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47 新たなる手掛かりと女子力(物理)

Q・制約とは何なのか…


A・多分出てくるの最後の方




 リンとリーナが涙を流しながら笑っている。いったい何が起こったんだ?


「ここは…家?は!二人とも、何があったんだ!?タリアは?!!」


「タリアお姉さまですか?!」


「ああ、俺達は王都から街に帰る途中だったはずだ。一体何があった?!ここは何処なんだ!?」






「トーヤ様はひどく混乱しているようです。」


「恐らく、王都から出た後から影響が大きかったみたいですね…冬也君、既にミトリーの街に着いて、タリア様もお元気ですよ。」


「そうなのか…それにしても…なんで俺の家?日本に帰ってきたのか?」


「いいえ、此処は冬也君の記憶の中のようです。」


「記憶の中?」


 意味が分からない…俺の記憶?そして、二人は混乱している俺の手を引いて部屋の外に連れ出した。間違いなく俺の実家だ…



「そういえばどうすればここから出られるのかしら?」


「…失念していましたね…」


 するとどこからともなく光の球が現れ、俺らの前を進んでいく。


「なんだあれ?!」


「冬也君、あの球を追いましょう。」


「いや、でも…」


「トーヤ様、心配いりません。あの方達に付いて行けばいいのです。」


 いや、あの方って…不思議と懐かしい気はするが…やっぱり球だ…目をこすってもう一度見る。うん、間違いなく球だ。



「いいから行きますよ!」


「ちょっ、まっ!」


 そして、家を出る。何故か真っ直ぐ進むようにと言われた気がした。振り返る。光の球なのになぜか微笑んでる気がした。


「トーヤ様…行きましょう。」


「ああ…」


 そして、俺達は前に進む。後ろを振り返ると既に球は消えていて、なんだか物凄い喪失感が襲ってきた。


「冬也君…ここなら泣いても良いのよ?」


「…泣くわけないだろう?」


「我慢は体に良くありませんよ?」


「男は泣かないの。」


「私達は何も見ていませんから。」


「…例えそうでも、女が居るところでは泣かないっていうのがひい爺ちゃんからの教えだ。泣かないけどな。」


「もう…バカですね…」


 そして、目の前に扉が現れる。俺は前に出て扉を開く。















(無事に戻ってこれたみたいね?)


 そこには美女が居た。


「奇麗なお姉さん、此処は一体?」


 とりあえず褒める。心なしかリーナとリンの、俺の手を握る強さが上がった気がする。



(あら?…なるほど…少し、心に負担が掛かり過ぎたみたいね…)


「負担?」


(少し待ってね…)


 するとお姉さんは俺の額に指を当てた…さっきまでの記憶がよみがえる。体が震えてくるが、直ぐに治まる。


(これでいいわ。)


「お姉さんは一体…」


(彼女には話したけど改めて、かつてはダンタリオンと呼ばれ、今はリオン・フォーチャーと名乗っています。宜しくねトーヤ。)


 ダンタリオン!?え?男じゃなかったの?


「…初めまして。」


 とりあえず挨拶を返す。


「リオン様…どういうことなのでしょう?あなたと接していると、言い伝えのような事件を起こしたとは思えません。」


(…事件?)


「「…」」


 え?何でそこで疑問形?俺はリーナを見て説明を任せるとアイコンタクトを取る。


 そして、渋々リーナがダンタリオン事件の内容を話す。


(…………そうなの…ならばそうなんでしょうね…)


 その顔は、残念そうな、しかし安堵しているような表情だった。


(トーヤ、リーナ…あの子達を救ってあげて…)


「あの子達?」


「皆そう言いますけれど、あの子達とは?」


(それは×××◇◇○○○△◆◆◆…駄目ね…伝えられなくなってる…)


 一体何なんだ、この制約は!


(でも手立てはあるわ、ダンジョンって知ってる?)


「ダンジョン?」


「ガハマカタラ王国のですか?」


(ええ、この神域がクニツのものだということは知っていると思うけども、アマツの神域も存在するの。それが地面の中に作られたダンジョン。その奥にはこの制約が効き辛い者達が住んでいるわ。お願い、あの時の真実を探して、そうすれば制約に捕らわれたあの子たちを救える!)


「ダンジョン…でも猛虹のじっちゃんからは聞いたことがないけどな…」


(猛虹はクニツの者、アマツのことは伝えることが出来ないの…これはアマツの制約よ。私はこの世界の者じゃないから出来るけども…)



 …リーナを守って終わりと思えばなんだかどんどん神様関係の話になっていくな…



「分かった。そこにも行ってみるよ。」


(ありがとう…なら私の力を貴方にあげる。貴方ならいずれ使えるとおもうわ。リーナは残念ながら、私の血が薄いみたいだけど…)


「血?」


「…私にもリオン様の血が流れているようです。」


(それじゃあ渡すわね。)


 そして、リオンは俺に近づきその手で頬を固定する。そして、


(んっ)


「うむっ?!」


 キスをされた…


「「あああああああああああぁぁぁ!!!?」」


 そして、彼女は光って俺の中に入った。



「トーヤ様!!何故抵抗しないのですか!!?」


「え?え?」


「冬也君私も!!」


「え?ちょっと待て?!俺だって急にされたんだよ!!というかリンは何言っているの?!」


「だって!リーナならば認めていますが、リオン様は私認めていませんよ!!それなのにキスするなんて!!!」


「えええぇ?!あれって不可抗力だろ!!」


「いいえ!!油断しすぎですトーヤ様!!別に額でも問題なかったはずです!!」


「リーナも何言っているのかな?!ちょっと君たち理不尽だよ!!」






「冬也君、貴方が不可抗力ならばいいのですね?」


「ちょっと何言っているのか分からないよリンさん…」


 そして、彼女達はジリジリと寄ってくる…


「っ!」


 俺は逃げ出した。でも、やっぱり回り込まれた。


「冬也君、優しくしてあげますから…」


「わ、私も…」


「ちょっと待てお前ら、あああああああああぁぁ」











 俺の身体能力じゃ逃げられなかったよ…



トーヤに対する反応


これまでのリーナ

「やっぱり男なんて不潔です!去勢します。」


 討伐者時代に色々あったので、スケベな男は殲滅したくなる。本気で種馬だと思っているのでは…


今のリーナ

 「トーヤ様最低です!戦闘は凄かったのに、なんでそこだけ…ゴニョゴニョ…」


 冬也を意識し始めた。(リーナの)フラグが立った!




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