第3-1話
今日、オレは同い歳位の若馬達と初のお出かけだ。目的は餌場と水飲み場探しだ。
身体は大きくなり、200kgを超えたんじゃないかな?当歳の段階では大きいと思う。前世の常識ではね。同行している若馬の一頭にやたらデカい奴がいるから判断しにくいんだよな。あだ名で『エル』と呼んでいる。
他にはツートンカラーのペンギンこと『ペンペン』
常に切なそうな顔をしている『セツラン』
コイツらは仮称だけどね。
引率係りの強そうな大人牝馬、ブエナさんって言うんだけど、他の馬からも呼ばれてるから誰かに名付けられたのだろう。誰にかな?人でもいるのかな?
そんな感じでオレを含め5頭で周辺を調べに出ている。
『ついておいで』
とブエナさん。大人馬なので念話で話が出来るみたいだ。でも簡単な指示位しか来ないので、その辺が限界なのかなと思う。
無言で付いていくのも味気ないので返事をしておくか。
『はーい』
他の連中はまだ話せず、頷きながら付いてくる。意味は理解しているんだろうから、いずれ英才教育して流暢に話せる様にしてやろう。会話がないとつまらんしな。
先頭に前衛ブエナさん。中衛にエルとセツラン。後衛にオレとペンペンで付いて行く。
食べれそうな果物や、群生している草等を探しながら水場を探す。
ふと思うんだけど、なんでオレの種族は森にいてるんだろ?草原こそが馬の走力を活かせるはずなのに。
普段寝起きしている場所は鬱蒼とした森の中だ。少し開けた場所に小さい湖と草原がある。そこが主な食事場所になる。他の野生動物もおりお互い領域には近付かないようにしているが、ウチら一家が多くなってきたため、他の餌場を探しているのだ。父馬である『アルハ』が指示を出し若馬達と探しに来ているのだ。
ちなみに母馬は『ライン』と言う名らしい。
そのアルハは戦闘によって食事場所を確保するより、もっと大きな所を探す方がいいと思ったのか、一家に近辺を調べる様命じた。
その事に理解は出来るし危険な戦闘をするよりかは良いんだけど、なんで森から出ないのかは解らん。まぁなんか理由があるんだろうなと一人納得しておこう………あれ?
ボッチになってるよ……
ヤベぇ!はぐれた!
ブエナさんに怒られる。。大人達はやたらデカいから怖いんだよなぁ…。
物理的な上から目線で威嚇されたらチビってしまうよ…。
うーん、付近の匂いや気配ではイマイチわからんなぁ。無闇に歩き回るとさらに迷子になっちまうし。はぁ…
近くを探すかな…
…
……
……………
む?水の匂い?茂みの向こう側から匂うな。なんか音もするし、誰かいるかも!
ガサガサと茂みの中から顔を出す。
『誰かいてますかー?』
「きゃっ!?」
ん?んんん???きゃあ?
水浴びしてたのか?女の子が水溜まりの中にいてる……
マジか!女の子だよ!牝馬じゃない!人族の女の子だ!生裸体なんて何十年ぶりだよ!!ゲフンゲフン。。失礼致しました。
久々に女性見たなー。まだまだお子様な体型だけどね。もう少しふっくらして欲しいけどまぁ眼福。。
「なんだ、ジアンスの仔馬じゃないの。びっくりしたじゃない」
ジアンスってなんだ?誰かと勘違いしてるのか?
「水飲みに来たの?こっちおいで♪」
む、男として呼ばれたら行かなきゃならんよな。うむうむ。。この際堪能しよう。
茂みを抜け少女に近づくダバ。中身も馬なら絵になるんだが、大人の男である。人にしてみりゃ事案が発生。
「よしよし、良い仔ね。でもなんか目が血走って怖いんだけど……」
む、いかんいかん。こんな近くでガン見してたら、そりゃおかしな目で見られるわな。自重せねば。クンクン…いい匂いだ……
「ふふっ、鼻息荒いね。何に興奮したの?落ち着いてね。本来の貴方達は落ち着いた気高い馬なのよ」
にっこり微笑む少女に鼻息荒い馬。
落ち着けオレ……
ふむ。オレの種族を知っているのか。
周辺視野に切り替えてガン見を避けながらも、鼻息を隠せないダバ。
仕方ないだろ!全裸のJ〇がいい笑顔で招いてくれてんだ!
この瞬間は人になりたい!!!!
何故馬なんだ!!!!!!
ちくしょう恨むぞD田中!!!!!
自分で選んだくせに。何を言ってんだオレは…
「さっきちょっと声したんだけど、誰か他にいてるの?」
うん?この娘はオレの声が聴こえるのか?
試してみるか………
やっと物語が動き始めます。
これからもよろしくお願いします<(_ _)>




