scene4
釣ったピラニクを持って町長ナザルの元へ来ていた。
「な、なんだこの魚は...」
驚き呆然とするナザル。
私は腕を組んで高らかに宣言した。
「幽霊の正体よ」
「ゆ、幽霊の正体…だと?しかし誰も何も触れなかったんだぞ」
怪訝な顔をするナザルに対してピラニクについての説明をする。
「はあ...ピラニク…ねえ」
ナザルは怪訝そうな顔をしながら魚の尻尾をつかみ持ち上げて観察した。
「歯がギザギザで不気味な魚だな」
不気味?そう見えるのかしら?
ギザギザの歯がチャームポイントだと思っていたんですけど…。
しかもその身はとっても…。
「美味しいんですよ?」
「はあ…こんな魚が…か…?」
ナザルがさらに怪訝そうな顔をする。
「レイオリア、この辺じゃ見かけない魚だし、こんな見た目だ。普通ならさ、なかなか食べようとは思わねえぞ」
「そ、そうなの...?」
そういいながらニーナを見た。
「私も食べないです」
ニーナまで…。
ショックだわ…。
みんな食べていると思っていたのに…。
「わかりました…」
見ているだけでは伝わりませんね。
「今から料理して差し上げますわ」
「お、良いねえ。俺も手伝うぜ」
レイジ…手伝ってくれるのはありがたいのですが…立ち位置がちょっと近いわね。
この人の距離感...近いわよね。
「近くないかしら?」
「え!?なにが?」
伝わらないものね...感覚の違いかしら…。
まあ、今はそんなことより料理よ。
「で、なんにすんだ?」
「白身の魚ですしアクアパッツァなんかどうかしら?」
「お、良いね」
「ですわよね。さあニーナ作りますわよ」
「はい」
ニーナが元気よく返事を返すとキッチンへと歩いていった。
「ナザルさん、キッチン借りますわよ」
「あ、ああ…どうぞ…」
勢いに圧倒され茫然として言う感はありますが、食べてみればすべて解決することですわ。




