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さんじゅうなな
裏切られたという言葉では、この気持ちは表現しきれない
精神が崩れ落ち、胸が焼けるように痛んだ
生命活動は続ているかもしれないが、
僕の魂は死んだのだとわかった
この背信を殺人としか思えなかった
あまりの衝撃に、悲しみだけを残し、体の感覚は消え去った
脳が揺れ、自我が波打ち、記憶も定着しなかった
それから暫くの日々は車窓から見た景色のように、
実感を伴うことなく僕の目の前を流れていった
時は流れ、五感を取り戻してもなお
眼球は黒く染まり、心臓は空洞のままだ
許さない、許さない、許さない
許す必要もない、過去は変わらない
もう自分は一度死んだのだと考えた
過去の自分を悲愴と一緒に埋葬しよう
この瞬間から私は別の自分
心臓にある蝋燭に火が灯った
線香花火のように小さく儚い
膝を立て重たい脚の一歩目を踏みしめた




