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(二)-17
「麗美、お前の夫って、刑事なのか」
古いアパートの一室のベッドの上で、裸の宮浜麗美の体から自ら陰茎を抜いて、郡元鉄平がそう聞いた。
麗美は息を切らせながら「そうよ」と短く答えた。
「しかも、俺、アイツを知っている。うちの組の頭だ」
郡元の声に麗美は「そうなの?」とベッドに横になりながらあまり驚いていないような声で顔だけこちらに向けた。
郡元はベッドのへりに腰をかけた。床に落ちているメビウスの箱とライターを拾い、一本くわえて火を付けた。
郡元が最初の煙を大きく吹き出して、二口目を吸おうとしたとき、麗美がとゆっくり上体を起こした。
(続く)




