あとがき
僕の描く小説は、「半分パラレルワールド的なシリーズもの」とでもいうのか、ストーリーや登場人物などの設定がつながっている部分があります。
そのなかでも、本作は“究極の前日譚”とでもいうべき位置づけになります。
タイトルは『破滅の序章』ながら、マオとイチコというふたりの少女に、これから連綿とつづくいのちの物語の幕を開けてもらいました。
ちなみに、彼女たちは、以前公開させていただいた『ユメ見る魔法少女シリーズ』にも登場します。しかし、今回はあえて、それとは異なる形で、物語を描かせていただきました。
そもそも、『ユメ見る魔法少女シリーズ』内では、ふたりは主人公・鶴洲トモエが“忘れられた時空の狭間”で出逢った存在です(そのいきさつは『ユメ見る魔法少女エピソード0』という作品に収録されています)。その後、精霊として度々登場し、彼女の力を貸すようにもなります。
しかし、本作では、肝心のトモエが登場しません。
実はこれには、作者である僕なりの意図があります。
トモエが迷い込んだ“忘れられた時空の狭間”は、いわゆる別次元という位置づけであり、我々が生きるこの世界とは異なる世界なのです。いわば、前回描いたのは異次元のマオとイチコ、そして今回描いたのはこの世界のマオとイチコ、ということになります。
今後、互いの存在がリンクするのかどうか――機会があればそんな話も書いてみたいと思います。
本作では、マオが邪霊を生み出す、という後のシリーズの伏線のようなものも描いていますので、その切り口から描くのも面白いかもしれません。
実をいうと、今回の作品を皮切りに、シリーズの再編を行いたいと思っています。
これまでも、思いつくままに何作かは書いてきたのですが、時系列はバラバラで一貫性がなく、世界観が伝わらないような描き方をしてしまっていました。
あえて、それを体系化しようと思います。以前公開した作品も、一部リメイクするかもしれません。どれだけ時間がかかるかは分かりませんが、少しずつでも公開していけたら、と思います。
次回としては、またも前日譚的な位置づけのものを考えています。
イチコがヒノイリノクニの巫女となってからを描く「破滅の物語」です。
よろしければ、ご期待いただければと思います。




