蓬栄学園高等部の生徒会長として
「葵会長、そんなアッサリとOKしちゃっていいんですか?」
あまりの躊躇のなさに驚いて聞き返す立花であるが、
「何ももんだいありません、ハロウィンコスプレをしながらパルディアさんボーカルで私はベースを弾きます」
少し淡々としたような口調で葵は言うが、
「さっすが葵会長、時おり見せる素直さが素敵です!」
葵の両手を掴み鼻ポッチするまで顔を近づけて飛びかかる音頭である、
「おおっとここで本日3度目の葵と祭君の顔が鼻ポッチです、さぁ今回はどういった展開になるのでしょうか?」
「再び葵選手が後ずさってしまい壁際に追い詰められるのか?、はたまた逆転の狼煙をあげるのか?」
生徒会役員の2人はまた面白がって解説にはいるが、
「音頭君」
静かにそれでいて優しくとも思えるよに葵は音頭の名前を呼ぶ、
「は、はい」
音頭もビックリしたようだがそれでも顔は離さない、しかし葵も後退はしない、
「私は貴方ではないので音頭君がどういう気持ちでいるのかは分かりません、音頭君の言ったことが全てになってしまいます」
葵は淡々とした口調で語っていく、
「私は[MIKOSI]のメンバーであると同時に[蓬栄学園高等部生徒会長]でもあります、生徒が困っていたらそれを解決してあげるのも役目です」
「カイチョーカッコイーデース」
「凄いな葵会長は」
「ほんと、生徒会長が勤まるわけだね」
パルディアも屋台も立花も感心するばかりである、
「ありがとうございます葵会長~、フンッス」
また大きく鼻息あらげる音頭でそれが葵の顔に思いっきりかかっているように見える、
「わ、分かりましたから少し離れてもらってもいいですか」
「よ~し、それじゃあ僕とやっちゃんとパルで演劇部に衣装借りに行こう」
「はい、はい」
「オゥ、リョーカイデース」
「りっちゃんたちは氷菓先生に飲食の許可をお願い、顧問からの許可がもらえれば大丈夫でしょ」
「聞いてきては見るけど駄目だったら?」
「葵会長のバースデーパーティーって言えばきっとOKしてくれるよ」
「はぁ~分かったわよ、何としても許可もらってきてってことね」
「そういうこと、じゃあ僕らは演劇部に行ってきま~す」
そう言い音頭たちは出ていった、