表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/40

第弐話ヒロイン登場?ウラーニア!

「大丈夫ですか…?」

透き通った綺麗な声が聞こえてくる。

ぼんやりと目が霞んでよく見えないが、このキャラはウラーニア、そして今居る所はウラーニアの家だろう。

ウラーニアは年齢にして21歳位。髪はロングヘアーで背中まである。

さっきのイベントで彼女を助けると基本は仲間になりパーティを組むことになるが、

助けるのをやめてその場から立ち去ろうとすれば、レギオンなんて相手にならない高レベル戦士が目の前に現れて

「それでも冒険者か!」なんて吐き捨てて勝負をしかけてくる。

お前こそ俺に勝負をしかける前に助けろよ。とは思うが、まぁいいだろう。

因みにこの戦士の装備は、かなり上等なものでゲーム中盤までなら困難なく進めることが出来るため、その戦士を潰してからレギオンを倒しに行く強者もいたそうだ。

そんなことよりも、またおかしなことが発生した。

通常、VRゲームがいくらリアルだといっても目が霞んだり、ぼーっと意識が薄れていくなんて演出はできない。

しかし、実際にそれが起きているのだ。

原因は…わからない。

ただ一つだが、辻褄の合う答えがでた。

このゲームの世界に入っちゃったこと…

これなら鍵穴に鍵がフィットするように辻褄が合う。

普通なら思い付きもしないだろうが、俺はつい昨日にしたスタッフとの会話を思い出していたのだ。

それは

「ゲームの世界に入って、自由にそのゲームの世界に出入り出来れば、VRより面白いんじゃないですか?」

と、新たな製作に疲れ果てていたスタッフがやけくそで放った言葉であるが「そんなことはできるわけがない」と一言で蹴散らした。

そんなこともあってか、そんな結論がでた。いや、まだ結論付けるのはまだ早いか…?

「あの…何か…ありましたか?」

放ったらかされた子猫のようにおどおどし始めるウラーニア。

「いや、なんでもないよ。君が介抱してくれたの?」

「あ…はいっ!そうです…!あ、あの時…その…凄かったです!」

「何が?」

「一瞬で駆け寄って…あのレギオンを倒してくれましたから…普通、できないです。あんな一瞬にレギオンを倒すなんて」

確かに序盤でレギオンを倒すには無茶があるだろう。普通の冒険者は中盤でレギオンと戦う。しかし俺にはスキルがあった。

「冒険者…だからね。」

俺はそういって起き上がる。

「そんなものですかね…」

ちょっと疑いの眼差しがしたが、気にしない方がいいだろう。

「あの。名前とか…聞かないんですか?」

(そういえば…そうだよな)

俺は何回も会ってるから名前なんて既に知ってはいたが、向こうからしたら初対面だからな。

「じゃあ聞いておこうかな。君の名前は?」

念のため、この世界がゲームであることをもう一度確認するために聞いておく。

「ウラーニア…です」

少し躊躇いながらそう言った。

うん…やっぱりだ。ここはゲームの世界で間違いはないようだ。いや、顔とか見ただけでわかるんだが、一応名前も一致させておきたかった。

「俺はヨシハルだ。好きなように呼んでくれ」

好きなように呼んでくれとは言ったが、基本NPCは提示した名前の通りにしか言わない。

だから無茶な名前でもその通りに言う。


例えば

いつも毎朝牛乳ばかり飲んでたけど、今日は気分がいいからコーラ飲んじゃった。てへっ。

などと提示すれば


「そういえば、いつも毎朝牛乳ばかり飲んでたけど、今日は気分がいいからコーラ飲んじゃった。てへっ。さん。この後どうするんですか?」

って聞いてくる。

めっちゃ違和感があるが、そういうことだ。

戸惑って、えっと…とか言っちゃうと

「えっと…さん。なにかありました?」

となってしまう。

だから今回もヨシハルと呼ぶだろうと思ったのだが…

「じゃ、じゃあ…ヨシ…さんで。」

そうは呼ばなかった。

提示した呼び方とは別の呼び方で呼んできた。これはどういうことだろうか…?

これはゲームと似た世界なのか…?それとも現実世界とゲームの世界が混ざっているのか。いや、現実世界と混ざってる事はないだろう。もしも現実世界と混ざっているなら街中が混乱していてもおかしくない。

ただ、これだけでこの世界がゲームだとは断定できない。ゲームには不具合や自動修正機能がある。

「どうしました?」

「いや、何でもないよ。ウラ」

いつもの様に違和感なく「ウラ」と呼んでしまったが、相手からしたら初対面。

ウラーニアの方を見ると顔を少し赤くしてモジモジしている。

…やめて、そういうの。言った俺が恥かしいから…


「…あの。これからどうするのですか?」

「あぁ。俺か?俺はこのまま旅にでるけど…?何かあるのか?」

「あ…いや。ただ、私もついて行っても…いいかなーって…」

チラチラとこちらの様子を伺いながら言ってくるがこれも分かっていたことだ。

「別にいいけど」

「え?そんなにあっさりと…」

「じゃあやめとく?」

「あ、いや…行きます!行かせてください!」

「じゃあ、もうすぐしたら出発するから、親に伝えるんだぞ。」

「はい!伝えてきます!」

ウラは勢いよくこの家の階段を駆け上がっていく。

実はウラの親は父がいなくて母だけの家庭なうえ、病気をしている。

しかもその病気がまた厄介でかなりの高レベルアイテムを使わないと治せない病気なのだ。何という境遇に…

これは手を差し伸ばす他ないだろう。

それから数分も経たずに

「ヨシさん!もう伝えてきましたよ!」

早っ!…とは思ったりして、本当に伝えてきたか心配だが…

もう一度俺は自分の装備を確認する。

俺は初期装備で決して強いとはいえない。

とりあえず装備を揃えたいが、所持金が全くないため、どうしようもない

これは

「金を稼ぐ…か」

それしかない。

だが、俺は知っている。いや、俺だけじゃない。このゲームをプレイしたなら大半が一度は金稼ぎに行っただろうあのイベント…

あのイベントしかないだろ!ジョニーよ!


ーー宝を探せ!レヲンファントス!ーー

本作を読んでくださり、ありがとうございますm(_ _)m

今後もよろしくお願いします。


現在のヨシハル装備


バスターソード

スカル一式


どちらも初期装備なので弱いです


ジョニーって誰?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ