身体強化の試験
今日は身体強化の授業に参加できるかどうかを決める試験だ
いったい何をするんだろう? たのしみだ
マリー「なにするんだろうねー」
シャール「そうね、身体強化ができるようになったら走るのもはやくなるのよね
ぜひおぼえたいわ。」
どうやらシャールは走るのに自信がないようだ 出来るといいね
私はもう使えるのでいいんだけど もし特別な使いかたが出来るなら
ぜひ覚えたい
特別教室についた、適当な席に座っておく
マリー「どんな先生かなー?」
シャール「確かにそれも気になるわね」
雑談をしていると 先生が入ってくる
ロスター先生もいる いっしょに居るのは40代?くらいの
筋肉質な男の人だ すこし、やさぐれた?粗野? 無精ひげだし
そんな感じの人だ
ロスター「みなさんこんにちは、こちらが新しく来られた身体強化を教えてくれる
バルバロ先生です。 しっかり説明を聞いてくださいね。」
バルバロ「はじめまして、身体強化を教えることになったバルバロだ
元冒険者なんでな、雑なところもあるかもしらんが許してくれ
授業はおもに身体強化でできること、望むものには戦うことも
護身術てきなことも教えられるだろう。」
護身術! それはぜひ教えて欲しい
バルバロ「身体強化はできるできないがハッキリしていてな
できないやつはまったくできない これは頑張っても無理だ あきらめてくれ」
なんともハッキリしたひとだな
バルバロ「なんで試験で可能性を感じなかったひとには悪いんだがあきらめてもらう
試験は簡単だ これを持ち上げてもらう」
なんとも重そうな土嚢だ
バルバロ「いまからいう事をやってみてくれ。まず魔力を感じる
それを全身に行き渡らせるんだ、できたと思った人から前に来て
コレを持ち上げて見てくれ」
ちらほらと生徒が前に行き 土嚢を持ち上げようと頑張っている
「うーーーん」「おもいー」「こんなのムリだよー」
今のところだれも成功していない
マリーは早々に 「できそうな気がする!」 と言って挑戦していたが
「ダメだーーーー」と言って試験が終わっていた
シャールも挑戦していたが 「できるきがしないわ」とのことだ
そうしてできない子ばかりだったがひとり
「よっと」という声とともに 土嚢を半分ほど持ち上げる子が現れた
バルバロ「君は合格だおめでとう」
「やったー!」
ひとり合格者が出たので私も行ってみよう
ロスター先生がめっちゃ見てくる ま、ちょっとだけ持ち上げて
土嚢を半分だけ持ち上げる
バルバロ「ん?なんだ?ちゃんと・・・・・・。」
全部言う前にロスター先生にさえぎられていた
バルバロ先生に何やら耳打ちしている バルバロ先生は複雑な顔だ
ロスター先生 ナイス! グッジョブです! ありがとう
内心でロスター先生に賛辞を送る
でも、見ただけで手を抜いているってわかるもんなんだ
バルバロ先生ってすごい人なのかも
その後も 一人づつ試験を受けていき
結果、合格したのは私をふくめて 5人だけ
こんなに少ないのか もう少しいるかと思った
バルバロ「けっこう居たな、これからよろしくな。授業は5日に一回だけだが
しっかり教えるからな、授業に参加するときは運動できる恰好で来てくれ
スカートとかはやめてくれよ。場所は魔法訓練所だ
何か質問はあるか?・・・・なければ終わりだ」
ロスター先生「ではみなさんお疲れ様でした。」
ロスター先生が手招きしている
「ごめん、呼ばれてるから行ってくるね」
「「はーい、ばいばい」」 2人とバイバイして先生の所に行く
特別教室のとなりの部屋に入る
バルバロ先生も一緒だ
ロスター「さて、バルバロ先生言いたいことはわかりますよ」
バルバロ「じゃあなんで?」 心底不思議そうだ
ロスター「アルノーラさんどうせ出来るんでしょう?見せて差し上げては?」
どうせって、なんかロスター先生遠慮がなくなってきたな いいんだけど
足元の土嚢を持ち上げる ぽーんぽーんと高く上げてみる
身体強化するとこんなに軽いんだ 確かめたことなかったからビックリだ
バルバロ「おいおい、もうできんじゃないか。しかもなんでビックリしてんだ?」
「はじめて身体強化で重いモノを持ったので。こんなに軽いのか・・・と。」
バルバロ「はぁ?はじめて??おいおい冗談を・・・・・。」
ロスター先生はまじめな顔で首を横に振っている
ロスター「気持ちはわかります、すごくわかりますよ。」
なんでそんな反応なのだ、ちょっと心外だ
バルバロ「どういうことだ説明してくれ。」
ロスター「アルノーラさん軽く説明してもよろしいですか?」
「あ、はい」 ロスター先生がいいと思うなら大丈夫だろう
ロスター「バルバロ先生、彼女は一言でいえば。 魔術の天才なんです」
なんだその説明は、ちょっとロスター先生・・・・
ロスター「おそらく使えない魔術は無いんじゃないですかね?
子供なのでまだまだ伸びるでしょうけども。
ですが、周りにはあまり知られたくないんです 恐るべき魔術の才能
国に知られれば普通の生活はできなくなるでしょう
なので、ほどほどで人前では隠すようにしているんです
ご協力願えませんか?。」
バルバロ「・・・・・なるほどねぇ?懸命な判断だな。そんでどんくらいすごいんだ?。」
ロスター「私が見てきた魔術師で過去最高です、この子はすでに魔石を短時間で200個生産
する能力があります。」
バルバロ「!?なんだと?ほんとに子供か?エルフかなんかじゃ・・・・?」
「父と母はふつうのにんげんですよ」
バルバロ「信じらんねぇ・・・・・。」
ロスター「信じられなくてもこれからたくさん驚かせてくれると思いますよ ふふふ」
バルバロ「・・・・。ちょっと俺の腕を身体強化で握ってみてくれ。」
「え、怖いんですが・・・・。」
バルバロ「大丈夫だ、俺も身体強化をかける」
「・・・わかりました。ちょっとずついきますね」 太い腕だ それでも怖いな
腕をつかみ 身体強化をかけてすこしづつ強くしていく
バルバロ「まだまだ、大丈夫だぞ。」
え、すごい 大丈夫なんだ もっと強くしてみる?
グッと力を入れる
バルバロ「これは、すげぇな。よしいいぞありがとな」
すごい強く握ったのに跡も残ってないや
「自分が身体強化をかければなぐられたりしても痛くないんですか?」
バルバロ「強化具合にもよるけど、強化のない人間に殴られてもほぼ無傷だし
たいして痛くないな、つーか殴られた時のこと考えるなんてどんな子供だ
はははははは。」
ロスター「わかって頂けましたかね?こういう子ですで。
あまり目立たないように気をつけて頂ければ・・・・。」
バルバロ「んーーー。逆じゃねぇか?身体強化はバチバチに出来んだぜって見せときゃいいんじゃねぇ?
普通の魔法は隠しといたほうがいいが、こんな感じじゃいつか誰かの
恨みをかったりすんぜ、護身のためにも何か一個くらいめちゃくちゃ強いんだぜって
見せときゃ抑止力にもなるし、守りたいときも逃げたい時も全部制限してちゃ
いざってとき困るだろう?身体強化は結構万能だぜ、逃げるのも戦うのもな。」
ロスター「はーなるほど。バルバロ先生意外と賢いんですね。」
バルバロ「意外はよけいだ! どーだ?護身術教えてやるぜ?」
確かに人前で戦わないといけない時も何もできなじゃ困る
「お願いします。がんばります。」
バルバロ「よし決まりだな。体ひとつで戦えるくらいにしてやるよ、まかしときな。」
ロスター「よろしくお願いします。良かったですねアルノーラさん。」
「はい!すごく楽しみです ふふふふ」
ありがとござした!




