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復讐のバトンタッチ  作者: リラックス夢土


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木山宏美への復讐10



「チッ! パチスロで金を全部スッちまったぜ」



 弘和は機嫌悪く道端に唾を吐く。



 今日も相変わらず機嫌の悪い男だな。

 パチスロで金が無くなったのか。それなら俺がいい金づる紹介してやるぜ、弘和。



 俺は姿を変えて弘和に近付く。



「あの~、弘和さんですよね?」


「あァ? なんだてめえは?」


「私は木山宏美さんに頼まれた物をあなたに届けに来た者です」


「宏美に?」


「ええ、これをどうぞ」



 弘和に俺は義彦から奪った宏美の婚姻届を渡す。



「こいつは……宏美の婚姻届じゃねえか。相手の名前は書いてねえようだが」


「そうです。実は宏美さんは弘和さんと復縁をしたいとお望みなのです。しかし宏美さんは自分からこれを弘和さんに渡すのは恥ずかしいと知人である私に弘和さんに渡して欲しいと頼まれたのですよ」


「へえ、宏美がねえ……」



 弘和は不審そうに婚姻届を眺めている。



 その気持ちは分かるぜ。宏美は恥ずかしがるような女じゃねえしな。

 もう一押ししてやるか。



「宏美さんはツンデレなところがありますから。それより先ほど弘和さんはお金がないとか言っていましたが宏美さんと再婚すれば宏美さんの財産を弘和さんが自由に使えるようになるのでは? 宏美さんは弘和さんと復縁できて嬉しいでしょうし弘和さんはお金の心配はなくなる。二人でウィンウィンの仲になれますよ」


「そうか……それもいいな。よし、宏美と再婚するか」



 弘和はニヤリと笑う。



 こいつが単純馬鹿で助かるぜ。

 さあ、さっさと役所に婚姻届を出して来い、弘和。



「とりあえず俺はこいつにサインして役所に出してくるわ。あんたのことはよく知らんがありがとな」



 そのまま弘和は婚姻届を持って行ってしまう。



 ククク、うまくいったぜ。

 宏美には財産なんかねえよ! あるのは多額の借金だ!

 そのことにお前が気付く頃には手遅れだろうが恨むなら宏美を恨めよ!



 弘和と宏美を再婚させることに成功した俺は次の行動に出ることにする。



 次は宏美への借金の取り立てだな。

 さてさて宏美がどんな顔するか楽しみだぜ!





 俺は再び姿を変えて魔力で作ったヤクザたちを従え宏美のアパートにやって来た。

 そして宏美の部屋の扉を乱暴に叩く。

 すると扉が開いた。



「もう! そんな乱暴に叩かないでって言ってるでしょ! 弘和……ってあんた誰?」



 いつも通り弘和が来たと思って扉を開けた宏美は俺の顔を見て驚いたようだ。

 今の俺の姿はヤクザそのもの。驚くのは当然だ。



「木山宏美だな? 借金を返してもらいに来たぜ。外で話すのもなんだから中に入れろや」



 俺は宏美の返事を待たずに宏美を部屋の中へと押し込み自分もズカズカと部屋の中に入る。



「ちょ、ちょっと何よ、あんたたち! 警察呼ぶわよ!」



 宏美は怒って俺に叫ぶ。

 ヤクザ相手でも宏美は強気だ。



 いいぜ、宏美。その強気なお前を滅茶苦茶にできると思うと楽しみだぜ!



「宏美さんよ。あんたには一千万の借金がある。いや、探偵事務所で借りた金も上乗せだから1200万の借金だな。今月分の返済金の120万を払え」


「はあ!? 私がいつそんな借金をしたのよ!」


「マンションを買う時にローン契約したろ? このローン契約の返済額は毎月100万だ。そして探偵事務所で借りた金の毎月の返済額が20万だ」


「な、なに、馬鹿なこと言ってるのよ! マンションの返済額は毎月10万だったはずだったし探偵事務所から借りたお金はたったの20万よ! そんな金額になるはずがないじゃない!」


「借金には利子ってもんがつくんだよ、宏美さんよ!」


「ぐほおおぉっ!!」



 俺は宏美のお腹に思い切り拳を叩き込んだ。

 宏美は無様な呻き声を上げて身体が吹っ飛んで床に倒れ込む。



「がはっ! い、痛い!」



 宏美は自分のお腹を押さえて苦しそうに悶える。

 その様子は芋虫のようにも見えた。



 ギャハハハッ! その芋虫みたいな姿、お前にはお似合いだぜ!

 あ~あ、やっぱり直接ぶん殴る方が気持ちいいことにはいいな。

 まあ、でもここで殴り殺しちゃ今までの苦労が水の泡だから死なない程度にしてやるぜ!



「おらおら! さっさと金返せよ!」



 俺は床に倒れた宏美の身体をボカスカ蹴り続ける。



「ぎゃっ! ぐぼっ! いだいいだいっ! やめてっ! がはあァッ!!」



 宏美は俺に蹴られて悲鳴を上げながらのたうち回る。



 ギャハハハッ!! サイコーにいい気分だ!!



 だが俺は宏美の顔だけは蹴るのをやめていた。

 宏美にはまだ生き地獄を味わわせるためだ。


 やがて宏美の動きが鈍くなる。

 宏美の口からは俺に腹を蹴られて嘔吐物が出ていた。



 おっと、少しやり過ぎたか。

 とりあえず今日はこの辺にしとくか。次の地獄を宏美に味わってもらわないとな。



「宏美さんよ。金を返せないなら俺のところの風俗で働けや。真面目に働けば一月で100万は稼げる。悪い話じゃねえだろ? 働きたかったら連絡先のメモ置いておくから連絡してこいや」


「……うぅ……」



 俺は横になって呻いている宏美の手に連絡先を書いたメモを握らせる。



「俺のところ以外の風俗で働いたり毎月の返済ができないなら今日と同じ目に合わせるからな。それじゃ、またな」



 上機嫌の俺は宏美のアパートを出た。



 はあ~、スッキリした!

 直接打撃で痛めつけるのもいいもんだな。


 宏美の顔面を殴れなかったのは残念だが風俗で働かせるのに顔がボコボコじゃさすがに使いモンにならねえからなあ。

 まあ、でも俺の用意する風俗店で働けば顔が綺麗なんて関係ないかもだが、ククク。



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