。此度の会議はここにいるルラによる道路の敷設を元に、3国間の貿易を深める事を目的としているが、聞いた所によるとニクン国は各国との同盟も望んでいるという事で間違いないか?」


イーロン「はい、貿易面で支えて頂きたいのはもちろんですが。隣国からの圧力に耐えるには両国からの同盟が不可欠になっていると思っております。出来る限りの貿易努力をして参りますので、今後のお付き合いも含めて話し合いがしたいと思っております」


国王「ふむ、わが国は是非ともニクンとは共に助け合う間柄でいたいとは思っておる。カンリオ国はどうだ?」


テムスン「同盟とは、戦争になった場合は力を貸せという事でしょうか?」

国王「何も包まずに言うのならそうなるだろう、教皇国がニクン国を攻め、次は我が国、その次はそちらに行く事になるだろう。何も無関係な話ではないと思うが?」


テムスン「おっしゃる事は理解しております、が、大陸で言えば端と端の国なので、そこまでの危機感は我が国にはありません。同盟するに足りる条件が欲しい所ではあります」


国王「遠いから自分たちは関係ないと?昨今の大陸の動きを見て不穏に感じはせんのか?」

バードン「失礼ながら、こちらは貿易の為と聞いてここまでやって来ました。もし同盟の話となるのならば一度持ち帰り、国としての会議で決める事になります」


国王「それはわかっておる、同盟の意思はあるのかを聞いているのだ」


テムスン「・・・・こちらにとって良い話であれば同盟も通るとは思います」


国王「わかった、その言葉が聞ければ良し。ではルラが各国に国道を作る事に反対の者はいないな?」


全員が首肯した


どうやらカンリオ国の外交官は、あまり同盟に賛成ではないみたいだ

そりゃ戦争を手伝えって言われているようなもんだもんね

商業ギルドマスターのバードンさんは中立なのかな?公平な意見をもらえそうだ


ニルステル「では、各国の希望を聞いて行こう。アシタスト国はカンリオ国から砂糖、それにショユーやミソの作り方の共有を希望したい。ニクン国からは従来通り、小麦やパスッタ、あとは新しくダンジョンで手に入るようになった物などを希望したい。こちらから輸出出来る物は、岩塩、鉱石、あとは、豆類は種類も数も豊富だ」


マッキンリー「こちらは、ダンジョンを再調査する事が決まり、最近見つかったものだけでも、かなり貴重な品々が見つかっておりますので、各国の希望するものを輸出できるように尽力する事を約束致します。ニクン国が必要としているものは、特に砂糖です。他にもこまごまとした必要なものはありますが、砂糖だけは国内の生産がほとんど無く、土地的にも自国での生産が難しい、現在は教皇国に頼り切りの状態になっています。ですので、カンリオ国からの輸入を希望しております」


バードン「こちらは・・・正直どちらの国も欲しいと思う物がありません。目録を頂きましたが、これと言って必要な物が無く・・・砂糖の輸出を求められているだけの状態と言ってもいいでしょう」

テムスン「我々は2国へ砂糖を輸出する気はあるが、それに見合う物が用意できるかを心配に思っている。資源が少ないわけでも、食べ物に困っているわけでもない我が国には、金以上に必要なものが見当たらないのが現状なのでね」



やっぱり、予想通りカンリオ国は輸出する気はあっても

見返りを求めてきた

このままでは大金を払って砂糖を仕入れる事になるだろう


「それについては少し補足をしたいと思います。よろしいでしょうか?」

国王「頼む」

「はい、それでは・・・」


テムスン「は?冒険者がどうして補足を?」

国王「これはルラが一番詳しいのだ、まあ、見ててくれ」

テムスン「は、はぁ・・・」


ちょっと不審に思われてしまったけど、仕方ない

だってただの冒険者だしね



「カンリオ国からの話をお聞きして、ごもっともな事だと思っております。なのでアシタスト国とニクン国よりイチオシの品をご紹介したいと思います」


テムスン「い、イチオシ?」

バードン「気になりますね」


「まずは目録をご覧ください、アシタスト国より『あずき』の紹介を行いたいと思います」


宰相さんが合図を送ると、メイドさん達が入って来て、あんこの試食を手早く配膳していく


「今、手元に来ましたのは、アシタスト国で採れる豆を砂糖で煮たものです。おすすめはパンに塗って食べるのが良いです。バターを塗ったパンならさらに美味しいですよ。どうぞご試食なさって下さい」


国王「ん、やっぱり美味だな」

宰相「サクサクのパンにも良く合いますな」


マッキンリー「豆を甘く・・・不思議だが、美味い」

イーロン「初めて食べました」


カンリオ国の2人は甘い豆と聞いてかなり不安そうな顔だったけど

各国の重鎮が美味しそうに食べているのを見て、やっと一口食べた


長く咀嚼して、不思議そうな顔をしながら、2口目、3口目と食べている


「どうでしょうか?バターとの相性は抜群なんですよ?」


テムスン「確かに・・・・美味い」

バードン「普段は甘いものは食べたないが、これは美味いな」


「ふふっ、良かったです」


テムスン「しかし、この豆は砂糖で煮たものなのだろう?我が国でも豆は盛んに栽培している」

「この豆はおそらくカンリオ国では栽培していないはずです。見た事がないので・・・・カンリオ国で盛んなのはショユーなどの原料になる豆で煮物には適さないはずです」


バードン「彼女の言う通りですね、この豆は見た事がないです。おそらくこの地特有のものかと・・・なので輸入しないと味わえない物・・・という事になりますね」

テムスン「・・・・なるほど」


「こちらのあんこを作るには砂糖が必要でして、なので相互貿易にはかなり相性のいいものではないかと思いました」

バードン「とても良い紹介をありがとう。前向きに検討しよう」

「ありがとうございます」


あんこはかなり好印象のようだ


「あと、この目録には書いていませんが、個人的な事業としてドワーフ秘蔵のお酒を現在進行形で作っておりまして・・・」

テムスン「ドワーフ秘蔵の酒だと!」


「ふふっ、気になりますか?」

テムスン「あ、ああ」

いきなり声が大きくなるあたり、かなりお酒好きと見た!


「もうすぐ第一段が完成する所でして、かなり少量になるかもしれませんが、輸出する事も可能かと思いますし、これから増産を考えていますので、長期的にお付き合いいただければいいなと思っております。さらに、私のお店でしか飲めないお酒というのもありまして・・・・」


国王「なに?それは聞いていないな」


「これはニクン国にあるお店限定で出しているんです。なので輸出するにしても少量を限定的に・・・・と考えています」

そこで言葉を区切って、小さめのグラスを並べていく


丸い氷を作りだして、グラスに入れて、マドラーでくるくると回しグラスを冷やす

そこに、薄い黄色の液体を入れていく


梅酒を持ってきていて正解だったな


グラスに注ぐだけでもいい香りがする


「これをみなさんにお願いします」

メイドさん達にお願いして、グラスを配膳してもらう


「こちらは私のお店で作っているお酒です。ニクン国でしか採れない特別な果実を漬け込んだ果実酒でして、独特の風味があり、女性にも人気でして・・・・」


テムスン「いい香りだ・・・」

国王「確かに果実の香りがするな・・・」


バードン「ニクンでしか採れない果実か・・・」


デンスター「ほう、これは良いな」

ニルステル「飲みやすいな・・・女性が好きなのもわかる」


「この果実には色々と健康にも良い作用がありまして、疲労回復や、お通じが良くなる効果、美肌効果なども期待できて、寝る前に一杯だけ飲むと寝つきが良くなるとも言われていますよ」


デンスター「寝つきが良くなる・・・」

国王「通じが良くなる?酒で?」

バードン「美肌とは・・・女性への贈り物に最適だな」

テムスン「疲労回復まで・・・飲むしかないな・・・」


「ふふっ、まあ、気持ち程度の効果ですけど、普通のお酒を毎日飲むくらいならこっちの方が何倍も良いと思います。こちらはお店に来て頂いたお客様だけに出していましたが、貿易が上手く行った時は記念にいくつかを輸出に回してもいいと考えています。ニクン国でしか作れない物ですし・・・これを作るには砂糖が欠かせません・・・なので、なるべく低価格で砂糖が使えるようにならないと、この果実酒も輸出する時にはとんでもない値段になっているかも知れませんね?」



テムスン「・・・・・お嬢さんは外交がとてもお上手で、冒険者にしておくのはもったいないな」

バードン「まったくだ・・・完敗だ」


やっと2人に笑顔が見えた



「ふふっ、お褒めに預かり光栄です。しかし、まだまだご紹介したい商品がありまして」


国王「何!?まだあるのか?」


「ふふふっ、実はニクン国のダンジョンに調査に入ったのは私自身でして、とても良い物がたくさんありましたよ。これから他の冒険者が定期的に採取が出来るように体制を整えていくので、少し時間がかかるとは思いますが、とても貴重な物が輸出出来るようになるかと思います。それを今からみなさんに紹介していきますね」


マッキンリー「これは商業ギルドの方でも調整中でして、安定して採取できる数も未定なので、最初はかなり高額で出品される事になるでしょう。安定供給を目指してはいますが、それはいつになるかわかりません。それでも、良いお付き合いをしたい2国には優先的に輸出したいと考えておりまして・・・な?ルラさん」


「はい、もちろんです。良いお付き合いをお願いしたいものです」

マッキンリーさんがにっこりと笑ってパスを出してきたので

こちらもにっこりと笑っておく


そして、ダンジョン産の果物の試食

ガーや手長エビの試食

ヘビの皮や、ジャガーの毛皮などを見せた


あとは、元々パチュリーダンジョンで採っていたスパイス

マスタードを推しておいた


カンリオ国の下にあるリンパオ国がスパイスが盛んな国なんだけど

それって香辛料系で、辛い系が多いのだ


なので、粒マスタードの美味しさを広めておいた

マスタードの種を酢に漬け込むだけで作れるし、何かに混ぜても、付けて食べても美味しい

今回はソーセージと一緒にだしたけど、大好評だった

お酒が好きそうな人が多かったから、これにしたけど正解だったようだ


これでマスタードの輸出も増えるに違いない


ニクン国がもらうばかりではなく、2国にしっかりと輸出出来る事がアピールできて

大変有意義な会議になったと思う



そして忘れそうだったけど、最後に思い出したので

魔法カバンの宣伝もしておいた


「今回の相互貿易にいい返事を頂けた方々には、自作の魔法カバンを売り出します。こちらはサンプルになりますが。同じものをひとつ金貨1000枚で売り出します。もちろん時間停止付きで、馬車2台分の容量があります」

そう言ったあと、静寂が流れ

国王が笑った、その後みんなも笑い始めた


国王「はじめからそれを出せば、皆賛成しただろう」と言われてショックだった

そんなに魔法カバン欲しいの?


そして

この場は解散になった


最後には、テムスンさんが

「必ずいい返事が出来るように、国で会議にかけよう」とまで言ってくれた

その代わりと言ってはなんだけど


「試食用に一通り融通して欲しい」と言われたので、調理済みで出すだけで良い物を用意した

これで失敗しましたとは言わせない

絶対にしっかりとお願いしますよ、って意味を込めてニコニコとしておいた


みんなが解散していく中で、声をかけてくれる

国王「いや、実に楽しい会議だった。これからもよろしく頼む」

マッキンリー「楽しかったな、また会おう」

イーロン「あなたには頭が上がりません。大変楽しかったです。今後もよろしくお願いします」

ニルステル「次に君に会うのが楽しみだよ」


みんな楽しかったそうだ・・・・

なんで?

私は疲れました


トレール伯爵も帰りの馬車で

「いやー、こんなに楽しい会議は初めてだ。さすがルラだな」って

そんに楽しかったんだ・・・・


私には貴族の感性はわかんないな・・・・

あー、疲れた!

ありがとござした!

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