チャプター24「耐え抜け決死の3分間」
赤坂と2人協力して魔物たちと戦闘を続けていた大和だったが、今までの戦いで疲弊していたため、窮地に陥ってしまう。
そんな窮地を脱するために、3分間一人で大和はキメラ達に立ち向かう。
「ぐぐっ…!!だぁ!!」
真正面から走ってくるキメラの攻撃を受け止め、押し返す。
“後方から薙ぎ払いだ!”
「っ!」
体を低く下ろし、しゃがんで魔物の攻撃を避け、すぐに魔物へ攻撃を仕掛ける。
「はぁぁぁっ!!ぐっ!」
魔物の顔面に一撃を決めるが、その刃は魔物の体に通ることはなかった。
すぐに距離を取り、震える手に視線を向ける。
(くそ…上手く力を込めれなかったか…)
すぐに魔物との距離を取り、震える手に視線を向ける。
“高く飛べ!!”
「っ!!」
脳裏の言葉を聞いて、ビルを蹴りながら高く飛び上がる。
次の瞬間“ドガーーーーン”という破裂音と共に煙が立ち上る。
「!?」
(あれは赤坂さんが相手をしていた時のか!?)
「ちっ…」
(あの野郎…今まで舐めてやがったのか…いや、逆に考えたらそこまで追い詰められているってことだ…)
キメラの予想外の攻撃に戸惑いつつ、決着が近いことを感じる。
「となると、やっぱり仕留めたいのは魔物の方だな…」
魔物たちが突っ込んでくるのを確認して、ビルから壁を伝いながら降りていく。
そして、地面に着地した僕は魔物たちに背中を向けて走り出す。
そんな僕の行動を見て魔物たちも追いかけてくる。
「っ!」
突っ込んでくる魔物の攻撃を何とか回避しながら、赤坂さんと戦っていたビル街に入っていく。
“薙ぎ払いくるぞ!”
それを聞いて体を捻りながら飛び上がると 魔物の攻撃が頬すれすれを通り過ぎていく。
(大きく避けても奴らの攻撃に追いつけない。動きを小さくして早く次の行動に移れ!)
謎の声と協力して、キメラと魔物の攻撃を避け続ける。
「ぐっ!」
スレスレで避け続けていることもあり、キメラの攻撃が腕に掠れてしまう。
(怯むな…一瞬でも止まれば一巻の終わりだぞ!)
そう自身に言い聞かせながら体を動かし続ける。
「っ!ぐっ!はっ!」
体を反らし、剣で攻撃をずらし、体を捻らせて飛び上がり回避する。
“後ろ来るぞ!”
宙でキメラの尻尾が接近しているのを確認して、着地後すぐに後方に下がろうと足に力を込める。
“違う!右に避けろ!”
「っ!」
それを聞いて咄嗟に右へと転ぶ様に避ける。
尻尾が地面に突き刺さると同時にキメラがこちらへと貯めていたビームを向ける。
「!!」
(そういうことか!?)
そうしてすぐに立ち上がり、右にある壁を使って高く飛び上がる。何とかキメラのビームを避けるが、それを読んでいたのか、魔物が目の前に姿を現す。
「くそ!」
少しでもダメージを抑えるため、手を前に運んで何とか防御することに成功する。
「ぐっ…!」
(耐えろ…ここで倒れたら意味がないぞ!)
食らった衝撃で視界が歪むが意地で意識を取り戻して態勢を整え着地し、すぐに走り出す。
(後少し…後少しだ!)
「っ!うぐ…」
足がもつれ、地面を転がってしまう。
グギャァァァァ!!
「っ!」
何とかキメラの攻撃が届く前に立ち上がり、後方に下がる。
「っ!?ぐぁ…」
しかし、着地した瞬間視界がぐらつき、地面に膝をついてしまう。
(うそだろ…こんな時に…)
何とか意地で耐えていた体がとうとう悲鳴をあげてしまう。
グギャ!
「うぐっ!?」
キメラの突進を受けて後方に吹き飛ばされ、転がる。
「うっ…」
(くそ…舐めやがって…)
キメラと魔物はニヤニヤとしながらゆっくりとこちらに向けて歩いてくる。
「はぁ…はぁ…っぐ…」
顔をあげるので精一杯な僕はキメラが近づいてくるのを黙って見ていることしかできない。
(このまま…)
どんどんキメラが近づいてくる。
「…」
そして、僕の前にキメラが立つ。
「ふ…僕達の勝ちだ。」
「良く頑張ったわね!後は任せて!」
そう耳元から理上さんの声が聞こえ、衝撃音と共に突如目の前に鉄骨が降り注ぐ。
グギャァァァァ!!!
その鉄骨はキメラにのしかかっていき、身動きが取れなくなる。
魔物はそれに気が付き、後方に下がっていくが…
「まさか、こんなに上手く行くとはな、」
魔物の更に奥、高台から赤坂さんの姿が見える。
「これでおしまいだ!!」
“アイシクルランス”
魔物に対して、3分間貯めてきていた全力の魔法を放つ。
クガァァァァァ!!!
魔物は両手で迫りくる魔法を全力で受け止める。
「ぐぅっっはぁぁぁ!!!」
赤坂さんの咆哮と共に魔法の氷塊は鋭さと威力が上がり、魔物が後方に押され始める。
グガァ!?グガァァァァァ!!
「うるぁぁぁぁぁ!!!」
「いっけぇ!!」
次の瞬間、目の前で破裂音が響き、煙と細かな氷の破片がパラパラと降りてくる。
「どうなった…」
少しずつ視界が晴れてきて、中の様子があらわになる。
「はぁ…はぁ…」
そこには膝をつく赤坂さんの姿と立っている魔物の姿があった。
「よかっ…た…」
魔物の腹に風穴が空いており、絶命しているのを確信したところで僕は意識を失ってしまう。
ーー赤坂サイドーー
「はぁ…はぁ…」
目の前に立つ、ディスメントの腹には大きな風穴が空いていた。
(やったぞ…有馬…)
「って、違うな…」
そうして俺はふらつきながら立ち上がる。
(っ…さすがにマナを消費しすぎたな…)
手の震えを抑えるため拳を握る。
「大和…」
ディスメントを倒すために3分間耐えてくれた大和へと近づく。
グギャァァァァ!!
「っ!?」
その時、鉄骨の中からキメラが現れ、倒れている大和に襲い掛かろうとする。
「しまっ!!」
(くそ!間に合わない!)
急いで近づくが攻撃モーションに入っているキメラには届きそうもない。
「させない!!」
そう聞こえた数秒後にキメラは後方に弾かれ、俺は大和の元につくことが出来た。
「福原ありがとう…」
「いいわよ、それより奴を倒さないと。」
「あぁ…」
福原の回復能力を受けて傷がなくなった俺も立ち上がる。
赤坂との協力で遂に魔物を倒すことができた大和たち、残りはキメラを残すのみ!
ここまで見ていただきありがとうございました!遂に次回はファイナルチャプター!良ければ次回も見てください!




