飯が美味いってありがたい
凛太郎の大シャウト大会が終了した後、食堂の席に座りお昼を食べることになった。
メニューはチャーハン
ますます、ラーメン屋店員のイメージが定着していくんだが…………。
「うっす、お待ち!!」
お盆に四人分のチャーハンを乗せて、百目鬼が威勢のいい声でいった。
それぞれにチャーハン、レンゲを目の前に置いていき、最後に自分の席に座る。
「いただきます」
「い、いただきます」
四ツ谷に続いて合掌をしてから、ふと思った。
ん?何か違和感と言うか……何か忘れているような…………
「いただきマス」
狐面着けたまま食うのか、この人!
それとも外すのか!?
少しだけ期待していると……
「よっ」
後ろを向いて、素早く面を付け替えた。
目の周りが隠れているタイプで、仮面舞踏会に付ける仮面の狐バージョンだ。
「………………」
「早く食べないと、冷めチャウヨ?」
「うっす……」
アンタのせいだけどな!
七辻に対する不満を押し殺すように、チャーハンを口に運ぶ。
「んむ!?」
「ん?どうした、凛太郎」
「うめぇぇぇ!!え、凄い美味いっす!!」
パラパラの米に入っている具材が絶妙なバランスで合ってる。
「おお、やっぱ大声で言われると嬉しいもんだな!」
「縁は飯だけは美味いから、安心して良いよ。」
「おい、どういう意味だ。ダークマターマスター。」
「そのままだよ。器用野郎。」
百目鬼さんがいる影響か、四ツ谷さんの新しい一面が見れた気がする。
この二人に封江教授が加わったらどうなるんだろう?
呼び名や態度からして、元・不良仲間と言う感じだけではなく、マブダチって感じだ。
持つべきものは友ってやつか。
しかし、チャーハンだけで俺の胃袋が、ガッシリ掴まれるとは……百目鬼さんも、なかなか凄い人だ……
「俊。お前はもうちょい飯食え。また痩せたんじゃねぇか?」
「余計なお世話だよ。……オカン発言するから、黎湘にちゃん付けされるんだよ。」
「カマっぽくなってからずっとだろ」
「…………ごちそうさま」
「おう」
悪態を吐きながらもチャーハンを完食した四ツ谷の様子を見て、満足そうな百目鬼。
何だか本当にオカンっぽい。
「ごちそうさまっす!!」
「ごちそうサマ」
美味すぎてペロりと完食した。
あれ、七辻さんいつの間に完食したんだ?……まあ、いいや。
「さてと、居間で話し合いシヨウカ」
「……はい」
忘れてた。気が重いぜ。
食堂と居間は繋がっているらしく、食堂出入り口の右に居間の戸はあった。
七辻が戸を開けると、微かに香の香りがする。
四ツ谷が隅に積んである座布団を渡してくれた。
上手に七辻。下手に凛太郎と四ツ谷。
百目鬼さんが緑茶を入れて持ってきてくれた。
「さてと、じゃあ始めようカ」
俺の戦いはこれからだ!!




