表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴスロリ貧乏貴族は天才発明家(男の娘)!? ~働きたくないので魔道具を作ったら、いつの間にか国家経済を支配していました~  作者: 星島新吾
第一章:黄金郷編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/86

おバカ貴族と風穴

2025/11/27

「分……解……? バラバラにしちゃったってこと? はうぅ……困るなぁー……困っちゃうなぁー……」


 マリエは口を窄め、あたかも世界最大の難問に直面したかのように悩む素振りを見せた。しかし、その瞳の奥には未だ消えぬ執念の炎が燃え盛っているようにカサルには映った。


(……ここで追い出しても、何度でも侵入を試みるのは目に見えている……)


 カサルは冷徹に計算する。


(ならば、いっそ「現実」を見せてやった方が早いか?スクラップを見せれば諦めて帰るだろう。口封じも必要ない……な。泥棒である彼女がどれだけ「ある」と言っても、(オレ)がないと言えばこの領地では「ない」ことになるのだから)


「諦めの悪い女だ……」


「えへへ。”しつこい”ってよく言われる」


「だろうな」


 カサルは天井に開けられた排気ダクトが問題なく動いているのを確認すると、彼女を手招きした。


「未練があるなら見に来るといい。……バラバラになった『それ』をな」


「えっ、いいの?」


「勝手に侵入しておいていいもクソもあるか。……お前を放置して、また侵入されては敵わんだけだ」


「へー。嬉しいなぁ」


 マリエの無邪気な返答に、カサルは小さく息を吐いた。この女は、己の意図など露知らず、ピクニック気分なのだろう。


「足元、気をつけろよ」


「うん」


 工場の奥、解体スペースへと続く道すがら、カサルは敢えてこの非凡な侵入者に問いを投げかけた。それは談笑ではなく、彼女の思考パターンを測るための精密な心理実験だ。


「なぜ、そこまでして魔法使いになりたい?」


「私が魔女になりたい理由? えー、なんでだろう。……いい人そうだから? 私、悪い人だから、魔女になって皆から『良い人だ』って思われたいのかも」


「英雄願望か? あるいは、他者からの承認への飢えか」


 カサルの分析的な問いに、マリエは首を傾げる。


「えー、わかんない。悪い魔法使いをやっつけるとかしちゃう? わかんないなぁ、でも、魔女が好きなんだよなぁ」


 カサルは、彼女の思考回路の構造を全く理解できなかった。

 言葉をはぐらかしているようにも聞こえるし、本当に何も考えていないようにも見える。

 ただ、「そうありたい」という根源的な願い。

 

 理屈や損得を超越した、ある種の原始的な衝動だけが彼女を突き動かしているようにカサルには映った。それは、合理性という籠の中で生きるカサルにとって、眩しく、そして気持ち悪い「人間の本質」に見えた。


 本来であれば即座に興味を失うような対象だが、その願いがあまりにも純粋だったからか、カサルは思ってもみないことを口走ってみた。


「……だがまあ、人生、魔法が使えれば大抵の問題は解決する」


 その言葉には、彼の幼少時代からの絶望、無念、悔恨──その全てが皮肉として凝縮されていた。

 しかしマリエは、その闇に気づくこともなく瞳を輝かせる。


「アハッ、やっぱり? やっぱり魔法って凄いんだ!」


 魔法に一途な夢を持つ彼女から、カサルは冷めた目で距離をとる。

 だが内心では、彼女の放つ熱に、自分の冷え切った理性が侵食されるような気配を感じていた。


「ああ。───ついたぞ。ここが(オレ)の工房だ」


 カサルがスイッチを入れると、無機質な照明が広大な作業場を照らし出した。


掴みどころのない感じ……を出そうとしたらなんか不気味な少女になり始めたマリエさん。

歳の割には幼稚な感じがして、それも彼女の言動とミスマッチしていてなんだか怖いなぁ、という感想です。


ではまた(^_^)ノシ




※面白かったら、★を5つポチっとお願いします。

面白くなかったら★を1つポチっとお願いします。

xもやっています。フォローをしたら最速でバカサルの情報を入手できます!

ハッシュタグは#バカサル

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ