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ダブル異世界転生 現代科学で人を幸せにしたい  作者: とと
第5章 ピーター・クーリエの実験室
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第1話 ベクトル教授の引退とピーターの卒業

 新入生とトータルで1年間を過ごした事。

 フルショア公国後継者戦争での勲章が単位30として算入された事。

 飛空挺の量産化に対して単位20が与えられた事で、俺には卒業資格が与えられた。


 ただアカデミーは居心地が良いし、結婚をしているマリーとも同室で過ごせる事から、俺はこれまで通り、アカデミーの学生を続けるつもりでいた。


 ところがベクトル教授が引退を宣言してしまった。


 そして後継者に俺を指名した。


「老兵は去るのみじゃ

 ピーターはすでにわしを超えておる。

 青は藍から出でて、藍より青しじゃ」


 そう言って、ヘンリー・ベクトルの実験室の閉鎖を宣言してしまった。


 俺がアカデミーを居心地の良い場所だと思うのは、ベクトル教授の実験室があったからだ。


 俺だけじゃなく、他の実験室メンバーにとってもそれは同じだった。


 俺は一応エギル王太子にアカデミー卒業と教授の後継者になる事を相談したが、エギル王太子は大喜びだった。


 フルショア公国や、他国に出ていかないなら何をやってもokって軽く了解が得られた。


 アカデミー上層部もベクトル教授の後を俺が受け継ぐ事を快く許可してくれた。


 予算や、やり方は全て俺に任せてくれると太鼓判をくれた。


 こうして俺の卒業と、アカデミーの教授就任が決まった。


 卒業式なんてものはないので、そのまま翌日から、学生から教授に切り替わるつもりでいたのだが、教授就任初日にサプライズが準備されていた。


 朝からいきなりハンナが俺の鼻先に剣を突きつけてきた時に俺は何か大きな異変を感じた。


 強制的に礼服に着替えさせられた俺は、アカデミーの講堂に連行された。


 講堂にはすでに全ての学生、教職員が集合していた。


 俺は演台にたった一人で立たされた。


 そこへ真っ白い花嫁ドレスに身を包んだマリーが、アダム大公にエスコートされて、講堂の正面玄関から静々と歩いてきた。


 俺の卒業式に合わせて、サプライズの結婚式を用意してくれたのだ。


 普通は神父さんが出てきて、二人の愛を誓わせるのだが、マリーが懐から卒業証書の様な巻物を取り出し、読み上げた。


「ピーター、貴方はこのアカデミーを卒業しますか?」


「はい、卒業します」


「貴方はこのアカデミーの教授に就任し、アカデミーの発展、さらにはリガリア王国の発展に力を尽くしますか?」


「はい、尽くします」


「貴方は富める時も病めるときも、心から私を愛する事を誓いますか?」


「はい、マリーを終生愛する事を誓います」


 マリーは学生の方を振り返り、


「ここに参列された皆様は、ピーターの卒業と教授就任と、私達の結婚を認めますか?」


「はい、認めます」

 全員が声を揃えて答えた。


 エギル王太子が

「これにてピーターの卒業式を終了する。

 あとはパーティーだ」

 と宣言した。


 その後はパーティー会場に場所を移して、みんなから祝福してもらった。


 これまで会話をした事のない者からも次々とお祝いの言葉をもらった。


 パーティーではクーリエーヌや、クーリエ・ド・カシスのカクテルなどがどんどん出され、みんなが楽しんでくれていた。


 トーマスが大盤振る舞いしてくれたそうだ。


 ついにXOも出てきていた。久しぶりにエドガーがブレンダーをやってくれたそうだ。


 フルショア公国からもアダム大公。エレーヌ、ハンナが来てくれていたし、シモン他のクフクラのメンバー達も駆けつけて来てくれていた。


 クフクラの少年少女合唱団の賛美歌は素晴らしかった。


 きっと飛空挺が輸送に大活躍したんだろう。


 こんなサプライズを用意してくれるなんて、みんな最高の仲間達だ。


 マリーとの結婚宣言から、戦争、復興支援となし崩しに結婚生活を送っていたので、マリーとの結婚式をするのをすっかり忘れていた。


 マリーの花嫁衣装姿が見られて、今日は大感動だ。


 ありがとう、リガリアアカデミーとフルショア公国の仲間達。

読んでいただきありがとうございました。

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