14 初給料をもらったところから
つつがなく1週間が過ぎて念願のお給料日!自分の世界にして大体日給5000円ってところかなぁ キビシイ
未成年に見られてるって事と身元不明 あと住居と食事は提供してもらってるからこのくらいでもしょうがないのかもね
商店街にて女性用の普段着とエプロン
気持ちメイドさんっぽくなったかもしれない あと今着てる服を直すための簡易的な裁縫道具を購入した
他にはちょっとした買い食いなどをしたいところなのだが 全体的にこの国の食べ物ってくどいのよね
油多めで 冷蔵庫とか基本無いから 塩漬けになってるものが多く どれも同じような食材とクセの強い味付けで
文句を言ってはいけないと思うのよ でもいつかは食事を自分で作って食べたいなぁ
ここの生活と仕事はだいぶ順調で 隊員さん達とも良好な関係を築けている
「ムギちゃんよぉ 食事ちゃんととってるのか? 体ちっこいからもっと食うんだぞ? ほれウチのかみさんの特製カヌレやるから」
隊員のビルトさんは私をいちばん子供扱いする
私の知ってるカヌレとはちょっと違うのだが言語翻訳がどうも私の世界と近いものに変換してくれてるみたいだ
ちなみに、ここのカヌレは激甘で舌が痺れるほど甘い
「ありがとうございます でも半分で十分ですよ。奥様にお礼言ってくださいね」
笑顔で応えるが 私は塩派である
もちろんお腹がすいた時に食べるように取っておくが 心は歌舞伎揚せんべいを望んでいる
でも嬉しいです本当に
他の隊員さん 知的派のクリスさんも
「ムギさん 棚整理もありがとう 誰もやらないから古いのが混ざっていて困ってたんだ ちゃんと整理されていて分かりやすくなりました」
雑多な状態の棚をつい仕事と同じ方式でファイリングしてしまった
「ファイルの背表紙に書いた文字は大丈夫でしたでしょうか?まだ書き取りが下手くそで...読めますかね?」
日々練習はしているが自分ではまだまだな気がした
「若いお嬢さんが一生懸命書いた文字 という感はありますが 問題ありませんよ むしろ副隊長の文字の方が読み辛いですし」
奥の方から眼光鋭いダル口ン副隊長がやってきて
「うっせえ だから書類仕事は任せてンだろ でもムギは俺の書類はちゃんと読めてたぞ」
謎の翻訳魔法のおかげです!
「まあ なんとなく?」苦笑しながら
「そういうのは魔法とかなんとかできないんですか?」と素朴な疑問を口にする
副隊長が変な顔して答えてくれる
「生活魔法じゃない魔法は上級魔法士でないと習得できないからな そういえばムギは魔法属性無いのか?」
「あるのか無いのかもわからないんです」まぁ、若返りのは黙っとこう
「ステータス見るくらいはあるだろう?」
「ステータス...?」ってまさかのゲームのアレか
「ムギさんは記憶が無いのでしたね 人差し指を左右に振って『ステータス』と唱えると本人だけ見れる基本情報があるんです
ただし魔力0だとそれもできないのですが... 最初に隊長とかに言われなかったですか?」
そうだよ そういう事は早く言ってくれ
「そう...ですね 隊長さんはお忙しいかったのかもしれません」
「身元確認できるヒントがあるかもしれんぞ?
やってみたらどうだ どうせ俺たちはわからない」
え ここで身元出すの?ちょい勘弁してください
「...記憶のない状態で ...今見るのは怖いです...」だって記憶喪失して無いんだもの
明らかに異世界人とバレてしまう そして騙してるということも
「そうですね ムギさんが落ち着いてからでもいいと思います ただそのうちに隊長から言われるかもしれません」
「ステータス見て何か困ったら俺たちに相談してもいいんだからな いきなりいなくなったりとしないでくれよ?」
隊員さん達 いい人だ
「はい ありがとうございます」
「便利な手伝いはなるべくいて欲しい」
「こら!副隊長」
...いい人だけど コンニャロめ!
広告の下にある星を押して評価いただけると 嬉しいです!
ブックマークいただけても やる気がみなぎります!
各話の量がまちまちなのはご愛敬




