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ゼロの魔女騎士《ウィッチナイト》  作者: 鴨志田千紘
第3章 学園の魔女
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教会の仕組み

続きはカクヨム(https://kakuyomu.jp/works/1177354054887291624)の方で先行して掲載されております。

興味のある方は是非そちらでも読んでみてください。

感想、レビューなどもお待ちしております!

 さらに数日が過ぎ、桐生さんの特訓は終了した。これで襲撃する準備は万全となったわけだ。


「前回の襲撃時になぜかアザレアはこなかった。さらにその前の学園での襲撃もきたのはなぜかアインとサクラだった。このことからアザレアはなんらかの理由で動けないのは明白なのだわ」


 僕たちはいつものように地下室で作戦会議をしていた。

 しかし……空気はあまりよろしくない。あの一件以来、愛梨彩と桐生さんの関係はぎこちなかった。会話は必要最低限のものだけ。挨拶も交わすかどうか怪しいくらいだった。

 僕もなんとかしようと思った。けどその度に胸に刺さった「太刀川くんは女の子の気持ち、わかってないよ」という言葉が深く食いこみ、躊躇ってしまったのだ。

 どうすることもできなかった。手をこまねいて見ていることしかできなかった。


「アザレアが動かないとなると、未調査の城戸教会を調べるチャンスってわけだね。黎……聞いているかい?」

「え、あ、うん。ちゃんと聞いているよ、ブルーム。城戸教会の調査だろ?」


 どうやら少しばかり上の空だったらしい。今は考えても仕方ない。僕らにとって重要なのは賢者の石の在り処を突き止めることなんだから。


「アヤメの動きが気になるけど……そこは私とヒイロで対処する」

「おう、任せておけ」


 フィーラと緋色はいつも通りで、相変わらず自信に満ちていた。なにも変わらない二人が今は心強く感じる。


「私と太刀川くんとブルームが教会か城戸の屋敷へ赴けば数は合うわね」


 会敵する可能性があるのはソーマ、アイン、咲久来だ。綾芽がきても数は互角。互角ならいくらでもやりようはある。

 と、ここで気になったことが一つ。


「というか屋敷って?」


 愛梨彩は「城戸の屋敷」と言っていた。今まで屋敷に赴くことなんてなかったから、妙に気になってしまった。


「基本的に各教会は魔術師の家系が管理、守護しているんだ。八神教会には八神咲久来とその父がいたように、ほかの教会にも本来なら城戸、泉、高石の家系の魔術師がいるはずだった。この教会の管理家系のことは秋葉魔導七氏族なんて呼ばれているね」

「だけど七氏族の大半は魔術師としての血筋が絶えてしまっているのよ。七氏族は守護する力を失い……今はただの管理者に成り下がったってわけね。善空寺の武之内家みたいに没落して、施設を手放している家系もいるくらいだし」


 ブルームと愛梨彩の説明でなんとなく話が見えてきた。秋葉の魔導教会の管理家系はほとんど廃れて力を失ってしまった。だけど——


「城戸の家系には未だに魔術師がいるわけか」

「そういうこと。まあ、魔女を伴わない魔術師が争奪戦に関わってくることはないでしょうけど……教会の施設に変わりないから念には念を入れて調べようってことね」


 一通りの説明を終えた愛梨彩は黒板へと向かい、六人の名前を書いていく。いよいよ作戦の概要説明だ。


「まずは私たち五人で教会の方へ向かいましょう。ソーマたちが迎え撃つとしたら教会を戦場に選ぶでしょうから。その後は——」

「隙を見て二手に分かれるって感じね。まあ、さっきも言った通り足止め役なら私とヒイロが適当でしょ。任せるのだわ」

「おう! 乱戦だろうが上等だぜ!」


 緋色が自信満々に、拳をあげながら自身の腕を叩いてみせる。

 黒板の緋色とフィーラの名前の横に『足止め班』と任務が書かれる。


「私は状況を見て、臨機応変に動こう。教会組が不利ならそちらに残る」

「そうね。判断はブルームに任せるわ。だとしたら……城戸の屋敷へ向かうのは私と太刀川くんって考えておきましょうか」

「了解」


 ブルームは『遊撃班』、僕と愛梨彩は『調査班』となった。

 各々役割分担はこれで決まった。残るは……桐生さんだ。

 ほんの少しだけ、背筋に悪寒が走った。あれ以来まともな話ができていない二人。説明する役割は愛梨彩なわけだから……果たしてなんと彼女に告げるのか。急に胃が痛くなってきた。


「桐生さんは留守をお願い。万が一襲撃があっても、屋敷には結界が張られているから簡単に侵入はされないはずよ。だけど完璧な防備じゃないから、襲撃されたらすぐに連絡して。急いで戻るから、それまでなんとか耐え凌いでちょうだい。それくらいはできるわね?」


 桐生さんは無言でしっかりと頷いた。それを見て愛梨彩は桐生さんの名前の横に『防衛班』と役割を記した。

 その様子を見て安堵している自分がいた。愛梨彩の内にはわだかまりはないようだ。あとはきっかけさえあれば二人の仲もよくなるだろう。


「作戦の開始は今夜よ。それまで各々英気を養っておいてちょうだい」


続きはカクヨム(https://kakuyomu.jp/works/1177354054887291624)の方で先行して掲載されております。

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