表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/100

にじゅうきゅう

彼女の目が忘れられない


私は友達が少ない

いも女と男子にも馬鹿にされた

クラスメイトはそれを静止してくれていたが

口元が笑っていたのは薄気味悪かった


彼女はとても優しい人だった

心から心配してくれている声色で、

本心で男子に怒ってくれる子だった

それが尊いと思いながら、憎くも感じていた


ある事件があった

内容は語らないが、私は彼女を陥れることにした

彼女は私がこんなことをしたなんで夢にも思わないだろう


彼女は学校へ来なくなった

もともと頭も良い子で有名な私立高校に転校したと

ソースもわからない情報が学校で流布されていた


最大の寒波とニュースで話題になったあの日

私は彼女と交差点ですれ違った

マスクもして厚着をしていたから確信はない


ただすれ違う時に彼女と目が合ってしまった

目元が垂れたかわいい目をしていた

あの頃と変わらない慈愛に満ちていた

一瞬私に気付いたように瞳孔が開きゆっくり閉じるのが分かった


私は咄嗟に顔を伏せて交差点を足早に渡り切った

振り返ると彼女はいなくなっていた


私の罪を許すような優しい目が

眠っていた罪悪感を一気に押し上げる


彼女の目が私を許したことで、私は私を許せなくなった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ