ベルヌルトさんとの野営
ベルヌルトさんとエルフの里を目指して、空を飛んで移動中です
しばらく飛んでからお昼休憩を挟んだけど
ベルヌルトさんは全然平気みたい
ベルヌルト「いやー、長生きしてみるものですねぇー。こんな日が来るとは!」
なんて、とても上機嫌だ
もし空の移動ができなかったら、何十日も徒歩移動になってただろうから良かった
軽くお昼を食べながら話を聞く
「気持ち悪くなったりしてないですか?」
ベルヌルト「飛ぶ時はふわっと感がありますけど、全然平気です。ご飯も美味しいですし、いい旅になりそうですー」
終始にこにこして嬉しそうで良かった
ガロルド「俺も最初はそんな感じだった」
ベルヌルト「みんなが通る道なんですね、慣れればもっと早く飛んだり出来るんですかねー」
「ふふっ、あんまり早いと落ちちゃいますよ。気を付けて下さいね」
ベルヌルト「それは怖いです。しっかり掴まっておきます」
ガロルド「それがいいな」
楽しそうな所で悪いけど、安全第一で行きたい
にこにこ顔が引き締まった
楽しみつつ、安全第一を心がけて欲しい
休憩しつつ空を飛んで移動
初日なので早めに野営する事にした
テントを出して、キッチンを作る
ベルヌルト「ほほー、器用に土魔法を使いますね」
「野営の時はいつも作っているので、慣れてるんです」
ガロルド「ルラはいつも美味しい料理を作ってくれるんだ」
ベルヌルト「それは素晴らしい。野営で料理とはとても羨ましいですね。私も現役の時は肉を焼くくらいはしていましたが、こんな立派なキッチンを作る人は初めて見ました」
ガロルド「俺もルラ以外は見た事がないな」
「ははっ、確かに、私も見た事ないです。所でベルヌルトさんは嫌いな物とか、食べられない物はないですか?」
ベルヌルト「特にないですねぇ、虫は好んで食べないですけども」
「ふふっ、虫は料理した事がないので大丈夫です」
ガロルド「俺も虫は食べた事がないな・・・」
ベルヌルト「大型のクモは足が美味しいらしいですけどね・・・食べる気にはならないですね」
同感だ
ガロルド「足が美味いのか・・・・食べたくはないが」
ガロルドも、ちょっと嫌な顔だ
「虫は料理しないので、お肉を料理しまーす」
今日はベルヌルトさんも食べやすいかなって思って、生姜焼きだ
これが嫌いな人には出会った事がないからね
キャベツの千切りに、付け合わせの野菜
生姜焼きのお肉は玉ねぎと一緒に漬けこんであるので、あとは焼くだけだ
スープは、もちろんお味噌汁で
ベルヌルト「とても手際がいいですねえ」
「ありがとうございます」
ベルヌルトさんは料理をするのを見るのが楽しいのか、にこにこしながらずっと見ている
お肉を焼きはじめて、いい香りが漂うと、立ち上がって見ている
アスターとアルジャンもいつも美味しい匂いがすると、見える位置で待つので
なんだかおもしろい
2匹と1人に見守られつつ、料理を仕上げた
「はい、出来上がりましたー」
テーブルに料理を並べていく、おにぎりと、パンの両方をテーブルに置いた
「パンとも、おにぎりとも合いますので、お好きな方でどうぞー」
ベルヌルト「美味しそうですー。私の分まで作って頂いてありがとうございます。頂きます」
ガロルド「美味そうだ・・・・」
「きゅうー」「きゅぃー」
「はい、いただきまーす」
湯気の上がる生姜焼き、見ているだけでも美味しそうだけど
さっそく食べる、生姜焼きを一口食べて、おにぎりをぱくり
「おいひいー」
うん、いつも通り美味しい、最高
不味かった事なんてないけど、間違いない
ベルヌルト「これは美味しいです!お肉も柔らかくていいですねぇー。オークの肉ですか?」
「はい、タレに漬けていたのでお肉も柔らかいですね」
ベルヌルト「それは手がこんでますねぇ、ガロルドはとても良いパートナーを見つけましたねえ」
ガロルド「ああ、最高のパートナーだ」
「ふふっ、ありがとう」
なんだか、親に紹介しているみたいで気恥ずかしいな・・・・
なんとも言えない感情で食事を終えて
お風呂も用意して、入ってもらう
ベルヌルト「これはまた贅沢ですね・・・」
ガロルド「ああ、ルラも風呂が好きなんだ」
「はい、ひとりで旅をしている時も土魔法で浴槽を作って入ってたんで」
ベルヌルト「はぁー規格外ですねぇ」
2人でゆっくりとお風呂に入ってもらって、私はテントの中で待つ
ベルヌルトさんには、干し草のベッドで寝てもらうつもりだ
「自分のテントがありますので」って言ってたんだけど
自分たちのテントを見てもらって
見張りが必要ない事などを説明したら納得してくれた
ベルヌルトさんが持っているテントにも、空間拡張や認識阻害が付いているらしいが
このテントほどではないそうで、驚いていた
ベルヌルトさんいわく、エルフは魔法が得意な人が多くて
空間拡張や認識阻害などの付与ができる人が数人いて
こっちに流れてくる魔法カバンなども、エルフが作っている物が多いそうだ
私達が持っているテントほどではないにしろ、特別な魔道具などを作れる人も多いらしい
とても気になる、里に行けば教えてもらえるだろうか・・・
ダンジョンで手に入るにしても、思い通りの物が手に入るってわけではないので
魔法カバンなんて、自分で作れるのなら、自分で作りたい
今回みたいにダンジョンに頼んで出してもらう・・・・みたいなのは良くないもんね
決して脅した訳ではないけどね!
交渉です、あれは、交渉
とにかく、空間拡張、認識阻害、この辺の付与は覚えたいな・・・・
できれば時間停止とか?浮遊とか?夢だよね・・・・
教えてもらえるかわからないけど
そんな感じで妄想していると、ガロルド達が戻ってきた
ベルヌルト「最高でした・・・・」
ガロルド「良かったな」
ベルヌルト「はい・・・・とてもいいものですねぇ。野外でお風呂とは・・・」
とてもうっとりとした顔でそう言っている
「ふふっ、気に入ってもらえて良かったです。ベルさんのベッドがないのでこれでもいいですか?」
用意したのは干し草のベッドだ
ガロルドと同じベッドで寝てもらってもいいけど、別の方がいいと思って
ベルヌルト「ほー、これは?中は草?ですか?」
「はい、干し草を詰めてます」
ベルヌルト「いいですねえ、いい香りだ。床で寝るつもりだったので、とてもありがたいです」
床で寝るのが冒険者の普通だろうけど、さすがにギルマスがいる横で
ベッドで寝るのは居心地が悪い
是非、こっちの干し草ベッドで寝て欲しい
さっそく、干し草のベッドに横になって感触を確かめている
ベルヌルト「いいですねえ、いいですねえ。こんなに快適な旅は初めてです」
「気に入ってもらえたなら嬉しいです」
ガロルド「これに慣れると普通に旅ができなくなるかもな・・・・」
ガロルドはちょっと遠い目でそう言う
ベルヌルト「それは・・・・・怖いですが・・・・。目の前にあると拒否はできませんねぇ」
慣れって怖いもんね
私も快適な旅から、床で寝るのに戻るのは嫌だな・・・・
ちゃんと魔法の修練はかかさないようにしよう、うん
ガロルドと私のベッドの間に、ベルヌルトさん
不思議な組み合わせだけど、特に問題もなく寝れた
ベルアート様といい、ベルヌルトさんといい、ベルの名前が付く人は
ここで寝るのかもしれないな・・・
翌朝、いつも通り起きたら2人とも居なかった
身支度をして外に出ると、いつも通りガロルドが素振り
そしてそれを見守るベルヌルトさん
何かこの光景も見た気がするな・・・・
でも、ベルヌルトさんが見る目は、子供を見るようだ
微笑みながら、ガロルドの素振りを見守っている
会うたびに大きくなったって言うベルヌルトさんは
本当にガロルドを子供みたいに思っているんだろうなー
とてもほっこりとした気持ちになりながらも、朝ごはんを作る
ハッシュドポテトとー、ベーコンエッグ、サラダに、トースト
この前作った食パン、これをトーストして、バターを塗る
なんて王道な朝ごはんだろうか、でも、これが良い
たまーに、めっちゃ食べたくなるベーコンエッグなのだ
「朝ご飯できたよー」
ベルヌルト「良い香りですねぇー」
ガロルド「ありがとう」
「はい、どうぞー」
ワンプレートでお洒落に盛り付けて出した
ベルヌルト「これは変わった形のパンですねぇー」
「はい、大きいパンをスライスして、焼いたものです。まずはそのまま食べてみてください」
ベルヌルト「このままですか?何かが塗ってありますね・・・・バターですか?なんて贅沢な・・・・」
「ふふっ、手作りなので、遠慮なくどうぞー」
自分もさっそくトーストに噛り付く
さくっと、歯が入る
中はふわっと、バターを塗ったから香りも良い
「おいしいー」
トーストって焼きたてが最高だよね、おいしいー
ベルヌルト「美味しい!こんなに柔らかいなんて・・・・」
「ふふっ、おかわりもありますから」
ベルヌルト「い、いいんですか?こんな贅沢な・・・・」
ガロルド「おかわり」
「はーい」
ガロルドは何も付けずにトーストを食べきった
焼いておいたトーストをガロルドに渡す
今度は目玉焼きと食べるみたいだ
私も食べたい、目玉焼きの黄身を潰すと、とろっと黄身がこぼれる
もったいない!白身に絡めて、トーストに乗せてがぶっといく
美味しすぎる、最高
目玉焼きは半熟が一番好き!
ベルヌルト「なるほど・・・目玉焼きがさらに美味しいです・・・」
トーストに目玉焼きを乗せて食べて感動している
「ベーコンも美味しいですよー」
ベルヌルト「あ、・・・・おかわりをもらってもいいですか?」
目玉焼きでトーストを食べきって、ちょっと申し訳なさそうにそう言う
「もっちろんです。はいどうぞー」
ベルヌルト「ありがとうございます!」
一枚で足りないよねー、わかりますよー
ガロルド「おかわり」
「はいー」
「きゅうー」「きゅぃー」
「はいはいー」
たくさんトーストしていて良かった
しばらく、みんなで朝ごはんを堪能した
ちょっと食べ過ぎたのは仕方ないだろう・・・・
ありがとござした!




