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生きてて良かったと 思いたい私の異世界転生  作者: 蒼氷


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始めての王城

「ここが王城・・・・」

馬車の中から大きな王城を見上げる


トレール「緊張してきたか?」

「ほどほどに・・・もし失礼があれば止めて下さいね?」

トレール「そこは任せてくれ、それ以上は危険と判断したら、こう、合図をしよう」

トレール伯爵が首元のタイを直す素振りをする


「はい、わかりました」


今、馬車は王城の門を通り、王城内を移動中だ

馬車止めまではこのまま移動らしく、もう歩いて来る事を想定されて無い事がわかる

それぐらい広いのだ


緊張していないと言えば嘘になるけど、思ったよりは大丈夫だ

トレール伯爵が用意してくれた正装が、タイトなわりに着心地がいいのも助かった

会議中ずっと苦しかったらどうしようかと思ってたけど、着てみてビックリだ

さらさらとした着心地も良いけど、生地が若干伸びるのだ


トレール伯爵に話を聞いた所、魔物の素材を使っているらしく

凄く興味深い・・・・これで下着を作りたいな・・・・


凄く高いらしいけど、パンツくらいなら・・・


ちょっと後でお店を聞いてみようかな?


そんな事を考えていたら、到着したのか馬車が止まった


トレール「さて、行くか。準備はいいか?」

「はい」

トレール伯爵が先に降りていく、続いて降りるとトレール伯爵が手を差し出してくれたので

素直に手を添えて降りた


今日はガロルドはいない、3匹を連れて散歩に行ってくれている

なので、一人で頑張らないといけない

深呼吸をして、気合いを入れた


馬車から降りて見上げる王城は、やっぱり大きかった

白というか、クリーム色の外壁が綺麗だ


「お待ちしておりました。トレール伯爵。Sランク冒険者ルラさん。ご案内致します」

スーツを着た男性が案内役のようだ、トレール伯爵に受け答えはお任せして

かるく会釈だけ返しておく

男性の案内に従って、王城のなかへ入って行く


王城の中はとにかく天井が高かった

通路も広いんだけどね

これだけ天井が高いなら、大きな王城でも4,5階しかないのかな?


装飾品や、所々に置かれている高そうな花瓶や絵よりもそっちが気になる


案内役の男性は2階の一室まで連れて来て、大きな扉を開いた

「どうぞ」

ここに入れという意味なんだろうけど、トレール伯爵は何も言わずに入っていく

私も真似をしてそのまま部屋へ入って行こうと思ったけど

お礼を言いたくなってしまったので、また軽く会釈しておいた


中は会議室のような感じだけど、机が大きい

これだけ大きいと声が聞えない人もいるんじゃない?なんて思うほどだ


トレール「先に来ているな、紹介しよう。アシタスト国の外交官デンスター侯爵と、宰相のニルステル公爵だ」

「お初にお目にかかります。Sランク冒険者をしております、ルラです」


デンスター「はじめまして、お話は聞いていますよ。大変ご活躍だとか」

「ありがとうございます。恐縮です」

ニルステル「会えて光栄だよ。今回はとても良い話をありがとう。是非いい取引になるようにしよう」

「はい、こちらこそ光栄です。本日は宜しくお願い致します」


何とか微笑みつつ返しているけど、舌を噛みそうだ

こんな丁寧な言葉使いしないからー


ニルステル「会議まではもう少し時間があってな、王が先に挨拶をしたいと言っているがいいか?」

「え?」

トレール「そうですね、先に顔合わせだけでもしておいた方が良いですね」

「王様も会議に出席なさるんですか?」

ニルステル「どうしても参加したいと言ってな、何とか調整した」

なんてこった

それは聞いていない


王様なんて会った事ないんですが?

私大丈夫そ?

不安になってトレール伯爵の方を見る


トレール「大丈夫だそのままでいい」

「は、はい」


宰相さんの後ろについて行き、会議室から続く部屋に移動すると

扉の先にはいかにも王様って感じの人がソファに座っていた


ニルステル「お連れしました」

国王「おお、待っておったぞ。そちらが例の?」

ニルステル「ええ、Sランク冒険者のルラさんです」

国王「会いたかったぞ。私が国王のボルステル・アシタストだ」

「お会いできて光栄です。冒険者をしております、ルラです」


国王「あまりかしこまらくていいぞ。冒険者は貴族ではないのだからな」

そうは言っても、ちょっと無理


「ありがとうございます」

トレール「私をお忘れではございませんか?女性にだけ挨拶するなんて、王妃様に言いますよ?」

国王「いやいや、これからしようと思っておったんだ。トレール伯爵も今日はよろしく頼むぞ」

トレール「はい、良い取引になるように尽力致します」


国王「まあ、座ってくれ」

トレール伯爵に促されて、ソファに座る


座ってすぐに、メイドさんが来て紅茶を入れてくれる

無駄のない動きで、さすが王城のメイドさんって感じだ


いい香りの紅茶のカップの横には、お砂糖と蜂蜜、ミルク

そして小さなクッキーも置かれている

凄く美味しそうだなって思って見ていたんだけど、どのタイミングで飲めばいいのかわからない・・・


なので、隣に座るトレール伯爵の動きを横目で見ながら

同じような動きをする、蜂蜜とミルクを少し入れて

ティースプーンで優しく混ぜる

せっかくだし蜂蜜はいっぱい入れた


そして全員がカップに口をつけたのを確認して、自分も飲んでみる

すごいいい香りだし、蜂蜜が甘くて美味しい

間違いなく良い物だ・・・・ラッキー


国王「さて、今回は良い話、感謝する。王都の道も確認させてもらった。魔法であっという間に作ってしまったと聞いたが本当だろうか?」


「あ、はい。土魔法で作りました。しっかりと強化魔法もかけていますので、100年近くは保つと思われます」


国王「100年・・・それは素晴らしいな。ニクン国を助けるために思いついた事だと聞いたが、間違いないか?」

「はい、ニクン国の為でもあります」

国王「でも?とは、どういう意味だろうか?詳しく聞いても?」


「はい、報告は受けているとは思いますが、教皇国が怪しい動きをしています。そして、最初に狙われるのはニクン国であると思われます。教会の受け入れを強要し、戦争をチラつかせてニクン国を吸収しようとしているのが現状ですが、ニクン国を吸収したあとは隣国が標的になるでしょう。それはアシタスト国でありアシュミット皇国になります。アシュミット皇国は戦争になるのなら受けて立つようですが、私の予想ではその戦争自体が教皇国の望みであると思っています」


国王「例の魔寄せだな?」

「はい、おっしゃる通りです。魔寄せを作る為には『負の魔素』というのが必要で、その元になるのは人々の苦しみや悲しみなんです。だから、最終目的は戦争を止める事、ですね。ニクン国に限らず。出来れば今回の商談でニクン国との同盟までお話したいですね、教皇国が手出しできないほどの後ろ盾が欲しいので」


国王「なるほどな・・・言いたい事はわかるが、こちらの利点が少なすぎる気がする」

「戦争を回避する事は利点になりませんか?ニクン国と教皇国の連合軍が攻めてくる事を考えてみてください」

国王「戦争などしたくはないがな・・・それでももう少しは利点が欲しい所だ」


「貿易面での利点は大きいとは思いますが・・・それでは足りないですか?」

国王「どうだろうか?宰相?」


ニルステル「そうですね、こちらが欲しいのはスパイスと、パスッタぐらいなんですが、出来ればこちらからも買って欲しいんですよね」

「なるほど・・・輸出したいと・・・」

ニルステル「買うばかりでは儲けにならないからな」


「豆は輸出していないんですか?」

ニルステル「多少はしている、が、ニクン国の主食はパスッタや小麦料理だろう?豆はそこまで人気がない」


「そうなんですね、じゃあ豆料理をもう少し工夫して豆を売る方向ではどうですか?岩塩も人気がでそうですけど」

ニルステル「岩塩はそこそこ輸出しているが、普通の塩よりは高いからな、そこまで人気はない。しかし豆料理を工夫とはどういう事だろうか?」


「豆は栄養豊富だし、いろいろと加工できるんですよ。例えばですけど、ショユーはご存じですか?」

ニルステル「ショユーというと・・・レーベルで加工を始めたものだな?」

「良くご存じで!では、味噌もご存じですか?」


デンスター「もしやカンリオ国で作られているものでは?」

「それです!それも豆の加工品なんです。しかもそれらは発酵食品と言ってとても体にいい物なんです、そしてとても美味しい」


デンスター「まだ食べた事はないが・・・そんなに美味しいものなのか?」

トレール「はい、それはもう・・・うちの料理長は、食べたその日に輸入を決めました」

うんうんと何度も頷き肯定してくれるトレール伯爵

ご飯を食べてもらっていて良かったー


国王「それが本当なら、新しい産業になるのでは?」

ニルステル「はい、これは商機ですな」


「レーベルの町では職人さんを呼んでショユーを作っていたはずですよ。安定した生産が出来るようになっていればレーベルの町から識者を派遣してもらって、こちらでも作るのがいいかも知れません。味噌の方はまだこちらで売っているのは見た事がないので、カンリオ国と交渉する必要があるかと思いますが」


デンスター「しかし、味も何もわからないものを君の話を信じて動くのは難しいな」

トレール「味は私が保証しますが」


国王「もう少し早く動いておくべきだったな、用意も何もないだろう」

トレール「それは・・・」


「ありますよ?」

「「「「は?」」」」


「普段から作り置きをたくさんしてあるので、出来立ての料理を振舞う事が可能ですが、いかがでしょうか?」


トレール「それはいい!みなさんに味を知って欲しいです!」

トレール伯爵が推してくれている、ナイス!


国王「今からか・・・」

デンスター「毒見役を呼んできましょう」

ニルステル「ここの机に並べられるか?」

「はい、大丈夫です」


ニルステル「おい、テーブルを片付けてくれ」

「はい、かしこまりました」


ささっとテーブルの上を片付けてくれる、メイドさんたち

そして、部屋には一人の男性が入ってきた


「失礼します」

デンスター「今から試食をする、すべての料理の毒見をたのむ」

「かしこまりました」

ローブを着た男性が毒見役らしい


トレール「では、試食会と行きましょうか」


「はい、わかりました」


これで何とか全員を納得させる必要がある

ここが最初の勝負だ

ありがとござした!

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