用語解説① 現実世界
・オーリオウル・オンライン
日本企業《YAMA-TOMY》が製作し、2130年2月より運営が開始されたオンラインゲーム。
バーチャルリアリティ機器『OZ』によるVRMMO環境で構築されており、現実と遜色のない感覚でのプレイフィールを提供している。
極めて広大な大陸を舞台としているが、拡張の余地を残すため、プレイヤーが実際にプレイできるのは大陸中央付近(シシス王国)のみであった。
後に、βテスト終了と共に大型アップデートが行われ、シシス王国東部(2130年6月)が実装。さらには細かなアップデートを繰り返しつつ、2130年8月には王国北部、2131年2月には隣国であるガーベラ王国が実装された。
月額3200円という、当時のオンラインゲーム水準としては高額であるものの、日本でのプレイヤーは50万人を越え、さらに諸外国でも人気を博した。
・YAMA-TOMY
元、山富システムワークス(株)。正式名称はYAMA-TOMY WORKS。
山丈博史と富沢伽藍によって創設され、『OZ』によるVRMMOゲーム業界にいち早く進出し、その地位を築き上げた。
設立当時、外国市場に依存して下火でしかなかった日本のゲーム市場に、『日本による日本のゲームを作る』という理念で設立された。同時に、上向いた日本経済の追い風もあって、ゲーム業界での最大手の一角にまで進出することとなった。
オーリオウル・オンラインの開発によって世界中から注目されたが、それ以前にも、VRMMO機器を用いた多数のゲームを発売し、人気を獲得している。
代表作は『オーリオウル・オンライン』、『ガーランド』など。
・オズ(OZ)
株式会社HORIZONSの開発した、ヘッドギア型のバーチャルリアリティ・ゲーム機器。
全感覚へのインタラプトが可能で、当時既に開発されていたフルダイブ環境によるゲームプレイを可能とする。
フルダイブ環境によるゲームの提供という分野に関して、健康問題や安全保障などの問題で、文部科学省や厚生労働省、地方自治体などからの反対が相次ぎ、開発から発売まで十年以上の月日を要している。
そのため、実際に発売されたのは初期型ではなく、さらに技術力や安全性を向上させた『OZ-Ⅱ』であった。OZに対し先行開発を行った幾らかのゲーム企業はソフトウェアをお蔵入りさせるしかなく、多数の損害が生じて一部は訴訟問題へと発展した(初期型時代に開発されたものを改良し、実際に発売されたものもいくつか存在する)。
これらの経緯から、VRゲーム市場というのは期待されたほどに発展しなかったが、山富システムワークスによる『ガーランド』の発売によってそのシェアを爆発的に増加させた。
このOZは、各国に多数存在した当時のVRゲーム機器の中で、最も技術力が高くかつ安全性に優れていたため、日本のみならず各国にもスマッシュヒットを飛ばし、当時下火であった日本のゲーム市場を大きく活性化させた。
その構造上、二十四時間以上はバッテリーが駆動せず、起動から二十三時間五十五分後に強制的に動作終了し、電源がオフとなり、三時間の充電を経なければ再使用は不可能である。これはあらゆる改造を行っても変更できず、事実上、二十四時間以上の連続使用はできないとされている。
・HORIZONS
家庭用VRゲーム機『OZ』を開発した、日本の電子機器メーカー。
元々はバーチャルリアリティの開発技術で各国にそのシェアを伸ばした新興企業。
高い安全性が必要とされたフルダイブ技術の開発において、極めて高度なスペックと安全性を両立させ、次世代VR業界を牽引した。設立者は川澄悠。
・芹・#=
2127年9月に起#・_、VR機器『OZ-Ⅱ』?・・#)#$”!。
・日?▲・402・?・・■
2121年12月20日。ロ?・#・■¥・/・▲か■、成・▲・―/・■・・/#402+▲鹿・_%・・。$し、▲。・#262&!¥・?2_#”・#!1・_!#&態と_!#事=。
・MMORPG
マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロールプレイングゲームの略称。『多人数同時参加型オンラインRPG』のことで、平たく言えばオンラインゲームの一種である。
一つのフィールドに多数のプレイヤーが参加し、その世界を作り上げ、同時にゲームをプレイするというものであり、ほとんどの場合、その行動は全てプレイヤーに委ねられる。
戦うことも、何かを作ることも、あるいはただのんびりと過ごすことも可能で、何よりもまずその自由度の高さが特徴である。
その究極の目的は『もう一つの世界の創造』であると言われ、『オーリオウル・オンライン』によって一度はその完成が見られたとも称されている。
用語集第一段、現実世界篇です。
次はオーリオウル・オンライン篇に続きます。