表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

【6】

()()()が霧の彼方へと行ってしまい、姿が完全に見えなくなると老婆は溜め息を付いて大きな杖を出すと一振りしました。

椅子が一脚現れました。

老婆はゆっくりとその椅子に座り込みました。


「涙の川の番人は定期的に入れ替わらなくてはいけないね……」


つぶやきを聞いていたのは『涙の川』と砕けた壺の破片たちでした。

また老婆が杖を一振りすると砕けた壺がまた()()()()()()()


壺に、誰かが手を伸ばしました。


「来たね……」

老婆は片目を開けて言いました。

「はい」

返事をしたのは……。

灰色のお仕着せを着た無表情の男の子がそこに立っていました。


「名は?」

老婆に問われて男の子は平坦な口調で返しました。


「ティアード・ドロップです」




これは『涙の川』の番人たちの少し怖いような、哀しい物語…………。




お読みくださり、本当にありがとうございました。


このお話は、わたしが大事な人と出会った頃に思いつたお話でした。

ルーズリーフ数枚に、一生懸命その時書いたであろう筆跡でした。

そしてこのお話はわたしの未発表の作品を集めたケースに入れられておりました。

今回企画概要を見た時、まるで運命の様にこのお話を書いた事を思い出しました。

今回のことが無ければ、ずっとではないにしろ仕舞われていたままのお話でした。

企画を開催してくださいました、ありま氷炎様に深く感謝申し上げます。

そしてこの童話作品を見つけてくださり、読んでくださったあなたに深くお礼を申し上げます。

ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして。 月餅企画から来ました。 涙の雫の宝石を川で溶けるという世界観が童話らしくて好きです。 宝石に込められた想いが解き放たれたことで、ティアちゃんが少しずつ成長していく姿が見れてよ…
[一言] 企画への参加ありがとうございます。 涙がテーマの童話で、とても読みやすかったです。 涙の宝石がキラキラ光る様子が伝わってきました。 この童話は、きっと何か事情があって感情を失った子供もしく…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ