お買い物だよ
コロッケバーガーとポテトを食べたわたしのお腹は満足した。
「じゃあ次は服でも見る?」
ハンバーガー屋を出たところで椿ちゃんが言った。
「うん、賛成~」
「ミケにゃんもお洋服見るにゃ~ん」
「じゃあ、決定ね」と椿ちゃんはにっこり笑い歩き出した。
果たしてもふもふパラダイスの服屋さんはどんな感じなんだろかと気になった。
町はやっぱり花が咲き誇りキラキラと輝いている。わたしはこの世界が大好きだ。赤レンガの建物も石造りの建物も可愛らしくて、絵本の中の世界にやって来たみたいだ。
前を歩く椿ちゃんの背中を眺めこれまでの椿ちゃんはどんな生活をしてきたのかなと気になった。聞いていいのか迷うけれどやっぱり知りたいなと思う。
「満里奈ちゃん、ミケにゃんちゃん、早く~」
椿ちゃんがくるりと振り返り笑顔で言った。
「うん、待って~」、「待ってにゃ~ん」とわたしとミケにゃんはほぼ同時に返事をして駆け出す。
「満里奈ちゃんとミケにゃんに似合う洋服が見つかるといいね」
「うん、可愛らしくてリーズナブルなお値段の服があるといいな~」
「ミケにゃんはどんな服でも似合うにゃん」
「あはは、ミケにゃんちゃんってば可愛いもんね」
わたしは胸を張っているミケにゃんを見て笑った。
「椿ちゃんに似合う服も見つかるといいね」
「うん、楽しみ~」
わたしと椿ちゃんにそれからもふもふなミケにゃんは笑顔で石畳の道を歩いた。
それからしばらく歩くと椿ちゃんが、「この洋服屋さん可愛い服が売っているかもだよ」と言って指差した。
すると、そのお店の店員さんなのか虎猫が「いらっしゃいませ~」と両手を大きく広げた。
虎猫はじっとわたし達の顔を見ている。その虎猫の目はうるうるしている。そんな目で見られたらお店に入らない選択はできない。
「この店良さげだね」とわたしは言った。
「そうだね、じゃあ入ろうか」
「入るにゃん」
「いらっしゃいませ~にゃ~ん!」
虎猫は両手を広げた状態のまま満面の笑みを浮かべた。その顔もやっぱり可愛らしくてたまらなかった。
猫ってやっぱり可愛らしくていいなと思う。ちょっとくらいのことだったら許せる可愛さなのだから。
虎猫は木製のドアを開け店の中に入った。わたし達もその可愛らしい背中を追いかけ猫の洋服屋さんに入った。
店内は、レトロとカラフルな世界が入り交じっていた。
花柄のカラフルな服やレトロな雑貨や大量のアクセサリーにぬいぐるみなどが所狭しと並ぶおもちゃ箱みたいな世界だった。
「わぁ~可愛いね」とわたしは声を上げた。
「ありがとうですにゃん。ごゆっくり見て選んでくださいにゃん」
虎猫はニコニコと笑いそして、うるうるした目でわたし達の顔を見た。
これは何か買わないと虎猫はにゃーにゃーと涙を流して鳴いてしまいそうだ。
困ったなと思うのと同時にこの店内は夢がいっぱい詰まっていて見ているだけで幸せになるし、何か買いたいなと思った。
「このぬいぐるみ可愛いにゃん」
ミケにゃんはパグのぬいぐるみを抱っこしていた。そのパグのぬいぐるみは大きな目、額に皺、ぺちゃんにつぶれた鼻の愛嬌のあるぬいぐるみだった。
「ふふっ、本当だ。可愛いね」
わたしはミケにゃんの抱っこしているパグのぬいぐるみの頭を撫でた。ふわふわで触り心地が良かった。
それと可愛らしいミケにゃんが抱っこしているその姿もまた可愛かった。




