《スプレア・ヴィルド》の日常
ブリュタールはセクメトを抱えながら、住処のツリーハウスがある樹まで到着して、縄梯子を器用に登っていく。
「はぁはぁ……まだ気絶してやがる」
ブリュタールは3メートルはある梯子をセクメトを抱えながら登りきる。
「はぁはぁ……」
ツリーハウスの中から、盛大ないびきが聞こえてきた。
出入り口付近にセクメトを置いて、いびきをかいてるソーヴァのベッドまで向かった。
ソーヴァの緑髪を掴んで上へと引っ張る。
「ぐぅぅぅ、あぁっ、あ痛たたたたたた!!!!!」
「痛いよ!!ブリュタール、相変わらず乱暴に起こしてくれるね!?食ったものを吐きたくないなら、早く下ろして!!」
俺はソーヴァの髪を離し、ベッドに下ろした。
「ワタシの髪が痛んだらどうしてくれるのさ!!そんなんだからモテないんだよ!!」
「余計なお世話だ!!モーディグは何処へ行った?」
「ワタシだって知らないよ。アイツになんてキョーミないし。シェーンベーン辺りに行けばいるんじゃない、アイツは?」
「あいつ、コイツを引き摺ってでも行ってくれればよかったんだが。気の利かんやつだ……」
「アイツだってワタシにキョーミなんかないよ。セクメトは?依頼にでも行った?」
「シェイラさんに闘いを挑んできた……」
「ヴィンセントさんの火墓を防いだ彼女?ハッ馬鹿だねー!!分かってるのにわざわざ倒されにいくなんて、哀れなやつ〜!!」
頭の後ろで両腕を組んで鼻で笑った。
「ソーヴァぁっ、誰が馬鹿で哀れなやつだぁ?」
「セクメトいんじゃん!?その怪我ぁ……負けてきたんだ?シウテクトリが付き纏ってるってことはあいつより格上だよ彼女はね〜!!」
ソーヴァはセクメトに頭を殴られた。
「ソーヴァ、モーディグのいるところを教えろ!!」
「言っとくけど、アイツだって彼女に勝てないよぅ〜」
「うっせぇ、さっさと行くぞ!!」
セクメトはソーヴァの服の襟元を掴み、ずるずると引き摺っていく。
俺はため息を吐いた。
俺はセクメトとソーヴァが赴くシェーンベーンに向かった。
俺は寄り道して買った回復薬をセクメトに投げて渡した。
「ワタシを連れてく意味ないでしょ、セクメト」
「お前であいつの気を引いて、シェイラにぶつける」
「ワタシはもっと寝ていたかったのに。乱暴に起こされ、不服なんですよ」
「お前がいつまでも寝てて、腹が立ったんだ」
シェーンベーンに到着して、辺りは静かだった。
「あいつ、寝てんのか?」
「そうかもな」
「かもねー」
セクメトの疑問に投げやりに同意する俺とソーヴァだった。
「行くぞ!」
「おうぅ」
「ハイハイ〜」
俺たちは森を進んでいく。




