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 砦に戻ると、ミハエルが本邸に手紙を出したいというので、少しの間待機になった。

 

 手紙ってどうやって出すのかと思ったら、専用の鳥を飼っているらしい。

 本邸と砦の往復用と、本邸と皇都の邸を往復用を育てているらしい。

 

 便利だな。

 ユアランスでもやろうかな。

 

「フロー様に負担をかけない良い手段だな。」

 

 エドに心を読まれた。

 

 面倒なので通りすがりの食堂で待っているのだが、交代の時間なのか人が増えてきた。

 

「凄かったな、氷狼様。」

 

 上の階から降りてきた男たちが話していた。

 

「いや、アレは化け物だろ。」

 

「出発前に見た魔力眼も気持ち悪かったよな。ユラユラ光る瞳ってなんだよ。」

 

 此処に本人居るのだが、気付いてないのか?

 目の前に居るエド、かなりお怒りです。

 

 

 そのとき、人混みがサッと割れた。

 

 

 ミハエルが現れたのだが、何故かかなり機嫌が悪そう。

 何かあった?

 

 様子を察した騎士たちが頭を下げて立ち尽くす。

 

「お前たち! 誰の悪口を言っているのか分かっているのか!?」

 

「若様!? いや、その、悪口なんて」

 

「言い訳は不要! 聞こえていた!」

 

 ミハエル、怖い。

 こんなに怒ってるミハエル初めて見た。

 怒られてる方も、見守ってる騎士たちも、とんでもなく青ざめている。

 

「妹の婚約者の悪口を言うとは、お前ら、我がアイティヴェルを、私の愛しの妹を愚弄しているのか!」

 

「え!? 婚約者!?」

 

 俺って結構知名度なかったようだ。

 だから、堂々と悪口や陰口叩いてくる奴が居なかったのか。

 

 婚約者と聞いてザワザワしてるなか、何故かエドだけ真顔に戻ってお茶を飲んでる。

 

「ユアランス次期侯爵様、部下が大変申し訳ありませんでした。」

 

 ここで今日一番のざわめきです。

 存在感もなかったのか、俺。

 

「え、瞳の色が」

 

 もしかして、魔力眼でしか認識されてないの?

 エドも一緒に居るのに?

 

 まぁ、ミハエルの顔を立てますかね。

 

「ミハエルの顔に免じておくよ。」

 

「有り難うございます。」

 

 ミハエルは該当する騎士に重い罰則、更に騎士全員に訓練場百周を命じた。

 驚くことに、本邸の騎士まで百周するらしいよ。

 アイティヴェルは連帯責任が基本なんだって。

 砦の責任者が、本邸から連れてきた団長に思いっきり怒られていた。

 

 

 

 

 帰りの休憩所で、ミハエルに改めて謝罪を伝えられた。

 

「アリス以外に何を言われても気にならない。」

 

 本心だ。

 誰が何と言おうと、アリスは綺麗だと言ってくれる。

 

「それに、アイティヴェルの人間から嫌われてるのは仕方ない。」

 

「は?」

 

「俺にはアリスを傷付けた過去があるのだから、アイティヴェルに関する者には殴られたり悪口言われたりしても仕方ないと思っている。」

 

「はぁ!?」

 

 ミハエルが教えてくれた。

 そもそも、婚約破棄又は解消という騒動を、殆んどの人間は知らないらしい。

 

 八歳で婚約をして、十歳で怪我をしてその療養で領地に戻ってきた。

 しかし、戻ってきたアリスが悲しんでいたのは、療養で離れることになったからだと思い、誰も尋ねることも話題にすることもなかったらしい。

 

 えーっと、怪我をさせたのがそもそも俺なのに、それすら知らなかったのか。

 

「だからアイティヴェルで事情を知っているのは、執務長か騎士団長くらいかな。」

 

 えー。

 俺、殴られるくらいの覚悟で来たんだけどなぁ。

 

 

 

読んで下さり有り難うございます。

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