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44.あこがれのヒーロー

当麻は、電動アシスト自転車で通院している。

親族に物わかりの悪いのがいて、十津川先生のところにリハビリで通うことで納得させた。


 

 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 主な登場人物 ================

 辻友紀乃・・・鍼灸師。柔道整復師。高校の茶道部後輩、幸田仙太郎を時々呼び出して『可愛がって』いる。

 当麻優雅・・・辻鍼灸治療院の常連。

 幸田仙太郎・・・辻の高校茶道部の後輩。


 =====================================


 私の名前は辻友紀乃。

 辻は、所謂通り名。そして、旧姓。戸籍上は「大下」。

 旦那は「腹上死」した。嘘。

 本当は、がんだった。

 膵臓がん、って奴だ。

 私は、鍼灸師で柔道整復師だ。

 お馴染みさんは、これでも多い方だ。


 今日も、「お馴染みさん」の話。

 当麻優雅の場合も1ヶ月に1度は「矯正」を行う。

 当麻は、電動アシスト自転車で通院している。

 親族に物わかりの悪いのがいて、十津川先生のところにリハビリで通うことで納得させた。

 ただ、1ヶ月に1度は、ここにも通っている。

 当麻は脊柱管狭窄症という病気だ。素人には分かり辛いが、『神経』の病気だ。

 通販で痛み止めの内服薬を売っているが、バカ高く、効能は疑問符だ。

 当麻は1ヶ月に1度、ここで『矯正』を施術するが保険は効かない。十津川先生にも『黙認』という形だ。

「どうや。その後は。」

「今度は、特撮のDVD見付けて、何やかや行って来ます。五月蠅いです。いきなり来るし。」

「相変わらず非常識な親族やな。趣味やないか。エキストラに出るとかしようとしているなら、話は分かるが。憧れなんやろ?」

「はい。」

「前に会ったことあると思うけど、私の後輩の幸田な。ヒーローもの好きな部類や。昔、憧れていたヒーローもの出てた俳優が去年死んでな。葬式行ったんやで。」

「そら、凄いな。」

「ヒーローは永遠にヒーローや。役と俳優とごっちゃにしたりせえへん。ファンも永遠のファンがいるんや。どの番組のファンか知らんが、日中止めて、深夜に観たらえええんちゃう?いちいちプレイヤー出すのも面倒やろうけど。まさか深夜に押しかけて来たりせえへんやろ?」

「そうですね。」

 当麻は施術が終って、着替えると、すっきりした顔をした。


 精算を済ませて当麻が帰ると、幸田が入れ替わりに入ってきた。


「先輩。葬式のことまで言わんでも。」

「不服か?ほな、今日は施術止めて、私とセックスするか?」

「針・・・お願いします。」


 ―完―


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