前へ目次 次へ PR 91/100 きゅうじゅういち 晴れ渡る空に不釣り合いに浮かぶ雲が、恋しく感じられる 灰色の雲海が、ぼくの心を地面に押し付ける 隙間風が運ぶような、情けない声がこぼれ落ちる もっと心臓が強ければ、この奇妙な重圧をも跳ね返せるのに 全身に張り巡らされた血流に、夢や希望を乗せられるのに 握りこぶしを作り、ゴリラのように胸を叩き続ける 無駄だと知りながらも、止まらない右の拳 痛みを超えた快感に、ぼくの表情が緩む そして、雲が晴れゆく中で、心も少し軽くなる